生成系AI活用の形 絶賛提案中! in ジャンボびっくり見本市2024
Platform事業推進室 廣澤慶二
研究開発本部 吉田茂人
シャープでは、次々に登場する新たなAI技術をどのように社会実装していくべきか?という観点で、日々研鑽しており、今年の2月には東京ビッグサイトにて開催されたホテルレストランショーにて、ホテル客室内でのAI活用というテーマで自然対話と室内機器連携による新しいホテルライフの提案を出展致しました。
そして、この4月は、インテックス大阪と東京ビッグサイトの2か所で実施されております、ジャンボびっくり見本市2024にて、「生成系AIで実現するスマートライフ」の提案について、デモ展示を行っております。
今回は、イベントの模様をお伝え致します。
○ジャンボびっくり見本市とは
「ジャンボびっくり見本市」は、複数の企業様で構成されているジャンボびっくり見本市協催委員会主催のイベントで、電設資材、照明、工具、電子・制御、情報・通信・セキュリティ、空調・住宅設備の展示即売会です。そして、今回はなんと50回記念の大会ということで、大阪会場にも非常に多くの方が来場されていました。
2023年に実施されたこちらのイベントの来場者の内訳は、
・工事関係 44%
・流通関係 25%
・メーカー 17%
・ゼネコン、施主・デベロッパー、設計事務所等 7%
・その他 7%
とのことで、「作業着」を着た、いわゆるプロの来場者が多くおられた印象です。
また、土曜日はご家族連れでお見えの方も多く、物販コーナーは、ボリューム満点のお菓子詰め合わせがクーポン券で購入できる等、お子さんらにも喜ばれる工夫もされているイベントです。
このような大変賑やかな展示即売会において、今回、この見本市のブースの中でもひときわ目立つ「テーマゾーン」に、今回の生成系AI活用の展示を行っております。
このテーマゾーンは「HOUSING」と「FACILITY」 二つのカテゴリーにおいて、複数の企業が、それぞれのキーデバイスを活用し、新たなソリューションとして提案するゾーンです。今回は「サステナブルな未来への挑戦」をテーマとして、本イベントが目指しておられる「これからの住居・電設ビジネスのあるべき姿」を集約して展示を行いました。
○生成系AIで実現するスマートライフ
今回、シャープが出展しているものの1つは、自動調理家電「ヘルシオ ホットクック」を、ネックスピーカー「SHARP SOUND PARTNER」を介して、まるで友達との会話のように、AIとの自然な会話を通じてコントロールする技術です。
実はシャープの家電製品には既に声で会話する機能を持つものが多数あり、超人気の声優さんの声で発話できるサービスなども行っています。しかし現在は、ある一定の言葉しか認識出来ないため、人同士のような自然な会話で制御することは困難です。
一方で、最近全世界でも利用されてきているChatGPTに代表されるクラウド型の生成系AIと調理家電を連携させて制御させることは可能ですが、クラウドに接続し、その回答を受け取って返答するため、反応がやや遅く、また、各家電が持つ専用コマンド制御も別途必要になるので、対話には不自然な待ち時間が産まれてしまいます。端末側にAIを搭載すれば、会話の反応速度を上げることはできますが、家電機器に搭載可能なAIは性能に限界があります。そこで端末側(エッジ)処理とクラウド処理をうまく使い分ける必要があります。
そこでシャープで開発を進めているのが「CE-LLM(Communication Edge-LLM)」と呼ばれる技術。この技術は、会話の内容に応じて、エッジ処理かクラウド処理のどちらで対応するかを瞬時に判定し、最適な音声処理をすることで、よりスムースな自然会話による家電コントールを実現しています。
実はこの技術は昨年11月に、東京ビッグサイトで開催されたSHARP Tech Dayでも初お披露しておりましたが、今回はさらにバージョンアップ! よりスムースな会話を実現しました。また今回は動きをわかりやすくするために、エッジ処理、クラウド処理 どちらで処理を行っているかの見える化も図っています。
こちらが実際にデモを行っている様子です。多くの方に関心を持って頂くことができました。
表示内にあるAIの回答において、「L」はローカル処理(エッジ処理)での回答、「R」はリモート処理(クラウド処理)での回答です。
実際にデモをご覧になった方々の感想は
・「料理がより楽しくなるね!」
・「調理だけでなく、献立を考えるところまで便利になり過ぎてしまうね!」
などのご意見を頂きました。
今回の展示では、エッジ処理自体、汎用のPC上で動作しているものですが、一日も早く本システムを一般の家電で皆様にお届けできるように、引き続き開発を進めてまいります。
○スマートホームプラットフォーム
シャープはこの他にも、ECHONET Lite規格に対応した複数社の機器が連携するスマートホームプラットフォームを出展しております。
ECHONET Lite規格とは、センサ類、白物家電、設備系機器など省リソースの機器をIoT化し、エネルギーマネジメントやリモートメンテナンスなどのサービスを実現するための通信仕様で、通信仕様や各機器の制御コマンドを共通化することで、マルチベンダー環境でのシステム構築を実現するものです。
展示デモでは、スマートロックと連動し、外出時には自動的にエアコンや照明がOFFになり、帰宅時にはONになるなど、利便性と省エネの両立をご提案しています。今回はこちらのデモではCE-LLMを用いたデモは行っておりませんが、近々こちらにも展開予定です。脱炭素をテーマに、持続可能な未来を実現するスマートホームの可能性を、ご体感ください。
○おわりに
シャープが提案する「生成系AIを活用したスマートライフ」は、便利な家電製品を提供するだけでなく、家庭内でのコミュニケーションをも変え、日々の生活を豊かにすることを目指しています。
今回展示のCE-LLMやECHONET Lite対応スマートホームプラットフォームは、これからの生活をどのように変えていくのか、具体的なビジョンを提供しています。これらの技術は、日常で直面する問題を解決し、より持続可能で快適な生活を実現するための鍵となります。
今後もシャープは、革新的な技術を開発し、それを社会に実装することで、未来のライフスタイルの創造に貢献して参ります。
こちらのジャンボびっくり見本市は今週末4月19日(金)、20日(土)の二日間、東京ビッグサイトでも開催される予定です。上記のデモも引き続き展示しておりますので、もしお時間あれば、是非ご覧いただけると幸いです。
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