おいしいBBQの科学 その1〜食材の80%は水分〜
こんにちは。BBQ研究家の岩井です。
2019年12月31日にこのnoteを書いています。今年はイベントに登壇したり、noteを始めたりとアウトプットを意識した活動を積極的に行ってきました。
集計したら全41回、2,111人とBBQをやっていました。
これだけやっていると、友人知人からよくこんな質問をされます。
「オススメのBBQメニュー教えて!!」
う〜〜ん。オススメと言われても・・・「羊の丸焼きとってもおいしいよ」・・・って言われても困るでしょ??笑
BBQって世界中で楽しまれている”食事のスタイル”であり”レジャー”であり”調理方法”なので、世の中には山ほどのレシピ、調理器具、調味料が開発されていて書籍や動画もたくさんあるんですよね。
BBQメニューというジャンルは確立されており、日本国内にも私より詳しい人やメニュー開発や技術開発をされてるがたくさんいます。
質問をされたときに簡単でおいしいレシピを教えることもできますが、それよりも普遍的で転用可能な調理方法(ノウハウ)の方がずーっと役に立ちます!
要は、魚を与えるのではなく、魚釣りのコツを教えるイメージです。
私は15年間BBQを研究してきました。
その中で整理してきた「おいしさ」にまつわる研究成果をまとめて共有したいと思います!
直ぐに、自宅でも使えるノウハウなので、ぜひ気軽にチャレンジしてみてください!!
おいしい BBQの科学 はじまり〜 はじまり〜 ♪(拍手)
1.人はジューシーな(みずみずしい)食べ物を美味しいと感じる
あなたは、肉汁が滴るジューシーなお肉とパサパサのお肉ではどちらが好きですか?切り口から水が滴るくだものと、スカスカのくだものは?みずみずしいレタスとしなびたレタスはどちらを食べたいですか?
ビーフジャーキーやドライフルーツのように水分が少なくて旨味が凝縮されている食べ物もありますが、きっとジューシーなお肉やみずみずしいお野菜が好きではないでしょうか。
ジューシーさやみずみずしさというのは、その食材や調理されたものに、たくささんの水分が含まれているか?水分が抜けてしまっているか?だけです。
そして、その水分は、野菜やお肉といった食材(動植物)の細胞、繊維や管の中に蓄えられています。
食材(細胞)に閉じ込められている水分は、加熱調理することで沸騰し、繊維や管に沿って食材の中を移動しやすくなります。また100℃を超えると水(液体)から蒸気(気体)に変わり、膨張(1,700倍)して活発に動くようになります。
お肉やお野菜を焼くと、表面に水気が浮いてきたり、白い湯気が出るのはそのためです。
例えば大根や塊のお肉のように表面積に対して体積が大きい食材は、多くの水分を留めておくことができます。
また、切られていない丸のままの食材と、切られている食材とでは、切られていない方が多くの水分を留めておくことができます。
表面積に対して体積が大きく、切られていない丸のままの食材は、加熱調理をしても食材の中に水分を多く閉じ込めておくことができるのでジューシーに仕上がります。
しかし、このような大きな食材(塊肉やカボチャなど)は、加熱すのに時間がかかるため、表面が焦げてしまったり、中心が生焼けだったりと調理するのにスキルや経験が必要という難点があります。
2.肉や野菜の成分のうち80%以上は水
動植物の構成要素は次の6つです。
■有機物
・タンパク質
・炭水化物(繊維)
・脂質
・ビタミン
■無機物
・ミネラル
・水
この成分のうち80%以上を占めるのは水になります。要は、肉を食べようが野菜を食べようが、分解してしまえばそのほとんどは水でしかないということです。
もちろん、水以外の栄養素が食材の味や質感を決めているので、含有率が低いからどうでも良いということはありません。
しかし、食材における水分含有量は人が美味しいと感じる重要な要素であることは間違いありません。
このまま一気に書き続けると、かなりのボリュームになってしまうので今回は、ここまでで!!
次回『おいしいBBQの科学 その2〜水を閉じ込める3つの技術〜』について、投稿していきますので乞うご期待!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?