落成式を終えて
こんにちは。
ライフル射撃のコーチの小山です。
大学生や社会人のコーチをしたり、
射撃のジャケットを修理したり、
射撃場を運営したりしています。
現在、射撃場の落成式が終わって皆さんの
思っている以上にゆったりしています。
落成式の終わった8月2日は南鳩ヶ谷に来て
初めて6時間は寝ました。
■人生達成率20%になりました。
僕は仕事を聞かれたときに
「射撃のコーチです」って言いたくて
コーチとしてご飯食べられるように
なりたかったのですが、
今の日本じゃ難しいんです。
ちなみにそんな質問を師匠にしたら
「ジャケットを作って売るべし」とか
「射撃場作ればいい」と言われました。
当時としては完全に非現実的でしたが
今はそれを忠実にやっています。
実際、ジャケットや射撃場設置に関しては
モチベーションとか全く考えた事なくって
師匠が言ってたしなぁぐらいの感覚です。
最も僕の課題は「選手の成長と達成」で
「コーチなら拠点射撃場がある」
「世界一のジャケットを作る」
これらは目標としてあるものの
自分の目標なのかも怪しいところで
ただ淡々と毎日過ごしていってます。
使命とか義務になるのかなぁ。
ちなみに膝に大けがをして
競技から離れてしまったのですが
今はぴんぴんしてるので、
そのうちエア持ちたいなと思います。
■どうにかならないかと思ってること
日本は職業がコーチって
全然、パッとしないなと思ってて
9割以上のコーチが無給で指導をしてます。
大学も最初の3年間は無給だったので
合宿なんて赤字にいくようなものでした。
海外では同じ事すれば1000万円台なのに。
フィギュアスケートぐらいコーチに
日当が出るスポーツじゃないと夢がないです。
ちなみに僕は無資格論者で
世の中の資格は99%いらないと思ってますが
大学指導者の資格義務化で
射撃のコーチ資格を取得しました。
でも師匠は無資格でしたが
A級やB級の講師をしているので
今後、資格保有者への最低日当みたいな
規定が出来ると良いですね。
僕は全日本クラスのチャンピオンの数×1万円を
コーチ料の日当基準にしています。
僕はコーチを始めたこの5年間で
4名の大学生・社会人が達成できました。
これは自分を価値のある人間と
見せようと思っているわけではなくて
僕なんかよりも素晴らしい経験や
知識のある選手たちのキャリアとして
引退して指導者の道を考えた時に
費やした人生の価値を下げずに
安く買い叩かれないように価格設定しています。
選手は常に人生を掛けています。
試合の1時間ちょいや三時間半の為に。
どう考えたって苦しい道なのに
引退したらポイなんてそんな道理はないです。
明確な基準がないのであれば
取り合えず基準を作っておけば良いので
指導者の道を考えているプロの選手は
最初から僕より高めに設定すると良いですね。
今後、射撃場ではパーソナルコーチの
指導を開始予定で登録して頂ける方を
現在、募集しております。
■どんな指導をしているのかと聞かれて
マンツーマンでの指導は
かなり繊細な感じでやっています。
完全にオートクチュールで、
選手のエフィカシーと結果は強く重視しています。
基本的には選手の骨格や筋肉量などデータ、
視覚的なバランスだったり銃口の揺れから
分析した情報を射手と擦り合わせていくスタイルです。
(左目にノプテルが内蔵されています。
スキャットと言いたいところ。)
あとは師匠や僕を見てくれた尊敬するコーチの
知識や技術を明確に言語化して
頑張って選手に寄り添うようにやっています。
一番気にしていることは選手と仲良くなれるかです。
選手の好きな事とか知るのは大事で
飴をデカめにしてストレスを掛けないようにしてます。
射撃場設置に思うこと
twitterで大変反響を頂いておりますが
全く実感もなく、射撃の事を考える生活に
特段の変化はないです。
ちなみに日中は縫い物しながら
来客対応に追われたり打ち合わせをして
終わるのが20時、そこから作業なんかしてると
1、2時になってしまい、
そこから本を読んだりネットをしたりと
インプットの時間はなるべく取っていて
8時前後に起きるという形で半年たちましたが
非常に満足している生活スタイルです。
やばいんじゃないかと周りの人に心配されて
僕も何だか不安になる時期がありましたが
経営者の先輩方の本を読むと
大体そんな感じなので
間違ってないのかなと納得しています。
最近は落成式前辺りから首に違和感があるので
鍼治療に興味津々です。
まとめ
ながらくボランティアさんの力で
支えられていたスポーツ業界は
今、転換期を迎えています。
僕としては毎月決まった給料で
スポーツの指導が出来れば
幸せな人生だったのですが
なかなかそうもいかず、もがいています。
僕は自分がされたようにお金をとらず
色々やってあげたい気持ちもありつつ
自分の目指す世界の実現には
スポーツビジネスの矛盾に
かなり苦しんでいます。
特に後輩なんかは可愛いから…。
しかし仕事という以上は
ビジネスとして成立させる必要もあり、
僕だけでなく業界自体が
歪み(ひずみ)の多い構造をしています。
それでも価値を上げる努力は大事で
そこで妥当性が提示できればと思います。
兎にも角にも、
射撃場がもうすぐ本格稼働です。
プレオープンも協会の方や
有名選手が遊びに来てくれて
かなり毎日楽しんでます。
射手の皆さんは是非遊びに来てね。
それではまた射場で会いましょー。