わたしのゲストハウスのつくり方「ゲストハウスの運営方法を学ぶ」
ゲストハウスの運営方法を学ぶ一番良い方法は「実際に働いてみる」ということだと思います。
私も、京都の五条ゲストハウスで9ヶ月間の住み込みバイトを経験し、それが今のオペレーション全般の原点になりました。
一方で、働いていたのは12年前。
現在と違うところが多く、困ったこともありましたので、ゲストの運営方法について書き残しておきたいと思います。
予約
ゲストハウスを運営するうえで、予約をどのように管理しているのかを決めておく必要があります。
割と大きめなゲストハウスでも、エクセルなどを使って管理しているところも少なくありません。
最近では、booking.comや楽天トラベルをはじめとしたOTA(オンライントラベルエージェンシー)を利用して予約される方が増えています。さらに、トリバゴのようなオンライントラベルエージェンシーに掲載されているプランをまとめて表示するようなサービスも生まれています。
オンライントラベルエージェンシーが発展した背景として、便利なサービスの誕生の他に、ゲストハウスの数が増えて、OTAを使わないと選びづらくなったという面もあると思います。
一方、12年前に五条ゲストハウスで働いていた当時は、ホームページや電話から直接予約を受けることがほとんどで、ときどき「hostelworld.com」に部屋を出す、というような感覚でした。そのため、立ち上げ当初は、今どきの予約システムに驚き、そして困惑しました。
チェックイン・チェックアウト
ゲストハウスの場合、チェックインの時間はだいたい15時か16時、チェックアウトの時間はだいたい10時か11時ぐらいが多い傾向にあります。
個人や少人数で運営する場合は特に「チェックインが遅い人をどこまで待つか」は大事なことだと思います。
ちゃんと連絡をくれる方はお待ちしますが、それでも毎日夜中まで待つのは大変ですし、そのための人件費は宿泊費以上になります。
遅い時間帯にチェックインする場合には、その分お金をもらったり、完全に受付をしないというところも多いようです。
問題は、連絡がない方についてです。
このおかげで、立ち上げ当初の私は毎日朝まで待ってました。
12年前は、予約したのに来ないお客さんはほとんどいなかったのですが、最近はあるOTAさんからの予約者のドタキャンが多くなっています。また、当時なかったLCCの影響で、チェックインの時間が遅い方も増えているようです。
掃除・リネン
ゲストハウスの掃除は、思った以上に大変です。
自宅を掃除するのと同じ感覚ではなかなかできません。
汚れに気がつくところ・汚れが気になるところは人によって違うようで、自分はきれいにしていたつもりでいても、他の人から見るとできていないと思われたり、反対に他の人が掃除をした後を見ると、自分では気になるところがあったりします。
シーツ・枕カバー・バスタオルなどを自前で洗っているゲストハウスもありますが、これはこれで大仕事です。
天気が悪いと乾かすだけで大変ですし、アイロンまでかけようと思うとすごく時間がかかります。
リネン業者さんは、その点、パリッと洗ったシーツをしっかり届けてくれるのでありがたいのですが、リネン代もばかにはならず、特に、地方だと輸送費がかさんだりすることもあり、割高になることが多いと思われます。
飲食
ゲストハウスでの飲食も、思った以上に大変です。
本当は、ゲストと話をするためのスペースとしてご飯も食べられる場所をつくったのに、いつの間にか注文に追われているだけで、ゲストと話ができなくなってしまうこともあります。
飲食店は経営するだけでも大変な事業だと思いますので、飲食併設でゲストハウスをやろうかと思っている場合には、「何のために飲食スペースを作ろうとしているのか」をあらためて考えたうえで行動に移した方が運営しやすくなるかなと思いました。
すべての機能をゲストハウスの中に入れるのではなく、「近くのご飯屋さんで食べてもらう」「近くの温泉に行ってもらう」「近くのお土産物屋さんに行ってもらう」というように地域で役割分担などができれば良いなと思っています。
運営とデザイン
「ゲストハウスをどのように運営していくか」によって、ゲストハウスのデザインは大きく関わってくるように思います。
例えば、リネンをどこに収納するのか。
それで、実際の掃除にかかる時間が大きく変わったりします。
「たくさんのゲストハウスで働いてみてから始めよう」と決めてしまうと、いつまで経っても始めることができなくなってしまいます。
しかしデザインの情報収集については、1つのゲストハウスではなく、複数のゲストハウスを泊まり歩いてみて、さらにできれば数日間は滞在してみるのが良いかもしれません。
まとめ
ゲストハウスの運営を学ぶには、実際に働いてみて、現場を知ることが一番です。
また、「ゲストハウスで働いたことで、自分でも立ち上げてみたくなった」という方も多いのではないでしょうか。僕もそのうちの1人です。
しかし、ゲストハウスは日々進化し続けています。
自分の経験を活かしつつ、最新のトレンドを抑えることも大切です。
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