ChatGPTとの話し方を知ろう!
どうも、闇バイトより人気がないでお馴染み天才プロンプトエンジニアの僕です。先日、AIツールコンテストで金賞を受賞して「日経クロストレンド」に掲載されたんですが、特に反響はありませんでした。カリスマ性が皆無なので、地道にコツコツ頑張って行こうと思います。
さて、そんなこんなで今日はこんな記事です。「ChatGPTとの話し方が分からない」というご意見をお見かけしまして、生成AI活用の最初の一歩……はじめの一歩として、簡単な「ChatGPTとの話し方ガイド」を書いてみようと思います。何を学ぶにも基本が大事。
丁寧な文章を書こう
相手がChatGPTだろうとシャーロック・ホームズだろうと、事情が分からなければ正確な回答なんか出来ません。文章力は人それぞれなので下手でも構いませんが、とにかく丁寧にメッセージを作成しましょう。「プロンプトの文体(口調)で回答の精度が変わる」という研究もありますが、言葉遣いだけの話ではなく、過不足なく指示や情報を伝えようとする「丁寧さ」が大事。
「5W2H」をしっかり書こう
文章作成の基本ですが、「いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どうやって、どのくらい」という情報をしっかり伝えましょう。特に、目的とその理由を明確に伝えることが重要です。「5W2H」で検索すると、詳細な説明が出て来ますので調べてみて下さい。
「これ」「それ」「あれ」をなるべく使わない
「指示詞」と言いますが、「あれ」とか「それ」が文章のどこにかかっているのか、本人しか分からないパターンというのが結構あります。ChatGPTの出力は長いので、「それは」なんて言ってもどこを指しているのか分からずすれ違いが発生します。何回繰り返すことになっても、多少文章が変に思えても、横着せずに毎回名詞を使いましょう。相手の立場に立って分かりやすい文章を書くことが大事です。
ちなみに、パソコン用のChatGPTでは、生成された文章の一部分を選択してメッセージに添付することができます。文章の一部をドラッグで選択するとダブルクオーテーションマーク(”)が表示されるので、そこを……ダブルクオーテーションマークをクリックすると、選択した部分がメッセージに添付されます。
どう答えて欲しいのかを伝えよう
何についての話で、どういう視点で、どんな答えが欲しいのかを正確に伝えましょう。「これは数学の問題です。」という前置きを書くだけで、数学問題の正答率が向上したという研究もありますし、「事実を調べて教えて下さい。」と伝えるとハルシネーションを減らせます。「前提条件を全部伝える」という意識を持つといいでしょう。何をどう伝えるかによってハルシネーションが増えたり減ったりしますので、必要なことはとにかく全部伝えることが大事。
会話をしよう
人間相手なら普通にメッセージのやり取りやレスバができるのに、ChatGPT相手だと急に話せなくなる人が結構います。一回のメッセージで伝えたいことを完璧に伝えるのなんて不可能です。ChatGPTは与えられた情報から答えを考えるので、ガンガン情報を与えないと複雑な思考はできません。一方通行でもいいので、とにかく指示や情報を与えましょう。上手く行かない時は会話をリセットしてやり直せばOKです。
会話を重ねた方が精度も向上しますし、ChatGPTの回答にはランダム性があるので、回答ごとやセッション(会話スレッド)ごとに調子の良し悪しがあったりします。
「今書いた文章にハルシネーションや文法ミスがないかチェックして下さい。」なんて指示で、自己チェックをさせるのも効果的です。相手が人間でもAIでも共同作業では「コミュニケーションが大事」という当たり前のことを忘れないよう気を付けましょう。一番大事なのは「慣れ」なので、とにかく毎日たくさん話すとコツが掴めます。
結論から書かせるのはやめよう
「ステップバイステップで説明してから最後に結論を書いて下さい。」というように、考えを整理しながら書き出させた方が精度が上がります。人間も直感を信じて失敗する生き物ですが、ChatGPTも同じです。論理的に考えを整理する作業は誰にとっても効果的。「o1」に流用されているテクニックですが、最初に回答の計画を練ってから答えさせると、さらに精度が向上します。
