shareware正式オープン!“ListEdit”誕生秘話 〜今日から少しだけ便利なSalesforce環境をあなたの手で作って欲しい
お疲れ様です!sharewareです。
本日は、私、shareware 発起人佐伯が書きます。
11月に告知、事前登録を開始させていただいた
“SalesforceアドミンのためのDIYツールキット「shareware」”を本日1/16リリースしました。
おかげさまで、Salesforceエコシステムにいらっしゃる、100名近くの方に事前にコンタクトを頂きこの得体のしれない活動に巻き込ませて頂いております。
sharewareは、
お使いのSalesforceをより便利にDIYするための
インストールソフトウェア群の総称です。
まずは1本目「ListEdit」(リストエディット)の提供を開始しました。
手前味噌ですが、すべてのSalesforce環境を便利にできるツールです。
高額なエンジニアリング費用や、カスタマイズに長けた人材の採用、月額制の固定費を抱えることなく1本10万円のツール代のみ買い切りで利用できます。
10万円という金額は・・・
です。
安いか高いかの感覚はさておき、固定費にも影響しませんので年度末に向けて少しだけ残った予算の有意義な使い道としても是非ご検討頂きたいです。
Adminの皆様におかれましてもどうか臆さず社内でご相談いただければ幸いです。(運営側も今後みなさんに欲しい、と思って頂く努力を頑張ります。)
是非、サービスサイトをご覧ください。
無料でトライアルいただけるので、
「これをいれればうちのSalesforceは確実によくなるぞ」
と確認してから購入いただけます。
さて、かくしてsharewareの公開を迎えましたが
ListEditはsharewareを象徴するツールで、
shareware立ち上げの理由にもなっています。
勝手ながら、後で振り返るための記念記事を兼ねて、
運営チームとしても一番歴史と思い入れのあるツールとして
ListEditやsharewareの誕生背景や裏話を書かせてください。
お時間が無い方、Salesforceエコシステムの歴史やサービスコンセプトに興味が無い方は最初の概要と、最後に、だけでもお読み頂ければ幸いです。
■ListEditの概要
Salesforceユーザにおなじみの関連リスト。
顧客画面なら名刺情報や商談情報、
商談画面なら契約情報や商品情報など
その名の通り関連する情報を1画面に一元化してくれます。
カスタマー360°を象徴する標準機能ですね。
これによって、例えば営業担当者が、ある既存顧客からのクレーム連絡を受けた時に
「今のご契約は?購入いただいてる商品は?商談受注の経緯は?直近のCS担当とのやりとりは?」
などの前提情報を把握した上で誠意ある対応に注力できます。
情報を日頃からきちんと集約しておくことが大事な訳ですが
入力が大変だとどうしても抜けが出たり、
入力のせいで顧客対応に集中できなかったりすると本末転倒です。
マメに1件1件入れていければ良いのですが、
Salesforceは以外と一括のデータ操作ができるUIが限られているので
月別の売上明細、のように一度に複数データを作成したり、一気に修正したりを不便に思う機会はあります。
ListEditはこの関連リストの見た目をそのままに、
一括でのデータ操作ができる関連リスト風の画面にDIYできます。
その他にも、関連レコードから一括でフローの処理を呼び出したり、
削除フラグがついたものをフィルタで除外したり、
あったらいいのにな、という細かすぎる隠し機能もいくつかついています。
■元々はプリセールス起点の課題解決ツール
発起人の佐伯は、元々Salesforce社のプリセールスです。
Salesforceを活用した商談用の提案書とカスタマイズデモを1年半で100本近く作って営業活動をしてきました。
その際、導入価値をイメージ頂くためのデモを行う際、
論点以外の部分の細かい画面機能でお客様が引っかかってしまうとデモの意味が薄れるので、より流れがシンプルに伝わるように、一部の機能は見栄えや使い勝手を意識して作ることがあります。
とはいえ、デモをモデルルームのようにお化粧盛り盛りにするのは後々を考えてよくありません。
そこで、実際には開発が発生するような、あるあるのポイントについては、
デモではなく実際に動くコンポーネントとして開発し、
それをパッケージングして導入パートナと共有することで
デモによってお客様のイメージに刷り込まれた環境と、標準環境のギャップによるトラブルも防げるのではと、プリセールス起点で、実戦で使えるコンポーネントを作ろうという動きが始まりました。
