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わたしのゲストハウスのつくり方「ゲストハウスとシェアハウスのビジネス的な違い」

現在Little Japanでは、ゲストハウスとシェアハウスの両方を運営しています。

一般的に、ゲストハウスは短期の宿泊施設、シェアハウスは短期〜中長期滞在する賃貸住宅を指します。

しかし、最近ではゲストハウスに長期で宿泊するケースも増えてきました。

このように、ゲストハウスとシェアハウスは一見似ているように見えますが、ビジネス的に大きな違いがあります。

今回は、この2つの違いについてお話していきます。


ゲストハウスとシェアハウスの違い

ゲストハウスとシェアハウスの大きな違いは「人手がかかるかどうか」にあると思います。

ゲストハウスは立ち上げるまでのみならず、営業開始後にも人手がたくさん必要です。運営を継続していくためには多くの人件費がかかります。

しかし、その分売上も大きくなりやすい点が特徴です。

一方シェアハウスの場合、貸したあとは管理の手間がほとんど不要になり、ゲストハウスほど人件費がかからなくなります。

しかし、シェアハウスはゲストハウスと比べて大きな売り上げを上げづらい傾向にあります。

特に、コンセプト型シェアハウスのような人手がたくさん必要なシェアハウスは運営が容易ではありません。

収益が薄いシェアハウスは「貸したら管理が不要になる」から成り立っているのに、ソフト面に人件費をかけるとしんくどくなってしまいます。

どうせ人手をかけるなら、ゲストハウスにした方が売り上げは上がります。

そもそも、シェアハウスとゲストハウスでは、必要なお客さんの数が異なります。
たとえば100部屋あるとして、すべて満室にするケースを想定してみましょう。

シェアハウスの場合、住民が1年間住み続けてくれたら、100人のお客さんを集めるだけで満室にできます。

一方ゲストハウスだと、1回で1泊2日するお客さんが年間3回来てくれるとしても、1年間部屋を埋め続けるには120人必要です。

1部屋120人×100部屋=12,000人で、100部屋を満室にするには12,000人集客しなければいけません。

部屋を埋めるには大勢のお客さんが必要になる分、ゲストハウスではより多くの収益が見込めるというわけです。


組み合わせるのはおすすめできない

似ているようで全然違うゲストハウスとシェアハウスですが、この2つを組み合わせることは、実はあまりよくないと思っています。

現在Little Japanでも、コロナ禍の影響もあってやむを得ずシェアハウスを合体させています。

ただし、シェアハウスと組み合わせることによるメリットも一応存在しています。

まず、長期間滞在する人がいることで収益を安定させることが可能です。また、ゲストハウスの雰囲気はゲストによって決まるため、雰囲気を安定させることにもつながります。

また、ゲストハウスとシェアハウスの組み合わせによって、これらのメリットが活かせるシチュエーションもあります。

たとえば、180日制限が存在する民泊や、繁忙期と閑散期の差がある地方でゲストハウスを運営する場合です。

このようなケースでは、シェアハウスと組み合わせることによって、民泊やゲストハウスが営業できない・営業しても集客が見込めない時期でも収益を安定させられるでしょう。


まとめ

ゲストハウスとシェアハウスは一見似ている部分もありますが、実はビジネス上において大きな相違点が存在します。

一言でいえば、人手がかかるけど大きな収益が見込めるのがゲストハウス、ゲストハウスよりも人件費で運営できるものの売り上げを伸ばしにくいのがシェアハウスです。

ゲストハウスとシェアハウスを組み合わせているところも少なくありませんが、実はこの2つを組み合わせるのはあまりおすすめできません。

組み合わせることで明確なメリットが生まれる場合や、現在のLittle Japanのようにやむえない事情がある場合以外は、避けた方が無難でしょう。

次回は、ゲストハウスの歴史について振り返ってみたいと思います。


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