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【ライオウメタビート】(シーズン35:最終レート1804.87)


はじめに

運良く2日で120ぐらい盛れた

【天盃龍】の実装以後、なかなか安定してレートを上げることが難しく、ここ2シーズンは苦しむことが多かったが、今シーズンは無事1800に到達できた。

過去シーズンで苦しんだ理由だが、リミットレギュレーションによる《フォッシル・ダイナ パキケファロ》制限や《昇霊術師 ジョウゲン》禁止はじつはそこまで大きくない。たしかにパキケ制限は痛いが結界像で代用できる範囲だし、ジョウゲンはそもそもあまり使っていなかった。また、【天盃龍】そのものは対策必須とはいえ、「絶対に後攻を取ってくれる」という【メタビート】としてはありがたい相手なので、ちゃんと意識した構築をしていれば大きな問題でもなかった。

真の問題は、「【天盃龍】が多くなったことによる先攻特化」デッキの増加、および「【天盃龍】を意識したことによる構築の歪み」にある。

もともと【メタビート】はかなり後手が弱い(後手が得意なデッキがそもそもそんなにないという話もあるが)。それでも、後手をある程度勝てるように調整するものだが、【天盃龍】を相手に安定して勝とうとするとその余裕がなくなる。結果、先攻特化のデッキ相手にはほぼ勝ち星が拾えなくなり、「【天盃龍】が多いかそれ以外のデッキが多いか」で勝てるかどうかが決まってしまい、安定しない。

特に【天盃龍】実装からしばらく経つと、「極端に【天盃龍】ばかり」ということがなくなり、デッキタイプが多様化し(その多くは先攻特化と言える構成)、【メタビート】としてはつらい時期が続いた。

今回このデッキである程度の結果が出たのは、環境がある程度安定してきた、つまり読めるようになってきたのが大きい。昨今、「【メタビート】って言うけど何がメタなの?」というつっこみを受けることがままあるのだが、ギミックが弱い【メタビート】というデッキが勝つには環境理解が大事だということをあらためて感じることになった。

デッキ構成

モンスター(10枚)

《豪雨の結界像 / Barrier Statue of the Torrent》×3

《フォッシル・ダイナ パキケファロ》の制限化により、次世代【メタビート】の中核を担うようになった蛙(?)。

《フォッシル・ダイナ パキケファロ》と違い、このカードが出ていても《超融合》から《沼地のドロゴン》を出せるのは強みだが、レート後半は相手が《超融合》を構えていることも多く、逆に利用されることもあったので、《干ばつの結界像》のほうが安定するかもしれない。

一方で《セベクの魔導士》を出せるのは《豪雨の結界像》の強みで、《大捕り物》などと組み合わせることで、LPを回復しつつ打点を稼げるようになる(《干ばつの結界像》だと《No.41 泥睡魔獣バグースカ》を出しやすいのでここは好みかも)。

《ライオウ/ Thunder King Rai-Oh》×3

今回のMVP。現環境のほとんどのデッキに刺さる上、下級モンスターとしては最上級の攻撃力を持っているので、魔法・罠のサポートがなくても十分に戦える。

特に対【天盃龍】だと、魔法・罠を除去されてしまう状況も少なくなく、「タイマンで勝てる」ということはこれまで以上に重要になったと感じる。

これまでは、デッキ内のアンチシナジーになることを避けてあまり好んで採用してこなかったが、現環境は《教導の聖女エクレシア》や《妖精伝姫-カグヤ》が前環境ほど刺さりがよくないため、比較的スムーズに採用することができた。

召喚無効効果もたまに使うが、基本は「手札に加える」効果封じを維持したほうが強い。

《フォッシル・ダイナ パキケファロ / Fossil Fyna Pachycephalo》×1

ついに制限指定された元祖【メタビート】の顔。あらためて結界像シリーズと比べてみて、全特殊召喚を封じれるのはもとより、攻撃力が地味に1200ある点に強さを感じる。

リバース効果については、有効に使える場面はそこまで多くないものの、1800間際で当たった【粛声】にリバース効果を起動したおかげで勝てたので、あるとないではやはり違うと思わされた。なんとか準制限ぐらいになってほしい。無理か。

