どうせ理解していない恋3
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黄色の薔薇に水をやる黄昏時
あれから1週間が経て
ー文化祭当日ー
周りの同級生はザワザワと騒ぐ中、2年B組はカメラを持ち一致団結する
秋元:よーし!皆んなぁ楽しむぞぉー!
全員:おー!!!
秋元:はーいじゃあ解散〜
全員:おーー
急に軽いな…
遠藤:それじゃあ美緒ちゃんも林も!私かっきーと周るから!また後でね〜
矢久保・林:はーい〜
矢久保:はぁー…皆んな可愛いなぁ
📷パシャ
林:それなぁ…カメラだけで私十分かもぉ…
📷パシャ
2人がカメラで写真を撮っていると後ろから1人の女子が来た。
佐藤:ねぇ〜林ちゃん♡
林:あ、璃果ちゃんだ
📷パシャ
佐藤:ねぇ2人でさぁ〜お化け屋敷とか周らない?♡
林:いやぁ…でも…
林は私の方を少し見て確認する
佐藤:でも…?
矢久保:いいよ〜林行っておいでよ笑
林:え、でも約束…
矢久保:別にいいから笑 行っておいで〜
佐藤:ありがと!矢久保ちゃん!
矢久保:う〜ん、行ってらっしゃい♪
私は璃果ちゃんに引っ張られてる林を見送って写真を撮り続ける📷
矢久保:はぁ〜…まぁ去年と同じと言う事でゆっくりしますかぁ…
私は皆んなが屯する中、屋上へと向かう。
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賀喜:ねぇさくちゃん〜見て、この海老!凄い可愛くない!?
遠藤:そうね〜美味しそう〜
賀喜:え、あのさ〜次お化け屋敷とか行かない?
遠藤:ん〜?お化け屋敷ー?
賀喜:そうそう…
賀喜:ねぇ…さくちゃん話聞いてる?
遠藤:ん?聞いてる聞いてる!
賀喜:なんか心あらずって言うかさぁ〜?折角…
遠藤:あ…
賀喜:ん?どうしたの?さくちゃん
遠藤:ごめん…かっきー
遠藤は何かを見つけては走って賀喜の場所を離れた。
賀喜:え……ちょっと!さくちゃん!
賀喜:どうしたんだろ…急に
佐藤:あれ?かっきーじゃん!
丁度そこには林と佐藤が腕を組んで来た。
賀喜:あ〜林とりかちゃんだ!
林:あれ、さくちゃんは?一緒だったんじゃないの?
賀喜:んーなんか急に走り出してどっかいっちゃった笑
林:そっか…気になるけど…まぁ3人で遊ぶ?
佐藤:そうしよー!!
林:うぉーーー!!
📸パシャ
矢久保:うん、良い写真…林も元気だなぁ〜
矢久保:屋上の上で?1人カメラを片手に写真撮る私…かっこいい!
矢久保:え、私小説家なれるんじゃない!?
遠藤:そんなんで成れたら溜まった者じゃないでしょ〜笑
矢久保:え、さくちゃん…!?
遠藤:やっほー美緒ちゃん笑
矢久保:何で…?かっきーと周るんじゃなかったの?
遠藤:ん〜その予定だったんだけどね?屋上行きたくなっちゃって笑
矢久保:屋上に…?
遠藤:そそ、この前の景色また見たくてさ〜?
遠藤:来ちゃった笑
矢久保:そっかぁ〜さくちゃんはさ?悩みとかあるの?
遠藤:ん〜何でまた急に笑
矢久保:まぁ…私が今悩んでてここに来てるのよね〜笑
遠藤:そっかぁ〜…でもね?私も一緒!悩んでるんだよね〜
矢久保:あの何でも出来るさくちゃんが!?
遠藤:そんな事ないけど笑 そうなの…私さ?好きな人がいるんだけどさぁ…その人凄い私の事褒めてくれてね?可愛らしくて…大好きなのね。
矢久保:そんな人がさくちゃんにいたの…!?
