わたしのゲストハウスのつくり方「修繕〜時代の変化に合わせる」
ゲストハウスをオープンしてから時間が経つと、さまざまなことが変化していきます。
ゲストハウス内の様子だけでなく、ゲストハウスを取り巻く環境も刻一刻と変わっていくのです。
長く続けていくためには、こういった時代の変化に対応し続けることが求められます。
今回は、ゲストハウスの修繕についてお話します。
法律の変化に合わせて
ゲストハウスに必要なトイレの数は旅館業法でおおまかに規定されており、具体的な個数は自治体の条例で決まっています。
以前「ゲストハウスをデザインする②(ハード)」の記事で、「多すぎるのでは?と思ってしまうほどの数のトイレを設置した」というお話をしました。
しかし、2018年6月に施行された民泊新法と同じタイミングで旅館業法が改正された結果、条件がだいぶ緩和され、洗面台やトイレの個数制限がなくなったのです。
そこで、トイレの数を適切に減らしました。
コロナ禍に合わせて
コロナ禍によって世の中は大きく変化し、旅行業界に大打撃を与えました。
ゲストハウスが生き残っていくためには、情勢に合わせて対応していかなければいけません。
たとえば、ゲストハウスといえばドミトリーが中心ですが、感染リスクやニーズを考慮した結果、ドミトリーから個室に変えたところも多く存在しています。
Little Japanでも、コロナ禍で増えた「長期滞在」向けに設備を変更しました。
まず、長期滞在者が自炊ができるようキッチンを作りました。
そして、新たに洗濯機や乾燥機を設置しました。
Little Japanから徒歩1分の場所にコインランドリーがあるため、これまでは建物内に用意していなかったのですが、ニーズを考えると「必要」だと判断したのです。
このように、コロナ禍に合わせてさまざまな改修を行った結果、何百万もの費用が発生しました。
老朽化に合わせて
たとえ社会情勢が変わらなくても、時間が経てば経つほどゲストハウスは老朽化していきます。
放置しておくとお客さんにも迷惑がかかる恐れがあるため、その都度修繕が必要です。
特に、布団や枕などの寝具は使っていくうちにどんどんと傷んでいきます。
消耗品と考えて、定期的に交換していかなければいけません。
ゲストハウスを運営していくにあたって、修繕費は大事なポイントです。
きれいな状態を維持し続けるのにはけっこうお金がかかります。
事業計画を何年で立てるのか?
ゲストハウスを立ち上げてから何年で回収できるように初期投資するのか?
その中で、修繕費をどのくらい積み立てておくのか?
これらのことは、ゲストハウスを始める前にしっかり考えておかなければいけません。
まとめ
ゲストハウスを長く運営していくためには、維持にかかるお金は侮れません。修繕費のことをあらかじめ見積もっておかないと、後で大変なことになってしまいます。
また、ゲストハウスを取り巻く情勢は変化しにくいため、自分たちも時代に合わせて変わり続けていくことが求められます。
これまでも、旅館業法が緩和されたりコロナ禍でゲストハウスのニーズが変わったりと、さまざまな出来事がありましたが、その都度必要なことを考えて対応してきました。
次回の記事では、資金調達についてお話します。