UEC先端工学基礎課程の特別編入学はお勧めしない話
何の話?
社会人の方で、電気通信大学の夜間課程(先端工学基礎課程)への特別編入学(3年次編入)を検討している方に、特別編入学の注意点をお話します。
結論
電気通信大学の夜間課程への特別編入学はお勧めはしません。
お勧めできる人
電気通信大学の卒業生で、まだまだ電気通信大学で学び足りない人
工学系の学部を卒業された方
お勧めできない理由
理由1(単位認定)
単位認定の詳細については割愛しますが、特に留意すべきポイントを紹介したいと思います。
単位認定には包括認定と個別認定とがあります。
包括認定とは、特別編入学試験に合格し、入学することで、自動的に単位が認定されるもので、特段の手続きや、過去に所属した大学等での単位を取得している必要がありません。
個別認定とは、過去に所属した大学等での取得した単位を電気通信大学に認定してもらうもので、自分で必要書類を集め、申請しなければなりません。
包括認定が行われるのは、教養科目8単位のうち6単位、英語8単位のうち、3単位です。教養科目と英語は全部じゃないの?って感じですが、全部じゃないんです。9単位だけです。受験要項だったかに記載があると思います。
また、英語は最高で3単位まで個別認定ができることになっていますが、個別認定の要件がとても厳しく、ほとんどの方が1単位しか個別認定してもらえないようでした。
最終的に、単位認定は全部で10単位でした。卒業に必要な単位数は124単位なので、2年間での卒業は現実的ではありません。
つまり、文系の方は、2年間で卒業することはほぼ不可能、ということになります。
理由2(時間割)
夜間課程の授業は基本的に月曜日から金曜日までの7限、土曜日の1限から4,5限までの間で、4年生までの時間割が組まれています。
これ自体がまず、非常に厳しいものです。
例えば、1年生の前期の月曜日7限の科目の単位を落とすと、来年の同じ曜日の同じ時間に同じ科目を履修することになるため、2年生、3年生、4年生の同じ曜日の同じ時間に設置されている科目は、すべて1年遅れで履修することとなります。つまり、1科目でも単位を落とせば留年ということになります。
これは1年生に入学したときの話です。
1年生から入学した場合、最大8年生まで留年することができるからです。
特別編入学生の場合、留年しても最大で4年間しか在学できません。
つまり、1科目でも単位を落とすと、卒業できないことが決まってしまいます。つまり、退学ですね。
1年生と2年生の科目のほとんどが単位認定を受けられる方以外は、特別編入学は避ける方が賢明だと思います。
理由3(時間割ガチャ)
時間割は毎年だいたいの科目が固定なのですが、設定されていた曜日時間が入れ替わることがたまに置きます。
例えば、
3年生の時間割が
2023年度は月曜7限:制御工学、土曜1限:設計工学、
2024年度は月曜7限:設計工学、土曜1限:制御工学
といった具合です。
これが非常に恐ろしくて、2023年の土曜1限には設計工学を履修しないで2年生または4年生の科目を履修して、来年の土曜1限に設計工学を履修しようと思っていたら、月曜7限に移動してしまい、他の科目と時間割が重なってしまい、当該年度に履修ができず、その1科目のために留年してしまう、という可能性があります。
まとめ
冒頭の結論のとおり、電気通信大学の卒業生でまだまだ電気通信大学で学び足りない方と工学系の学部を卒業された方、以外の方は、特別編入学はやめておいた方がいいです。特に文系の方は、スタート時点で退学が見えているので、かなりの覚悟が必要です。最初から留年する前提でも、卒業はかなり厳しいです。特別編入学を考えていらっしゃる方がもしみてくれていたら、1年生から入学することをお勧めします!