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ドクタースリープの中に見た筒井康隆

経緯
先週、新宿ピカデリーにて「ドクタースリープ」を見た。
スタンリーキューブリック版「シャイニング」しか見ていないにわか者ですが、下馬評で前半:超能力者バトル 後半:シャイニング続編と聞いていたので期待してました。

シャイニングを高校生くらいに一度見て、「よくわからない映画」という言う位置づけだった。

予習として見返したら面白いのなんの!
不協和音的な空気感、比喩表現がわかるようになっていて映画って本当にいいものですね状態に。

あらすじ
傑作ホラー「シャイニング」の40年後を描いた続編。
雪山のホテルでの惨劇を生き残り大人へと成長したダニーを主人公に、新たな恐怖を描く。
40年前、狂った父親に殺されかけるという壮絶な体験を生き延びたダニーは、トラウマを抱え、大人になったいまも人を避けるように孤独に生きていた。
そんな彼の周囲で児童ばかりを狙った不可解な連続殺人事件が発生し、あわせて不思議な力をもった謎の少女アブラが現れる。
その力で事件を目撃してしまったというアブラとともに、ダニーは事件を追うが、その中で40年前の惨劇が起きたホテルへとたどり着く。
(引用元 https://www.google.co.jp/amp/s/eiga.com/amp/movie/90685/)

見ての感想
個人的にはシャイニングより映画としてのエンタメ性が強く、ただメッセージ性もちゃんとある素晴らしい映画だった。

ただ、わたしの中で既視感が非常に強かった。

シャイニング(特殊能力)は今回はおもにテレパスだったり精神的移動だったり、、、
これはつまり「七瀬ふたたび」なのではないか!?!?!?

筒井康隆原作のSF小説で、超絶美人のテレパス七瀬ちゃんが心が読める能力を持っていて、ほかの能力者とバトルするやつ。

シリーズものになっている作品だけれど、学生時代に読んでてお気に入りの一冊です。

同じテレパスを持つノリオ君と七瀬がテレパスで会話したりするシーンがあるのですが、ドクタースリープまんまやん!!

自分の中の点と点がつながった感じがした気がして、興奮した。

感想(ネタバレ)
原作未読なので、考察というほど考えてはないけれど、1週間へて覚えていることを。

・トゥルーノットについて
ローズザハット率いるトゥルーノットですが、もう大好きでした。

人の正気、つまりシャイニング能力を吸うことで永遠を手にする集団。
まさに厨二病で、サイコーです。
この集団がベースボール少年を惨殺するシーンが痛くて本当にいい!!
そして、キャラクターが個性的で映える!!!

・ラストシーンについて
ラストにかけては、スターウォーズ7くらいのオヤジ接待がありました。
ラストでホテルに戻ってローズザハットと戦うのですが、勝ち方がホテルの住人を利用すると言うもの。
ただ、疑問点が残る。

冒頭、ダニーは死霊たちを頭の箱にしまう方法を身につけている。
その箱から解放して敵を倒すのだが、箱は自分が持ってるものだからホテルの必然性なくない?原作ではボイラー室ですでに死んでいて、ダニーが闇落ちしてるのをヒロインが諭すシーンがあるけど、その危機もなかったんじゃな
い?

そこの必然性がないと、ただのオヤジ接待になってしまっているのでは。

ただ、最後の死んだダニーがフォース的な感じで残ってるのは個人的に好きでした。
なんだか、七瀬ふたたびのバッドエンドのアンサーを見ているような気がして。

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