そして何より、
「主要機能ではないが、あった方がよくて、あるあるのもの」
こうしたものはたくさんあるぞ、とみんなが容易に想像がつきました。
■活動の継続に向けた課題(リストエディター“ListEditor”のはじまり)
かくして、様々なツールがSalesforce社の中から生まれていきます。
社内のAE/SEさんとしては武器が増え、
パートナ各社にもそれを実際に活用したPRJをこなしてくださったり、今では自社の武器として、構築作業に組み込んで設計してくださる会社さんも増えました。
余談ですが、佐伯がSalesforce退職後につくった”ListEditor”もその一つで、Salesforceさんの予算で開発する際に技術協力、展開支援を行いました。
実は、今回sharewareの1ツールとしてリリースしたLisEditは、”ListEditor”の途中で分岐したフォーク製品です。
後述する課題もあって、
Salesforce様からもビジネスとして展開できないかの相談を頂いた経緯があります。提供/運営主体が異なりますが、競合しあっているものではありません。
道を逸れましたが、ListEditの起源にもなっている”ListEditor”は展開後、数百社の案件に活用されたと聞きます。
ここで起きたのがサポートの課題です。
ツールそのものは無償/ノンサポで、活用できそうなら使ってもらうというスタンスで展開をされていきましたがかゆいところに手が届くと、次の痒いところが出てくることもあります。
また、パートナ様からすると他人の作ったコードですし誰にも聞かずに自信持って扱えない人もいます。
ユーザ企業からすると、
問い合わせや改変の要望などを誰に伝えたらいいのか?
最終的な回答は誰ができるのか?
パートナさんやAEさん、公式のSalesforce製品サポート、その問い合わせルート、無償故のオーナーシップを持てる存在が不在な形になり、もちろん佐伯の元にも相談が寄せられましたが、誰もオーナーとして責任を持っておらずごにょごにょと扱われることになります。
無料で使えて、自分で判断でき、ノンサポで問題ない、という方向けには選択肢が増えたという一方で、ビジネスとして提供していない以上、継続性のあるモデルにはなっていませんでした。
■2つの方向性
かくして、2つの方向性が生まれました。
1.無料/ノンサポAppExとして民主化
Salesforce社のAEさんSEさん、パートナ企業のプリセやPM/エンジニアなど
とにかく人伝いにその存在を認知し、提供されていたツールなので、いわば野良ツール。
利用側としてはその人経由でしか情報を得られませんし、他に頼る先も見つかりません、どういう立ち位置(ノンサポ/無償とは)なのかもよくわかりません。
そこで、AppExchangeの無料アプリとして公開(ソース含め)しようという動きが始まりました。
Salesforce様独自の取り組みのため私たちからお話しするのは適切ではないですが
きちんとツールをホストする先があり、利用条件、サポートがない点も明示されている。このやり方であれば、人伝いで紹介しなくとも「使うにはここを見て」という場所ができてOSSとして民主的な取り組みになります。
ListEditorも現在は、このやり方でホストされており、Salesforce様の判断で、モバイル対応やUIの色味変更など、”ListEdit”にはない機能も搭載され独自の進化をしているようです。
無償とはいえ、公式でAppExchange化やソースコードの公開をするのは
非常に時間と労力のかかる活動だと聞いていますので頭の下がる活動です。
完全無償/自己責任でやれる手段もちゃんとあるのだ、という点はこのエコシステムの魅力として続いていってほしいと思いますので応援をしています。
(佐伯も中の人と連携して応援してきました)
2.プロダクトビジネスとして成立する事業の立ち上げ
もう一つの方向性としては、こうした多くのツールをビジネスとして継続提供する事業者を作ることです。
この方向性の課題は、
ツールの手軽さを維持し、儲かりにくさを解消しながらも、たくさんのものを多くの届けるべき人に届けることです。
ちょうど良い手段がない、
小さなギャップを埋めるようなマイクロプロダクトの性質上
それ自体が高価であると結局多くの方が手に取れませんし、
ListEditorのようなものが要望を取り込んで進化し続けてしまうと、
既存のAppExchangeを展開されているような機能の大きい優れたアプリに
いずれは競合することになります。
大になれば小を兼ねることができますが、小のままペイできるビジネスで提供しないと裾野が広がりません。
