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全日本鍼灸学会関東支部で症例報告しました!!

こんにちは!おおがねたけしです。
2024年11月24日、有明医療大学において全日本鍼灸学会関東支部が開催されました。
今回の学会は業団である日本鍼灸師会との初コラボ。一般口演に学生が初の発表と色々と初めてがあったようです。

抄録完成まで

認定鍼灸師を目指している関係で、いつかは学会で症例報告をしたいと思っていました。学会で発表することで認定鍼灸師になる要件が満たされるからです。

症例報告には「新規性」が必要なのではないかと考えていて、なかなかそういう機会がなかったこともありました。
しかし、恩師であるF先生より「今度の学会で症例報告してみないか」と言われた時、驚きと共にぜひやってみたいという気持ちもあり「やります」と即答しました。

発表のテーマは「新規性」ではなく、「日常臨床におけるレッドフラッグを見逃さないことの重要性」としました。

日々の臨床の積み重ねがとても大切だと考えたからです。まずは対象の症例の抄録作成から取り掛かりました。まずは、文字数について気にせず書くようにと言われたので形式には気を付けながらもとにかく書いてみると大体1600字程度になりました。

学会の規定では800文字以内に抄録をまとめなければならないので、表現が重複しているところ、冗長なところを削除するようにとの恩師からの指示のもととにかく削ることに注力しましたが、今後は伝えたいところがわかりづらくなったりして問題が出てきました。
この後、表現を変えたり、抄録であえてカットしてスライド発表で補足するように工夫したりと研修後に残って二人で話し合いながらブラッシュアップして行きました。
文字数が800字ちょうどになった時は達成感でいっぱいになりました。

抄録を学会に提出し、添削を受けると修正項目の提示があり、再び修正し締め切りギリギリで提出し、無事採択されました。

学会当日までの準備

抄録が採択されるのを待たずにスライド作成は進めていましたが、学会の特性上、学術的な要素(疫学、男女比、リスクなど)や引用文献の再検討が必要でした。

普段の症例報告では成書を参考にすることがほとんどでした。
それらは二次情報なので、一次情報まで遡っていく必要があるため本格的に論文検索を始めました。
その時、恩師に言われたのは「一つの症例についてのスペシャリストになれ」というものでした。その症例については誰にも負けないように文献を読み込むようにと参考になる論文や自分が興味を持った論文が優良な場合は先生にお願いして論文をダウンロードしていただいたりしました。
一つの論文からさらに引用されている原著にあたるなど、大変でしたがとても勉強になり症例についてさらに理解が深まりました。

スライドもある程度形になったので、今度は読み原稿の作成をしました。
スライドは理解しやすいようにワンセンテンス程度にまとめ、それらを補うように発表の時は口頭で説明する必要があるためです。

発表時間が6分という事で非常に短く感じましたが、何度も読み上げる練習をした結果、1分程度余裕があることがわかったのでさらにゆっくり丁寧に喋ることを心がけるようにしました。

いざ発表

スライドに関しては発表当日まで見直して現場で修正するバタバタした感じになりましたが、発表時には落ち着いてできたように思います。

学会というと鋭い質問が続出して途方に暮れるイメージがありましたが、トップバッターでの発表のせいか答えに急するような質問もなく無事に発表を終えました。

その後は、他の鍼灸師の発表や学生発表も落ち着いて聞くことができました。しかしながら、心身ともに緊張したせいか閉会間近になるとどっと疲れが出てきました。

先生は運営に関わっており、とても忙しくされていましたが、最後に記念撮影をしてくださりました。

恩師のF先生と

最後に

今回の発表では、大きく分けて三点、学ぶことができました。

  • 団体によって、重視するポイントが違う(学術団体と業団など)

  • 参考文献は一次情報まで遡る(二次情報はどうしても執筆者の解釈が入ってしまうため)

  • 一つの症例のスペシャリストになることでその分野で突出することができる

今回は、発表のことしかできませんでしたが、今後は他の鍼灸師との交流もできるようにコミュニケーション技術を磨きたいと思いました。


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