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法律が変わった。「こども家庭センター」ってなんだ???

児童福祉法が改正されて、2024年4月から「こども家庭センター」の設置が、市区町村の努力義務になりました。

法律に慣れていないとよくわからないと思うので、解説します。

今までは、「児童福祉法」と「母子保健法」で縦割りが生まれていました。

茨木市を例にすると、妊娠・出産・予防接種などは医療行為が伴うので、「母子保健法」にのっとり、春日にある「茨木市こども健康センター」が対応していました。

そして子育ての悩みは、「児童福祉法」にのっとって、東中条にある「子育て支援総合センター」が主に担っていました。

同じ一人の「こども」なのに、法的根拠で相談する場所が変わるという不利益が、親子に生まれていました。

当事者目線ではなく、行政目線の運用です。

それぞれの場所が近ければまだいいですが、行き来するのに徒歩約15分。
ベビーカーを押して歩くと、もっとかかります😭

全国どこの自治体でも、同様のことが起こっていました。

そこで、国が動きました。

子育てに困難を抱える世帯がこれまで以上に顕在化してきている状況等を踏まえ、子育て世帯に対する包括的な支援のための体制強化等を行う。

児童福祉法等の一部を改正する法律(令和4年法律第6 6号)

法的根拠で、分けるのやめよう。
包括的に、子育てを支えよう。

こども家庭庁
改正児童福祉法の概要より

と、いうわけで。

茨木市はおにクル2階に「こども支援センター」として、集約されました😊

余談ですが…

大阪府はもともと児童相談所の事を「子ども家庭センター」と呼んでいます。

名前のややこしさもそうですが、「子ども」「こども」と、どの法律を根拠につくられたかで、各種表記が変わるのも、ややこしい…🤣

制度や仕組みが変わったことは、喜ばしいことです✨

でも、実際に運用するのは「人」なので、「心」が伴わないとうまくいきません。

制度にあてはまらないと、使えない。
書類で証明しないと、守ってもらえない。
それでは意味がありません。

そして、法律で定められた、「こども家庭センター」のような役割を果たす場所が、自治体に1か所では、全然足りないのです。

子育ては24時間365日休みなしなので、行政の都合で行う「支援」では、救われないことが沢山あります。

ある1日を例に解説します。

いわゆる「フードパントリー」の日です🍀

もちろん、「フードパントリー」という枠組みだけでは、おさまりません。

この日は、シングルマザー6人と、お子さんがやって来ました。

それぞれ、家庭、地域、学校、PTAなどの用事を済ませてから三々五々来たので、お昼ご飯もこちらで用意しました。

いわゆる「こども食堂」ですが、親や学生ボランティアさんも一緒に食べるので「みんな食堂」です😊

一緒にご飯を食べると、リラックスして、自然と会話がはずみます。
大人も子どもも、本音が出ます。

子育ての悩みは、子どもの成長と共に変わります🍀

1歩先行く先輩が、後輩に的確なアドバイスをしてくれます。

今、悩みがなくても、先輩ママの会話を聞きながら「なるほど。そうやって対処すればいいのか」と、後輩ママは、先の子育てのイメージがもてるようになります。

この日は20代前半の若者ボランティアが4人来てくれていたのですが、親の話を聞きながら「子どもは、こう思っているんじゃないでしょうか?」と、的確なアドバイスをしてくれました。

特に進路の悩みは、学生ボランティアさんが威力を発揮してくれます✨

一方、若者たちはママさんたちの話を聞きながら「うちの親は…?」と、自分の育った環境と客観的に向き合うことができるようになります。

子育てのモデルが、自分の育った環境だけだと、未来に対するイメージがわきにくいです。

でも、リアルな子育て家庭と接すると、(この日だけでも6組のモデルと出会う)、子育てだけではなく、生き方の価値観が広がります。

食後。
若者と子どもがおやつ作り。

ママさん×ママさんの支え合い。
ママさん×若者の支え合い。
子ども×若者の支え合い。

誰かが誰かにパワーを与えていて、そこにいるだけで力になっていました✨

「支援」という言葉では説明できません。

みんな、そのままで完璧な存在です。
今置かれている環境が、その人の力を奪っているだけです。

誰一人欠けても、この世界はつくれません🍀

「私は、私で大丈夫」

自分の心にウソをつかずに、安心して話せる場所がないと、
人の心は救われません🍀

制度は整いました✨
でも、制度を運用するのは「人」で、
利用するのは心を持った「人」です。

人と人を制度で分断するのではなく、やさしいつながりを持てる社会にしていこう🌈

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