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年アド3級 過去問解説 2021年10月 問‐47.48
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こちらの記事は、試験団体である銀行業務検定協会様のご了解のうえで、過去問題の著作権に触れない範囲での掲載をしております。
問題文は掲載しておりません。公式の「問題解説集」をご用意ください。
こんにちは! うっちーです。
こちらでは、年アド3級の技能・応用編の過去問について、図解もまじえながら話し言葉で解説していきます。用語等の厳密な正確さよりも、ざっくりとしたわかりやすさを重視しております。
あくまでも過去問の解説であり、次回の試験でも同じ論点の問題が出題されるとは限りませんのでご了承ください。
なお、公開後にも記事のレイアウトの見直しや内容の追記等の更新を行うことがございます。
2021年10月 問‐47
I夫さんの特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢からの年金請求手続等に関するアドバイスについて、適切でないものを選択する問題です。
問題文に「支給開始年齢からの」とありますので、繰上げなどは考慮せずに答える問題です。
ポイント
退職前に特老厚の支給開始年齢に到達するかどうか?
厚生年金基金の加入期間は何年になるか?
(1)「年金請求手続きは(株)M社の退職前におこなうことができるかどうか」
「M社の退職日よりも前に特老厚の支給開始年齢に到達するか?」を聞かれています。
「在職していても特老厚の年金請求ができるのか?」という質問ではありません。
I夫さんがM社を退職するのは令和3年12月末日
I夫さんの特老厚の支給開始年齢は63歳
I夫さんが63歳に達するのは 令和4年1月21日
→S34+63年=S97
S97ー93年=R4年
年金の請求ができるのは支給開始年齢に達した日(R4.1.21)以降です。それよりも時期が早いM社の退職(R3.12.31)の前には、まだ手続きができません。
(1)は ✕
特老厚の支給開始年齢の覚え方は、問31の解説をご参照ください
(2)I夫さんの厚生年金保険の被保険者期間は、ざっと見ただけでも20年(240月)以上あり、さらに加給年金額の対象となる配偶者(妻)がいますので、戸籍謄本の添付が必要です。
(2)は ○
(3)厚生年金基金の年金請求は、加給期間によって請求先が違います。
厚生年金基金の加入が…
・10年以上 → 加入していた基金もしくは勤めていた会社に対して行う。
・10年未満 → 企業年金連合会に対して行う。
I夫さんがO社厚生年金基金に加入していた期間はH2.4~H10.3の8年間ですので10年未満であり、請求先は『企業年金連合会』です。
(3)は ○
(4)年金請求手続きは街角の年金相談センターでも行うことができます。
街角の年金相談センターは日本年金機構から委託を受け、全国社会保険労務士会連合会が運営しています。
詳しくはこちら☟
街角の年金相談センターとは?
(4)は ○
「街角の年金相談センターでできること」の中に「個人のお客様の年金給付に関するご請求や各種変更手続き」が含まれています。
(5)年金請求の際に必要になることがある「住民票」「課税証明書もしくは非課税証明書」については、マイナンバーによる情報連携の実施により原則として添付を省略できます。
詳しくはこちら☟
マイナンバーによる情報連携の実施及び市区町村窓口での取扱い
(5)は ○
問47の正解は(1)です。
2021年10月 問‐48
I夫さんが退職後加入することができる健康保険の任意継続被保険者について、誤っている選択肢を選ぶ問題です。
ポイント
健康保険に任意継続被保険者にまつわる数字
(1)任意継続被保険者の保険料は、退職時の標準報酬月額に保険料率を乗じて計算します。
ただし、退職時の標準報酬月額が30万円を超えていた場合は、30万円の標準報酬月額により算出した保険料となります。
I夫さんの退職時の標準報酬月額は32万円で、30万円を超えていたため30万円に保険料を乗じた額となります。
(1)は ○
(2)任意継続被保険者となれる期間は退職日の翌日から2年間で、I夫さんの場合は令和4年1月1日~令和5年12月31日までとなります。
(2)は ○
(3)任意継続被保険者である間は、妻は引き続き被扶養者となることができます。
一方、国民健康保険に加入した場合は、『扶養』という仕組みが無いので2人分の国民健康保険税を支払うことになります。
被扶養者がいる場合は任意継続がお得だと言えますね!
(3)は ○
(4)任意継続被保険者の保険料の納付は、当月(その月)の10日までです。(10日が土,日,祝日にあたるときは翌営業日。)
「翌月の」が間違っていますね。
保険料の納付期限については、「当月」を「翌月」、「10日」を「20日」に入れ替えたひっかけがよく出ますのでご注意を!!
(4)は ✕
(5)任意継続の申請期限は、退職日の翌日から20日以内です。また、任意継続の申請をすると退職日の翌日に遡って被保険者になります。
(5)は ○
問48の正解は(4)です。
まとめ
以上、問‐47.48の解説でした。
どちらの問題も、計算らしい計算はなく、知識で解ける問題なので、ここは手早く説いて時間の余裕を確保したいですね。
予備知識を再確認したい場合は、私のブログ『ねんきんわか~る』におすすみください☟
掲載している解法や覚え方のコツは私なりのオリジナルです。無断転載・無断転用を禁止しております。