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またいつか歩きながら話をしよう/The answer must be in the attempt.
before sunrise
まさかから始まる、夜が明けるまでの時間
0が1になり、2に変わる
出会って間もない2人が夜通し語り合い、惹かれ合っていく
いずれ時と共に変化したとしても、変わらない今があるという事への覚悟
2人の哲学的な掛け合いが、ただの恋愛映画で終わらせないでいるのだと思う
「10年か20年後、結婚して情熱を失った時、きっとこの日を思い出し、何も失っていない自分を発見するだろうね」
寒いねって笑い合いながら歩く公園、手を繋ぐわけでもない、目が合うと逸らしてしまう、体が触れないギリギリに座ったベンチ、電車から離される瞬間に触れ合っていた左手、好きだとは言えない2人
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before sunset
皮肉交じりの2人のテンポの良いやりとりが心地よい
ウィーンでは恐る恐る歩み寄っていたように感じたのに、パリでの再会後は嘘のように、お互いの垣根をピョンと飛び越え合っていて軽快だった
飛行機の時間なんて無かった事のように、詩にのせたメロディーと穏やかな曲とダンスが、迫り来る時を忘れさせてくれるな
セリーヌが言う特別を少し分かる気がする
9年の月日が流れた2人のこの数時間を、もし一言で表すなら「恋しかった」だろうな
愛するって怖い
愛は義務ではない
愛は確信ではない
恋をすることには、とてつもなくエネルギーが要る
都度、心が膨らむのを冷めた目で見て、現実世界に身を置いていることを自覚しなければならない
あの日のあの出会いが
特別で運命で、奇跡だとするのならば
時間がもたらした歯痒さや遣る瀬無さに抗い、解くための方法を、大人になった今はもう分かっているはずだ
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before midnight
ジェシーはパリに残ったんだね
そうであってほしいと思ってたから、嬉しい展開だったけど、それによる苦しみがある事も、その後の彼らには分かっていた選択だったんだろうな
18年前から2人は愛について語り合ってきたのだから、その答えが今作では明らかになるのかと思わせられた
それでもまだ愛について議論し合う2人が、あの頃と変わらず42歳の今もあるということに安心した
この先56年も一緒なら、わたしの何を変えたい?
夕日が沈む
まだ沈まない
まだ
まだ
消えた
そんな瞬間を愛しい人と分かち合えることの美しさ
2人の会話が好きだ
自分の選んだ言葉に対する、相手の解釈や返答のセンスに確かな信頼を感じる
また私たちが覗くことができる、ジェシーとセリーヌのこれからの未来が続けばいいのにな