《インスペクト・ボーダー / Inspector Boarder》×1

《ライオウ》と同じく、現環境だと特殊召喚封じよりも優先して入れたいカード。こちらも制限指定を食らっているのが悔やまれる。【神碑】も全然見なくなったし、なんとか制限解除されないだろうか?でもこいつが指定解除されて喜ぶのが【メタビート】と【神碑】ぐらいと考えると、KONAMI的にインセンティブが全然ないので無理かもしれない。

先攻番長そのものみたいな性能をしているが、後手で引いても意外と役に立つ。自陣にモンスターが場にでている状態だと、1ターン沈黙せざるをえないのが玉に瑕。

《ディメンション・アトラクター / Dimension Shifter》×2

来シーズンから制限指定されることが決まった誘発枠。この規制はおそらく【天盃龍】を意識したものなので、【メタビート】としてはまた巻き込まれたかたちになる。

いろいろとクセが強いカードだが、これがないと先攻制圧系のデッキにほぼ勝てないうえに相手に妨害されにくいので、個人的には必須枠。《大捕り物》でパクった相手モンスターを活用し、《カオス・アンヘル-混沌の双翼-》に繋げられるのもよい。

魔法(18枚)

《ハーピィの羽根帚 / Harpie's Feather Duster》×1

お気持ち程度の後手まくりとして採用したが、思ったより先攻でも拮抗する盤面が多く、そこそこ役に立ってくれた。

これを採用するか《醒めない悪夢》を採用するか、一時期けっこう悩んでいたが、伏せカードを除去したい場面がそこそこあるのと、LPを削るのが地味につらかったので、結果的にこちらで正解だったように思う。

《強欲で謙虚な壷 / Pot of Duality》×1

いつもの壷その1。

来シーズンから相棒ともいえる《金満で謙虚な壺》が禁止指定されるため、いよいよ重要な存在になってきた。謙虚ぶっている場合ではない。

《強欲で貪欲な壷 / Pot of Desires》×1

いつもの壷その2。

特定のカードをサーチするようなデッキではないので、デメリットはないようなものだが、試合が長引きやすそうなときは、あえて打たないほうがいいこともある(特に《時を裂く魔瞳》を発動している場合)。

《強欲で金満な壷 / Pot of Extravagance》×1

いつもの(でもないが)壷その3。

採用している壷シリーズの中で、唯一致命的になりうるデメリットを有しているうえ、メインフェイズ1の開始時に使わなければならないので、《インスペクト・ボーダー》による《灰流うらら》の封鎖もできない。しかし2ドローできるのはあまりにも魅力的。あと英名にあるExtravaganceという単語はこのカードでしか見たことがない。

《金満で謙虚な壷 / Pot of Prosperity》×1

いつもの壷その4。

来シーズンからついに禁止指定を受けることになってしまい、ただでさえ安定しない【メタビート】がさらに安定しなくなってしまった。(おそらく原因となった)【天盃龍】許すまじ。

《時を裂く魔瞳 / Time-Tearing Morganite》×2

2枚にするか3枚にするか結構迷うカード。

今回は採用しているモンスターが《ディメンション・アトラクター》を除いて8枚と少なめだったので2枚にしたが、結界像を増やした構成なら3枚でも強いと思う。でも【天盃龍】環境だし難しいかも。名前が遊戯王というよりMTGっぽい。

《王家の眠る谷ーネクロバレー / Necrovalley》×3

一時期は「【メタビート】と言ったらネクロバレー」というぐらい自然とデッキに入っていたが、今シーズンの途中までは「もはや墓地対策要らないのでは?」と考えて外していた。最大の仮想敵である【天盃龍】への刺さり方が微妙だと考えたからだ。

ただ、その他の主要デッキのほとんどに刺さるうえ、【天盃龍】の最大展開も除去されない限り防げるので、最終的には採用することにした。結果的にこれが大正解で、さまざまな局面でいぶし銀の活躍をしてくれた。