スピードを重視して、開発やサポート体制に投資してガッツリとプロダクト事業を推進すると運営コストもかかり初期やランニングの価格に転嫁されます。
・・・と、既存で存在する手段と同じようなビジネスをつくって勝ちにいくのはエコシステム視点で大義に欠け、面白みがないと感じましたし、勝つべき相手がいる領域とも思いませんでした。
パートナ企業とのマッチアップ、コンサルティング事業とのバンドル提供など、成立できるやり方を模索し、稼ぐ見通しはつきましたが、どこかがしっくりきませんでした。
必要な人に必要なものを作って届けるには、間に噛ませるものや事情が多いと都合が悪い。
特に必要とするであろう方の多い、中小企業領域のユーザ企業様へ
裾野広く提供できるマイクロビジネスを立てる必要があると考え、それがやれる時期を待ってきました。
■DIYツールという新しいサービス領域での”shareware”のチャレンジ
かくして、ずっと事業の構想の端っこにありつつも具体的にならなかった取り組みでしたがそれができる人材と投資的/心理的な余力なども揃ったタイミングで”shareware”を立ち上げることができました。
検討を進めた結果、
こうした方向性であればしばらくは大きく売れることが無くても始めることができそうだということでsharewareの様々なコンセプト、指針が出来上がりました。
“Salesforce Adminを支える”
→Adminの方のような運用主体者たる人がいない状況だと、ツールがすごくないといけないし、手厚いサポートが必要になり価格に転嫁される。
“DIYツール”
→「人々がほしいのはドリルではなく穴」、なのですが、我々は穴をあけるためにドリルが欲しいという方が手に取れるものをまずは届ける。穴が欲しい方にはパートナ様との協業などスキームとセットで考える。
“3rdチョイス”
→無料ツールや標準機能を使って自分でできるならその方がいい、パートナやAppExchangeなどの既にある存在を頼れるならその方がいい。ただ、その間のギャップは大きいように思えるので、選択肢をただ増やしたい。
“10万円買い切り、月額0円”
→提供価値と対価を一致させるサブスクが好きだからこそ、既にサブスクのSalesforceを拡張させるツールを提供するだけで、ランニングを頂くようなものを提供しない以上は初期費用のみしか頂かないのがスジである。
と、いろいろ書きましたが、所詮、有償ツールを一本展開しただけで、まだまだこれからです。
予定されているツールを早々に出し切って、マーケットを通して皆さんとコミュニケーションする中でこうした取り組みの意義や方向性の実験を進め、
1日でも早くエコシステムにフィットする取り組みへと育っていってくれたらと思います。
■最後に
長い文章にお付き合い頂き有難うございました。
sharewareについて、ぶっちゃけまだよく分からない、という部分も多いと思います。あと、少ない人数で運営してるので、サイトとか業務フローとかいろいろとまだボロがあります。
我々運営チームとしては、多くの発信を打ち続ける中で、少しずつ理解いただけたり、我々自身も理解いただきやすい見せ方話し方がわかってくると思っています。
直近でも、お得な無料ツールやクーポン情報など予定していますので
Twitterや公式noteのフォローをお願いします。(佐伯が喜びます)
もし、ちょっとでも気になるツールがあれば、トライアル(現在はListEditのみですが、数ヶ月で5,6本まで増えます)をお申込みください。営業電話かけたりしません。
トライアル申込いただいた方は、より情報が手に取りやすく、運営チームやユーザ様とコミュニケーションのしやすいSlackコミュニティにご招待させて頂きます。
10万円切らないと経費申請通せない、
買いたいけど知りたいことがわからなすぎる、
従業員100名超えてるけど使いたい。
などポジティブな相談は公式サイトからでも、佐伯へのDMでも構いませんのでお声がけください。
発起人の特権で何かできるかもしれませんし、できないかもしれません笑
あと、お金に余裕のないビジネスなので
もし、、もし、sharewareにお金払えないけど、個人的に応援いただける方はお年玉だと思ってnoteの”サポート”をお願いします。(↓の”気に入ったらサポート”ボタンより)
全額sharewareの運営に活用させていただきます。
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以上、今後ともどうぞ宜しくお願いいたします。
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