リコリスリコイル
エンディングテーマの花の塔をヘビーローテーションしていた。さユりが歌っていてゴールデンカムイからお気に入りの歌手だったがそれだけだった。私の昔の職場がロケ地になっていると社内メールが流れていてもどこ吹く風だった。5話あたりで見始めてのめり込んだ。
女子高生が殺しのエージェントで犯罪を目論む者を元から断つという現在風必殺仕事人のようなテーストの作品だ。悪意を持ち犯罪を起こそうとする者が消される冒頭を見るにつけリコリスは正義の位置付けだ。
錦木千束「にしきぎちさと」がヒロインで朝のニュースを背景に今日もありがとう的なスタートで始まる。
違うのは立てこもり犯に駆け付ける要請で現場に行くともう一人のヒロインの井ノ上たきなが犯人達を皆殺しにしている所か。
銃取引の証人を殺したことでDA「Direct Attack」のセカンドリコリスからの転属を命じられ千束の居る喫茶リコリコにやってきた。当初はDAに戻ることしか頭に無かったたきなだが千束やリコリコの人達との交流で別の感情が芽生えてくる。
孤児出身のリコリスは戸籍が無く冷淡な殺し屋のような精神世界をベースに任務に就いているがたきなが武器商人を皆殺しにした場面では通信手段がハッキングされており人質で捕まった蛇ノ目エリカの命は軽視されていた。リコリス自体が使い捨て要員のなっているから命令違反してエリカを救うたきなの行動は批判された。善悪の基準がこの作品の骨子だと思うので通常の倫理だと組織の秩序を乱したたきなのペナルティは妥当なのかにスポットが当たる。
個人的には楠木司令が無能だと思うが犯罪が見えない社会作りには仕方無いという役回りなのか。
もう一人の偽善者のアラン機関の吉松が千束のリコリコに客として来ている。
表向きの楠木と吉松を善としないと作品の善悪バランスが悪い。
DAが暗殺対象にしていたウォールナットはリコリスが匿い千束達の強力な後ろ盾になった。
吉松が千束の命を救う代償に神からのギフトとして殺しの才能を見出したのだが言葉では救世主としていたので不殺のゴム弾になっていた。
回が進み人工心臓を吉松の秘書の姫蒲が過充電で破壊して余命2ヶ月にしても千束は恨み言一つ言わなかった。いのち大事にというスローガンはそうかなとも思えるが生涯を握られても同じように振る舞えるかと言えば断言出来ない。
物語のダークヒーローの位置に居る真嶋が吉松と姫蒲を拉致した時殺れよとしか感想を持てなかった。
吉松は最初から悪意の偽善者でしかなく姫蒲も千束に危害を加えた女というだけで命を賭けて救出する価値が無い。それでもあと3話で真嶋から奪還するミッションとしているので見守ることにする。
アニメオリジナル作品だがヒロイン達に感情移入しやすいので面白い。ミカの苦悩が千束に受け容れられたのは嬉しいが吉松は赦されるべきではない。
このへんだけはずれちゃったなと思う。
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