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モロッコ 9日目 バス酔いでトドラ渓谷の絶景を流し見する

モロッコ9日目。

朝6時半に起きて、7時に朝ご飯。
その後、ホテルの人に車でバス停まで送ってもらった。

バスを待っていたら、一昨日のフロリダの女の子2人組がやって来た。彼女たちも砂漠キャンプを無事楽しめたとのこと。この後は、マラケシュへ行くらしい。

朝の8時にバスは出発した。

途中でなぜかバスで気持ち悪くなった。あ、やばい、酔った?

とりあえず薄着になって酔いを抑えた。何度もグーグルマップで場所を確認しながら、早く着いてくれと祈った。

朝の8時に出て、13時に街に着いた。アラビア語でティンギール、でも日本語ではティネリールと呼ばれている街である。

アラビア語でتنغير、英語でTinghir。ティンギールという発音が近いかと思うが、日本語ではティンジルと検索するとよくヒットし、日本語のWikipediaはティネリールという表記になっている。

バスを降りた瞬間に、ガイドが寄ってきた。

ティンギールの近くにはトドラ渓谷という有名な観光地があり、そこに日本人宿が2つある。ガイドはその宿を紹介してきた。

「とりあえずトイレがしたい」と言って、近くの無料のトイレを教えてもらった。その後、無料の荷物置き場を教えてもらった。

ここの無料トイレはモロッコ旅行中で一番キツいトイレだった。個室のトイレなのだが、トイレと言っても床に穴が開いている程度なのだが、電気もなく暗い上にあまりにも汚れていて、一旦扉を開けたが気持ち悪すぎてすぐ閉めた。強烈な臭いによる嗚咽でオウェオウェとしながら、でもここでトイレをするしかないと覚悟を決め、鼻にティッシュをキツキツに詰めて息を止めて個室に突入した。「あ、臭いを感じなければ意外に大丈夫なもんだな」と感じたことを今でも覚えている。

「トドラ渓谷までのガイド付きツアー200ディルハムだ」とガイドは言う。高いなぁと思ってなんとかガイドを振り払う。

タクシー乗り場でいろいろ聞いたところ、やはりトドラ渓谷までタクシーで行ったとしても向こうでタクシーを捕まえられないようだ。よってトドガ渓谷の観光中はタクシーに待っててもらう必要がある。そうなるとやはり値段は高くなる。

仕方ない。「いい写真スポットを知ってる」と言うおじさんがいたので往復150ディルハムで連れていってもらうことにした。

それにしても150でも高いなあと思っていると、おじさんが「いいタクシードライバーを知っている」と言ってタクシーを捕まえてきた。そのタクシーにおじさんと乗る。タクシードライバーとおじさんは友達らしい。トドラ渓谷に着くまで何箇所か景色が綺麗なところに止まってもらった。

ただ、、さっきのバスの酔いも覚めていなくて、ずっと気持ちが悪いままで、もうしんどくて、景色も全く楽しめなかった。

例のおじさんのタバコの口臭が、酔いの気持ち悪さをさらに悪化させる。おじさんはタバコのせいか、前歯が無かった。

トドラ渓谷の観光もした。トドラ渓谷は確かにすごい景色なのだが、気分が悪くて、写真も納得できるものが取れないまま、まぁいいやと思ってすぐにタクシーで帰ることに。トドラ渓谷は数百メートルくらい歩くだけなのだが、ああ、すごいなって。まぁでもそれだけだ。ロック・クライミングの人気スポットらしい。

ティンギールに戻り、なんだかこの街とはフィーリングが合わないなと思いながら、まずいミントティーをカフェで飲んだ。「この街には泊まらずに、次のワルザザードへさっさと行こう」と決めて、バスのチケットを買った。確か40か60ディルハムくらいだった。名前はサフラーウとかいうバス会社だった。

例のおじさんがやってきて「この街は銀が有名だから、いい店を紹介してやるよ」と言う。「まあ時間もあるし見るだけな」と思いながらついて行く。その店は地下にあって、なんだか嫌な感じだなと思って、店内をさらっと見てさっさと出る。

レストランに行こうとすると、例のおじさんがやってきて「このレストランは冷凍してあるのをチンするだけだから、いい店紹介してやるよ」と言って、おじさんの友達の店に案内された。「もう、なんでもええわ」と思って、ベルベル・オムレツを食べる。

この街はベルベル人の街で、おじさんもその友達もみんなベルベル人だ。みんなアラビア語も話す。こんな砂漠の田舎町なのにみんな意外とフスハーを話せる。

その後、17時半からバスでワルザザードへ向かう。

バスは全席埋まってた。隣のベルベル人が大量の小さなみかんを持っていて、僕に2つくれた。他の人にも配ってた。うまかった。皮も引き取ってくれた。

このバスでも、何度もグーグルマップで現在地を確認しながら、ただただ早く着くことを祈った。

ワルザザートに着いたのは20時半。とてもしんどい。

バス停に着いてからは、予約はしてないものの、目星を付けておいたホテルに一直線。

その道中、いくつかカフェがあったのだが、どのカフェにも異常なくらい人が集まっていた。みんなでサッカーの試合を見ているようだった。

今日泊まるホテルの名はHotel MarMar。一部屋200ディルハム。少し高いが、正直いままでで1番いい部屋だと思う。昨日もいいホテルだったが、ここにはテレビがある。トイレ、シャワーも綺麗だ。部屋も広いし、ベランダもある。

アラブでも避けられてる番号があるのか、ホテルの部屋番号は連続してなかった。また後で確認したい。

頭が痛いので、クッキーを食べてから、バファリンを飲んで寝る。さっさとティンギールを離れて、この街で泊まることにして良かった。

明日はどうしよう。明日決めよう。

バスが嫌だ。マラケシュまで4.5時間のバスに乗らなければならないが、乗りたくない。もう嫌だ。バスに乗りたくない。

【日記補足】
酔い止めを持って行けばよかった、、。モロッコでいろいろな街を観光したい場合は、バスで長時間移動することになるので、酔い止めは必須である。酔っていたこともあり、また大砂漠で絶景をみた後であるからか、トドガ渓谷にはそれほど感動しなかった。ここでも一人旅の孤独さに気づく。感動は、誰かと分かち合ってこその感動である気がする。


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