遠藤:まぁね…?でもその人と凄い大きな壁があってさ笑 告白とか出来ないし付き合うとか不可能なの笑
矢久保:いやいや!さくちゃんに告白されたらね?確かに動けなくなって返事出来ないかもだけどさ〜
矢久保:さくちゃんが告白したら皆んな付き合っちゃうよぉ〜!
遠藤:そうかなぁ…?
矢久保:そうそう笑 当たり前でしょ〜!女神なんだからぁ〜ほら、女神様〜写真撮るよ📷
私はさくちゃんの悩みを吹き飛ばそうとカメラを向け笑顔にさせる
矢久保:じゃあ撮るよ〜うわっ…風強いぃい!!
矢久保がカメラを向けた瞬間、屋上で風が強く吹く
矢久保:ちょ…風さん強すぎ!
遠藤:美緒ちゃん笑 凄いアヒルみたいで可愛い笑
矢久保:可愛いとかじゃないでしょー!
遠藤:可愛いよ笑
矢久保:え…?なぁにぃ!?風強くて聞こえないぃい!!
風が強すぎて矢久保の耳は通らず可愛いの声が聞こえなかった時だった。
遠藤:『大好きだよ 美緒ちゃん』
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📸パシャ
林:わーお…凄い良い写真撮っちゃった…
佐藤:んー?どうしたの?林〜♡
林:いや、向こうの屋上にさくちゃんと矢久保ちゃんが…
佐藤:あー本当だ!お〜い!さくちゃーん!!
林:辞めときなって…何か幸せそうだし2人とも
佐藤:そぉ?まぁ今私も幸せだし〜?♡いーや!
林:幸せなの?今
佐藤:勿論♡林と一緒にいるもん〜
佐藤が林の腕を組んで喜ぶ
林:はいはい…ありがとね
佐藤:ねぇ〜!私の事好きじゃないのぉ?
林:好きだけど…友達としてね?
佐藤:そりゃあ勿論!ガチの恋愛なわけないでしょ〜女子同士だよ?笑
林:璃果ちゃんはさ…同性愛とかどう思ってるの?
佐藤:ん〜まぁありえないんじゃない?私は異性が好きだし?
林:そっかぁ…あ…お昼の時間になったから矢久保ちゃんの所行かないとだ…
佐藤:そっかぁ…じゃあさ〜文化祭終わったら、また会える?
林:うん?空いてたらいいよぉ?
佐藤:はーい…
林はその後、佐藤と別れた瞬間に反対側の屋上に向かって走って行った。
佐藤:言えるわけないじゃん…
林:はぁはぁ…2人っきりはズルでしょ…
🚪バン
林:矢久保ちゃん!さくちゃん!ごめん遅れちゃった…
矢久保:お〜林じゃん。あ、もう午後か〜
遠藤:そろそろお昼にする?
矢久保:そうしよっか〜さくちゃん♡
林:ねぇ…2人でここで何してたの〜?
矢久保:ん〜…写真撮影とか人生相談?
遠藤:あとイチャイチャ!
林:イチャイチャ…?
矢久保:イチャイチャはしてないでしょ〜さくちゃん笑
遠藤:まぁそうね?笑
林:まぁいいけど…お弁当皆んなの持ってきたから食べよ〜?
矢久保:お〜流石の林!やっぱ分かってるね〜?
矢久保:持つべきものは親友だな〜
遠藤:おー美味しそう!!
矢久保:え〜美味しそう!一緒に食べる?さくちゃんも!
遠藤:え!いいの!?
矢久保:もちろん もちろん!はい、あーん!
林:ねぇ…2人とも凄い仲良くなってるね。
矢久保:ねぇねぇさくちゃん〜きんぴらごぼう食べる?
遠藤:え〜いいの?
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーこの2人の会話が一瞬で私の枷になった。
矢久保ちゃんとさくちゃんは2人の世界に入ってる
私の事は多分今、眼中に無い。
私の方が長く一緒にいるのに、絶対私の方が知ってるのに…
多分、私は矢久保ちゃんに依存しすぎた…距離を取るべきなのかもしれない。
そう林は考え込み矢久保と遠藤に気づかれないよう、屋上を去った。
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林:ごめんね…矢久保ちゃん
どうせ理解していない恋
to be continued……