マスターデュエル、結局初心者におすすめのデッキって何なのよ

最近は創作沼にどっぷりでこちらにはログインすることすら無くなっていたのだが、友人からマスターデュエル何握ればいいのって話をされたのでせっかくだし脳内整理込みで自分の考えをつらつらと書き連ねることにする回
類似記事はいっぱいあるので、あくまでも一つの考え方として見てくれればOK

一応筆者のTCG経験は書いておかないと色々あれなので書きますが、筆者は7期~9期までプレイしEMEmで一旦離れてマスターデュエルで復帰。他TCGはMTGを中心に、デュエマ、ポケカ、Z/X、シャドバ、WIXOSS、ヴァンガードその他いくつかそれなりにやったことあります。
なのでちょっと当てにならない、もしくは感覚が現代遊戯王プレイヤーとずれているということは全然あり得ます。

1.そもそも「初心者」とは何か

初心者と一口に言ってもその種類は様々です。
カードゲーム自体全く触れたことが無いのか。
TCG自体は全く知らないがアニメは見たことあるのか。
他のTCGはやったことあるが遊戯王には触れたことが無いのか。
筆者みたいに前にやったことあるが最近の遊戯王は知らない「現代遊戯王初心者」なのか。

個人的にはまず「カードゲーム自体全く触れたことが無い」人がいきなり遊戯王マスターデュエルをやるべきでは無いと考えています。

なんでかっていうととにかくテキストが複雑だからです。


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冷静に考えてほしいんですが、こんな固有名詞が大量に詰め込まれた長々としたテキストを、ルールを一から覚えて解読し、あまつさえ(それが全てではないにしろ)自分のデッキだけで55枚のカードを管理するのは普通に面倒くさいのです。

ある程度TCGをやったことある人なのであれば「ああこれは(TCG名)でいうあれね」とか軽くルールを見ただけで直感的に理解できるが、それさえ無いとマジで一見しただけで「あ、もういいや」となる可能性がある。
なのでこの記事で取り扱う初心者とは「アニメは知ってるがカードはやったことが無い」「所謂MADなどで遊戯王ネタだけ知ってる」「カードはやったこと無いけどyoutuberの動画は見てるor見てた」「他のTCGはやったことある」みたいな感じの、カードゲームか遊戯王の知識を多少でいいので持っている人と定義します。

「記事や動画見たりして勉強すれば現代デッキも独学で回せる」初心者とかもいますが、そういう人はこんな記事読まなくても自力でデッキ選べると思います。
もちろん全くTCG触れたことが無い人はやっちゃダメってことでは無いです。やるなら結構ハードル高いのでアニメなりyoutubeなり何かしらで雰囲気掴んでからがいいよって話。ほんとにTCG何もやったこと無いならポケカとかから入る方がいいんじゃないかなぁと個人的には思う。

2.TCGのルールの基本

2と3は大体「遊戯王は特殊なカードゲームだよ」くらいのことしか言っていませんので流し見で大丈夫です。

多くの対戦型TCGはルール上、カードもしくはその能力を使用するために固有のポイントで示される制限、所謂「コスト」を満たす必要があります。ゲームによってその言い方は変わりますが「マジック・ザ・ギャザリング」や「デュエル・マスターズ」なら「マナ」、「ポケモンカード」なら「エネルギー」、「Shadowverse」なら「PP」のことですね。ゲームによっては複数のコストを採用してゲーム性に幅を持たせたり、コスト以外の制限をルールとして化している場合があります。

このルールがなぜ存在するかというのは様々な理由がありますが、概ね「ゲームの再現性を高めないため」「戦略の幅を広げるため」という点が大きいと思っています。
再現性を高めないというのは、ようするに「同じゲーム展開にしない」ことを目的としています。ゲーム開始から決着まで全く同じゲーム展開しか無いのであれば対戦する意味が全くありませんからね。
また「強力なカードのコストを重く」「非力なカードのコストを軽く」することで、いかに強力なカードであってもコストが無ければ使用できないという制約を科し、「相手の強力なカードが出てくる前に低コストカードを相手より多く使用して倒す」「相手の低コストカードを倒すためのカードを多く採用し強力なカードの使用まで耐える」などの戦略を考察する余地が広く生まれます。