ChatGPTを使うのをやめよう
AIというのは、与えられたプロンプト(情報等含む全ての入力)の質と量で回答の精度やクオリティが変わります。ハルシネーションを起こす確率も、問題解決力を知能とするなら知能も、推論能力も論理的思考力も創造力も、何もかもがプロンプトによって変わります。入力するプロンプトが完璧であれば、ハルシネーションが含まれない記事を書かせることも出来ますし、面白い漫才のネタを考えさせることも出来ます。ただし、そのためにはプロンプトエンジニアリングの知識と技術、そして経験が必要です。
つまり、ChatGPTを上手く使うのは難しいということです。ChatGPTは特定の用途に最適化されたものではないため、ユーザーが適切なプロンプトを与えないと専門的なタスクで最適なパフォーマンスを引き出すことが出来ません。とは言え、毎回複雑なプロンプトを作成するのは手間が掛かり過ぎます。
ならどうすればいいかと言うと、他の人がシステムプロンプトを書いたAIツール……という呼び方はあんまり好きじゃないんですが、「カスタムモデル」を使えば、簡単なプロンプトで最大の効果が得られます。必要なプロンプトが先に入力されている訳ですから、その分だけユーザー側が入力するプロンプトを削減出来るということです。
GPTsを使おう
ChatGPTをカスタマイズできる「GPTs」という機能がありまして、そこで数千万種類とも言われるカスタムGPTが公開されています。先程書いたように、目的に応じたシステムプロンプトがあらかじめ設定されているので、ChatGPTより圧倒的に便利で優秀です。
当たり前ですが、システムプロンプトの作成にも上手い下手があります。何をどう書いても案外上手く応答してくれますが、実際に比較してみると違いが出ます。業務でChatGPTを使うなら腕のいいプロンプトエンジニアが作成したカスタムGPTを使いましょう。
以下のページに僕が設計したカスタムGPTをまとめてありますので、もし良かったらお試し下さい。
ということで、ChatGPTを有効活用する方法は以下の3つです。
プロンプトエンジニアリングを極める
プロンプトエンジニアリングを極めた人が作ったGPTを使う
プロンプトエンジニアリングを極めた人にGPTの作成を依頼する
この先どうなるかは分かりませんが、現状ではChatGPT及び生成AIというものは簡単に何でも出来る夢のツールではありません。というか、どんな道具でも人によって上手い下手があったり、出来ることが違うのは当たり前。何を使って何をするんでも学習と訓練は絶対に必要です。早めに取り組んで経験を積みましょう。
有識者から学ぼう
えーっと、まぁ最後は宣伝です。ChatGPTを使うことの難しさはお伝えした通りですが、カスタムGPTを使うのも案外難しいようで、僕の最高傑作である「Sherlock Report」に星1を付ける輩……えーっと、ご期待に添えなかった方が稀にいるようです。なので、まずは有識者から使い方を学ぶといいと思います。何の準備もせずにいきなり使うと、自分のせいなのに不満を持ったり、不勉強なせいでおかしな使い方をして失敗します。
もしAIの使い方を学ぶとしたら、例えばプロンプトコンテストで優勝したり、AIツールコンテストで金賞を受賞したり、「日経クロストレンド」に掲載されたような人が非常におすすめです。そんな優秀なAI人材は、なかなかいませんけどね!
ということで、ChatGPTの使い方や生成AIの基礎知識、プロンプトエンジニアリングやシステムプロンプトの設計方法まで、懇切丁寧にお教えするプランを絶賛公開中です。「MENTA」というクラウドソーシング大手ランサーズ系列のサービスですので、たぶん安全です。
余談ですが、どんな技術でもAIに教わればいいんじゃないのかなって、ちょっと思いました。生成AIの知識だとか上手く使う技術を学ぶ方が、それ以外の勉強をするよりも有益じゃないかと思います。結局、AIを使ったり、AIから教わればいい訳ですから。その方がコスパもタイパもいいですよね。
ということで、本日はこんな感じです。それではまた。