似たような働きをしてくれる《マクロコスモス》や《次元の裂け目》と違い、後手でも強いうえ、【霊獣】のような除外ギミックを使うデッキや、除外ゾーンからも回収できる【粛声】みたいなデッキにも強く出れるのが偉い。さすが【メタビート】使いの実家である。

《機械仕掛けの夜ークロック・ワーク・ナイトー / Clockwork Night》×3

【天盃龍】実装前は、採用率で《ライフハック》に後塵を拝していた印象だったが、「モンスターの種族を強制的に機械族に変える」という効果が【天盃龍】にぶっ刺さることから、ふたたび採用率が高まったカード。

モンスターを多く採用していないこのデッキにおいて、枚数を2枚にするか3枚にするかは判断に迷うところ。モンスターがいなくても最低限の妨害はしてくれるのと、モンスターがいるときに欲しい場面が多すぎることを加味し、今回は3枚採用にした。重ね張りすることで、ほとんどの上級モンスターも倒せるようになるのも評価点。

《決戦のゴルゴンダ / Decisive Battle of Golgonda》×3

【天盃龍】意識のメタカード。このデッキでは最終的なサーチ対象である《教導の聖女エクレシア》を採用しておらず、ただの破壊から耐えるだけの効果しか持たないのだが、レートが上に行けばいくほど相手がエクレシアのサーチを警戒してくれるため、実際の性能以上に場面を停滞させてくれた。

これも2枚にするか3枚にするか迷うが、あるとないとでは大違いなうえ、重ね張りしても相手に圧をかけられる点を評価して3枚採用。来季はちゃんとエクレシア採用します(多分)。

《超融合 / Super Polymerization》×3

後手まくりはもちろん、先手で引いても毎回活躍してくれる神カード。このカードから《共命の翼ガルーラ》を出し、《カオス・アンヘル-混沌の双翼-》につなげる動きができるととても気持ち良い。

一方で、相手に使われると厄介なカードでもある。今回は特殊召喚封じをそこまで重視していないこともあり、このカードを打たれて負けた試合が何回もあった。特にミラーマッチは「《超融合》を打ったほうが勝つ」と言ってもいいぐらいで、同じ相手に《超融合》を3回打たれて負けたことが思い出される。

罠(11枚)

《聖なるバリアーミラーフォースー / Mirror Force》×2

古からある罠カードの代表格。効果が古臭く、近年では(【メタビート】以外だと)ほとんど使われていないが、そのぶん警戒されておらず、盤面をひっくり返してくれることも少なくない。

破壊耐性を持つカードにも刺さる《神風のバリア -エア・フォース》とよく比較されるが、【天盃龍】のことを考えると、現環境はミラーフォースのほうが優先度高め。

《神の宣告 / Solemn Judgment》×3

ひょっとするとどのカードよりも【メタビート】に入り続けているかもしれない、それぐらいナチュラルに毎回デッキに入ってくる。特に【天盃龍】はマストカウンターが多く、現状では3枚入れる以外の選択肢はない。

【天盃龍】に限らず、ほぼすべてのデッキ相手に活躍してくれるが、【ティアラメンツ】のようにあまり刺さらないデッキもあるので、その場合は出し惜しみせず、使えるときに使うのが重要になる。

《神の通告 / Solemn Strike》×3

一時期は【天盃龍】を意識して《神の警告》を優先して使っていたが、汎用性を評価して結局こちらを3枚採用とした。後手で引いても活躍の余地があるうえ、使うLPが500少ないのも意外と効いてくる。

ロングゲームになった場合、伏せすぎると邪魔になることもあるので、無計画に伏せないように気をつけたい(自戒)。

《大捕り物 / Crackdown》×3

ルール変更により、獲ったモンスターが裏側表示になった場合、相手に返さなければならなくなってしまい、事実上弱体化したカード。

それでもフリーチェーンで相手モンスター1体を除去できるのは貴重であり、リンクやエクシーズの素材にも活用できることから、基本的には優先して採用したい。

ただ、来シーズン以降は《金満で謙虚な壷》の禁止もあり、《ドラグマ・パニッシュメント》のほうがよくなる可能性もある。どちらも強いので両採用にしてもいいかもしれない。

