わたしのゲストハウスのつくり方「ゲストハウスをデザインする(ハード)②」
「ゲストハウス」と呼ばれる施設の中でも、最近ではさまざまなタイプの施設が出てきています。
どんな場をデザインしたいのかを決めるために、たくさんの国のいろいろなゲストハウスに行き、その経験を活かしてLittle Japanをデザインしました。
前回の「ゲストハウスをデザインする①」では客室やラウンジなどについてご紹介してきたので、今回は水回りを中心にお伝えしていきたいと思います。
トイレ
トイレについては、主に設置個数とウォシュレットについて色々と考えてデザインしました。
トイレは設置個数が決まっている
トイレは設置しないといけない数が決まっているため、すごくたくさん設置しました。
Little Japanには現在11個、ゲスト3人に1つ分ぐらいのトイレがあります。
各階に設置する必要があり、さらに男女を分けなければいけません。
そのため、ゲスト5人までだと、男用1・女用1の2つトイレが必要です。
以降、10人までは3つ・15人までは4つと、ゲストが5人増えるごとに1つトイレを増やす必要があります。
しかし、この数は実際には多すぎて、おそらくこの半分ぐらいでもゲストにとっては十分な数ではないかと感じています。
また、同じフロアになくてもいいのではないか…と思うところもあります。
Little Japanの場合には、廊下から直接トイレに入る形式ではなく、専用の空間に入り、さらに扉を入ってトイレに入る形式にしました。
これは防音の意味が大きく、水周りの音が部屋に漏れないようにするために行いました。
ウォシュレットは必要?
Little Japanをデザインする際、トイレにウォシュレットを導入するかどうかも悩みました。
海外の方も日本のウォシュレットにはよく驚かれるという話もあり、もともとは入れる方向で検討していましたが、最終的には入れないことにしました。
実際に海外にはほとんどウォシュレットはなく、「ウォシュレットがあるから」という理由で宿泊施設を選ぶ・ウォシュレットがないと宿泊施設を低く評価する、といったことはないのではないかと考えたからです。
また、ウオシュレットは掃除が大変だということもあります。
シェアハウスでウォシュレットを入れているのですが、ウォシュレットがないトイレに比べて掃除がかなり大変で、すぐに汚れてしまいます。
これに加えて、予算面でもウォシュレットを入れるとコストが増加することもあり、「それだったら他のことに予算を使いたい」ということで「なし」という判断をしました。
今のところ、この判断は正しかったように思っています。
洗面所
洗面所も「5人に1つ設置しないといけない」と決まっています。
なお、トイレについている手を洗うスペースは、洗面所としてカウントしてもらえません。
大きさも決まっているので、なかなか広いスペースが必要になります。
Little Japanの場合には、防音のことなどを考えて、洗面所も廊下に直接設置せず、専用の空間をつくりました。
本当は男女で分けたかったのですが、そうなると洗面所を倍つくらないといけない、ということで一緒にしました。
この点については、特に女性のお化粧などの空間を別で作るべきだったと思っています。そのため、各部屋に鏡を設置し、部屋でも身支度ができるようにしました。
シャワー・お風呂
シャワーについては、10人に1つぐらいの割合で設置するように決まっており、実際そのぐらいの数がちょうど良いように思っています。
ただ、問題なのは、湯船も設置しないといけないことになっていることです。
湯船が必要な人もなかにはいますが、ゲストハウスに泊まるゲストの多くは利用しないと思います。
Little Japanの場合は徒歩1〜5分ぐらいに銭湯が3軒もあるため、この辺りはあまり考えなくても良かったのですが、4人グループが同時にシャワーを使えるように、少し多めですが4つのシャワーを設置することにしました。
まとめ
トイレ・洗面所・シャワーなど、水回りの設備は「最低でも何個以上設置しなければいけない」というのが定められています。
基準を満たしつつ、使いやすいように工夫してデザインしていくことが必要です。
次回は、Little Japanのロゴができるまでの過程をお伝えしていきます。
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