3.遊戯王の基本

対戦型TCGはこの世に数あれど、遊戯王というシステムはその中でもかなり異彩を放っていると言ってもいいです。
なぜなら上に出した「ルール上どのカードにも必要なコスト」という概念が存在しません。極端な話、「各種TCGと遊戯王というゲームは根本から違う、もはや遊戯王というひとつのジャンルのゲームになっている」とまで言えるのです。
2で書いたコストの都合上、基本的に対戦型TCGは「ゲーム後半になればなるほどデッキの動きや使えるカードが強い」のが普通です。

ですが遊戯王にはコストなんてものはありません。つまり「最初のターンがやれることが一番多く一番強い」のです。他のTCGでの考えが一部通用しないのはここで、他TCGをやっていて遊戯王が肌に合わない、もしくはその逆というのはここが原因なのではないでしょうか。

4.デッキの分類

さて、遊戯王はTCGとしては特殊だと書きました。それは即ち「一般的なカードゲームのデッキ分類がそのまま当てはまらない」ということです。軽いカードで序盤から攻めるアグロとかそういうやつです。

さてではじゃあどんな分類してるのかってなると、「あれでしょ【エルドリッチ】とか【ブルーアイズ】とかのカテゴリに分かれてるんでしょ」という人もいますがそれとは違います。
上でそのまま当てはまらないとは言いましたが全く当てにならないわけではなく、それに近いものはあります。

それ即ち「展開型」「ミッドレンジ型」「罠型、コントロール型」の3種です。これに当てはまらない特殊なデッキタイプもありますが、概ね地雷デッキなのでまだ覚えなくてOK。
遊戯王にはステータスやイラスト、効果などに類似性を持たせカード名の一部でまとめたカテゴリという枠組のカード群が多々存在しますが、そのカテゴリはこの中のどれかに該当するのが基本です。もちろんカテゴリ内のカードとその他のカードを組み合わせてデッキの軸を変えることもできます。
ちなみに現在カテゴリだけで400種類越えてるらしいです。マジ?

展開型

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展開型は上で書いた「最初のターンがやれることが一番多く一番強い」を最大限活用し、モンスターの特殊召喚などを何度も行い強固な盤面を築き上げるデッキタイプです。概ね遊戯王というカードゲームとして連想されるのは多分このタイプでしょう。ソリティアとか言われるのは大体これ。他TCGではアグロに分類されます。
デッキの中身は「特殊召喚する」や「手札に加える」効果を持つカードが多く、それらを多用して最終的に相手が対処困難な強力な「フィニッシャー」や相手の動きを阻害する「制圧カード」を(デッキによっては複数枚)出し、そのまま勝利するデッキです。
「カテゴリ」ごとに動き方は様々でそのカテゴリ独自の動きを一番色濃く見れるタイプですが、根本の目的は大体同じです。

ミッドレンジ型

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ミッドレンジ型はアドバンテージを確保するためのカードを中心とし、相手への妨害や自分の手札や盤面の回復を繰り返すことで徐々に有利な状況に持っていくことで勝利するデッキです。遊戯王というアニメ作品で使用されるデッキとして連想されるのは多分このタイプでしょう。他TCGではそのままミッドレンジのことですね。
ある程度の展開自体はしますが展開型と違って回ればそのまま勝ちということは少なく、数ターンのカードの応酬を制して勝つということがほとんどです。
アドバンテージの取り方は様々で、「相手が手札を消費して出したモンスターをより少ない消費で倒す」「相手の展開を途中で止め、無駄なカード消費をさせる」なども立派なアドバンテージ確保の手段の一つです。

罠型、コントロール型

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妨害を行うカードを多く採用することで相手の戦術を崩し、相手が上手くデッキを扱えていない間に勝利するデッキです。他TCGでもそのままコントロールと呼ばれます。
相手の攻め手を潰す事が第一であり攻め手が少なくゲームが長引きがちなほか、特定のミッドレンジデッキが自カテゴリのカードを減らして罠カードを増やして罠型にシフトすることも多々あります。
昨今のデッキでは相手の妨害をするためのカードが罠カードであることが非常に多いため罠型と言われがちですが、それ以外の方法で妨害するカテゴリやデッキも少なくないのでコントロール型と罠型を同じ分類に置いています。

それぞれの分類のデッキをマスターデュエルで使う場合の良い点悪い点を考えてみますと、

展開型
・勝っても負けても1戦が早く終わるためデイリー消化に向く
・とりあえず先行さえ取れればどんな相手にもワンチャン勝てる
・相手が上手い人でなければ、メイン戦1本のマスターデュエルランクマッチではわからん殺しで勝てることもある
・展開ルートを覚えるのがめんどくさい、特に妨害を受けた場合のルート修正も込みだとなおさら(人による)
・ただルートを覚えさえすれば3種のデッキタイプの中で一番練度関係無く扱える
・飽きる(人による)
・汎用カードの入る枠が少なく使い回しが効きにくい

ミッドレンジ型
・一番遊戯王っぽくもTCGっぽくもある(体感には個人差があります)
・デッキのフリースロットが比較的多く、自分好みにデッキをカスタムできる
・逆に言うと固定化されたリストが少なく、勝利をリスペクトするなら環境で流行のデッキを正確に見極めてチューンする必要がある
・妨害カードと展開カードの枚数バランス調整など極めようとすると考えることが多い
・これを一つのデッキを長く楽しめると見るか、デッキを微調整するのめんどくさいと見るかは人それぞれ
・妨害カード、特に罠カードには《奈落の落とし穴》をはじめ、「現在はもっと優先すべきカードがあるが過去の実績を見てもその性能は折り紙付き」というカードが複数存在するため、デッキの根幹を為すカード以外は比較的低レアリティのカードで代用が効きやすい
・また手札誘発など高レア汎用カードも他のデッキに使い回ししやすく、長い目で見ると安上がりになるかも

コントロール型
・1ゲームが長引きがちでデイリー消化に支障あり
・相手の行動の要所を止めることで相手が長考したりどう見ても展開の途中でカードを伏せてエンドと宣言させることに快感を覚える人は一定数いる
・妨害が相手のデッキと噛み合わない、相手が先行展開で耐性持ちや制圧カードを並べるなど負ける時は本当に何も出来ずに負ける
・上で書いたように罠は比較的安くて強い汎用カードがいっぱいある
・展開カードの方が基本的に強く、妨害の当て所をきちんと考えないと妨害を踏み潰してくるデッキも多い
・禁忌の呪文「それエルドリッチでよくね?」

みたいな感じでしょうか。あくまでも分類ごとの大まかな区分けであり、デッキやカテゴリ単位で見ると強みと弱みが入れ替わるなど様々ですが、概ねこういう傾向にあるかと思います。
間違ってるところとかあったら教えてください(

5.結局何握ればいいのか教えろ

A.性癖最優先

長々書いておいてそれかよ感はありますが、真面目な話「強いらしいからこれ使おう」といって組んだデッキが回していてピンと来なかった場合の萎え具合は結構なものなので、まず回していて「楽しい!」と思えるデッキを一つ作るのが長くゲームを続ける重要ポイントだと思います。

こういう話をすると「いやいや全く勝てなきゃそもそもつまらんやん、負けてばっかりじゃそれこそモチベなんて無くなるよ」という意見が必ず出てきますし、筆者もその通りだと思います。
しかし昨今の遊戯王は過去に登場したカテゴリの強化をブースターパックが出るたびに行っていますので、Tier外のカテゴリや過去に流行していたデッキでも(筆者の推しテーマの紋章獣みたいな一部を除けば)大抵は何かしら強化が入っていて、汎用カードも合わせれば全く使い物にならないってことは無いと思います。よほど高ランクに行かない限りは環境デッキばっかりにあたって全然勝てない!なんてことにはならないはずです。筆者はゴールド1に上がるくらいまではほとんど環境デッキに当たってません。
ランクマでTier表に入ってるデッキに当たったら勉強ついでにボコボコにされましょう。そこで「勝ちたい」と思ったならばそれもまた新しいデッキを使うモチベに繋がります。
「とにかく勝ちたい!」って人は最初からちゃんとネットで強いレシピ探してそれをコピーして使い方記事熟読しましょう。

ではその楽しいと思えるデッキをどう見つけるか。

例えば「アニメで見たこのキャラ(デッキ)好き!」「だいぶ前に遊戯王やってた時このカテゴリ使ってたからまた使いたい」とかがあるなら素直にそれを組んでいいです。好きはモチベの素。

遊戯王以外のTCGをやっていたならばそちらで使っていたデッキタイプ、すなわちアグロミッドレンジコントロールいずれか、それに近いものから探してみると手に馴染みやすいかもしれません。
他のTCGをやっていなくても、もちろん上記の説明やメリットデメリットの欄でピンとくるものがあればそれに手を出すのもいいですね。

「俺は萌え豚なので可愛い女の子中心のデッキ使いたい」とか「男の子なので合体メカが大好きなんです」とか「髭のおっさん」とか「実は俺ケモナーで……」みたいなイラストで探してみるのも全然ありです。
伊達に長い歴史を持っているだけのことは無く、よほど変なリクエストでなければ大抵何かしら引っかかるでしょう。

ではもし上記全てが特に思いつかず、「何かおすすめのデッキ無いの?」という場合。

筆者のおすすめは「ミッドレンジ型」です。
理由はいくつかありますが、
1.カードの応酬により「対戦してる感」が強い
2.ショップで販売されている「うららセット」「神の宣告セット」「ライストセット」の確定封入の3枚を全てとりあえずで採用できる
3.デッキを回しているうちに「もう少し展開力のあるデッキがいいな」「もっと制圧力を出したいな」と思えば展開型に、「もう少しのびのびデュエルしたいな」「相手に対処するカードを増やしたいな」と思えばコントロール型にと、自分の好みがどういうデッキであるのかを知ることができるかもしれない
という点が大きいですね。

「どのカテゴリやデッキがミッドレンジ型なのかわからん……」というのはごもっともですしこればかりは調べてみないとわからないことも多いです。
というか正直なところを言えば遊戯王に展開型・ミッドレンジ型・コントロール型という概念が出来たのはここ数年のことなのでまだあまりその辺の認識の共有がされてません。例のアレのせいで大会も少なかったので余計に。
某Tier表で「ビート系」に分類されているデッキを使うのが無難なところでしょう。回す難しさを加味して、「召喚獣」「Evil★Twin」「ブルーアイズ」、次点で「オッドアイズ」「ブラック・マジシャン」「レッドアイズ」、回すのが多少難しくてもいいなら「鉄獣戦線」「サンダー・ドラゴン」「サイバース」「D-HERO」。マスターデュエル環境のミッドレンジ系デッキで一番強いのはドラゴンメイドだと思いますが、いかんせんあれはきちんと回すのが難しい……。

上記内で個人的なおすすめは「ブルーアイズ」です。
ストラクチャーデッキでそれなりの数のパーツが集まり、必要なUR数こそ多いもののシークレットパック「白き青眼龍」にほぼ全てのパーツが入っているため比較的集めやすいおかげでCPをある程度節約でき、またシンクロ・融合・儀式と様々な選択肢がありカスタマイズ性が高いです。マスターデュエル未収録のカードが将来的に収録されると仮定するなら強化も確約済ですしね。
ただアニメ主要キャラの主要テーマということもあって関連カードが非常に多く、どれがどう強いのかわかりにくいというのもちょっとあります。ネットに転がるレシピをそのまま使えばいいのはその通りですが、せっかくカードゲームなんだし自分でデッキ組み替えてみたいというのはあるでしょうし。
そういう場合は「召喚獣」か「Evil★Twin」でもいいと思います。強さを見るなら「鉄獣戦線」か「サンダー・ドラゴン」でしょうか。これらはシークレットパックが他カテゴリとの抱き合わせのため集めにくい上にエクストラデッキに必要なパック外カードが多くCPが嵩みがちです。集めるならそれなりの出費を覚悟しましょう。

終わり

なっがい。もしこのクソ長い文を読んでくれた人がいて、その人のデッキ選びの為になれば幸いです。

最後に、あくまでも本文は筆者独自の考え方であり、冒頭に書いた通りあくまでも一つの考え方として参考にする程度に留めましょう。

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