EXデッキ(15枚)

《沼地のドロゴン / Mudragon of the Swamp》×2

《機械仕掛けの夜ークロック・ワーク・ナイトー》を採用している関係で使用率は下がったものの、依然として《超融合》で出す筆頭カード。《豪雨の結界像》がいても出せるのはこのカードの明確な強みであり、それゆえの2枚採用である。

とはいえ、それは相手にとっても同じことであり、《超融合》でこいつを出されて負けることもままあった。1700以降のレート帯では《超融合》を採用しているデッキも多かったので、もしかすると《豪雨の結界像》とのシナジーは捨てて《干ばつの結界像》を採用したほうが安定するかもしれない。

《共命の翼ガルーラ / Garura, Wings of Resonant Life》×2

こちらは逆に《機械仕掛けの夜ークロック・ワーク・ナイトー》によって出す機会が増えた。

パンプして殴れば相手のLPを半分以上削れるうえ、《S:P リトルナイト》や《カオス・アンヘル-混沌の双翼-》に繋げると1ドロー1除外になる優秀な鳥。一時期ポケモンをやっていたせいで「ガルーラ」という名前を聞くと蕁麻疹が出ていたのだが、このカードのおかげでだんだん許せるようになってきた。

《アースゴーレム@イグニスター / Earth Golem @ Ignister》×1

【@イグニスター】よりも【メタビート】のほうが採用してそうなカード。

一時期は《超融合》先として有力候補だったが、現環境における出番は控えめ。今シーズンも一度か二度出したぐらいなので、もしかすると採用しなくてもいいかもしれない。でも不意に当たる【斬機】にこれがないせいで負けるのも癪という絶妙なカード。

《捕食植物ドラゴスタペリア / Predaplant Dragostapelia》×1

【キマイラ】に刺さるカードとして、前環境よりも確実に出番が増えたカード。【キマイラ】意識のカードとしては他にも《幻獣王キマイラ》がいるが、汎用性に欠けるうえ、効果やステータスもこちらのほうが優秀なので、基本的にはこちら一択でいいはず。

その他だと【ティアラメンツ】【烙印】あたりにも出せるが、《王家の眠る谷ーネクロバレー》がないと結局ジリ貧なので、手札の要求値としてはそこそこ高い。「出せばなんとかしてくれるのではないか?」と希望を持たせてくれる点は評価したい。

《灰燼竜バスタード / Titanklad the Ash Dragon》×3

《決戦のゴルゴンダ》のコスト以外の何者でもない悲しきドラゴン。今回は《教導の聖女エクレシア》も《アルバスの落胤》も採用していないので、本当にただ捨てられるだけになってしまった。なのでこの枠は別にバスタードでなくても構わないのだが、エクレシアの幻影を見た相手がたまに《墓穴の指名者》を無駄打ちしてくれるので、持っているならこのカードを採用したほうがいい。

《強欲で金満な壷》を採用していることもあり、《決戦のゴルゴンダ》のコストが3枚でいいのかはかなり迷うところで、EXデッキに余裕があれば4枚目以降の生贄があっても良さそう。

《ミュステリオンの龍冠 / Mysterion the Dragon Crown》×1

もともとはたしか【センチュリオン】意識で採用していたのだと思うが、たまに【烙印】相手に打てることがある(だからどうしたという話だが)。

ランク戦はともかく、レート戦で【センチュリオン】に当たることはほぼなかったので、今後も採用するかは要検討。気づくと攻撃力がゴリゴリに減っていて下級モンスターにしばかれている。

《星杯の守護竜アルマドゥーク / World Chalice Guardragon Almarduke》×1

なんとなく採用していた割に、登場機会が意外とあったドラゴン。主には【SPYRAL】のような特殊召喚を多用する先攻番長相手に使う。

このカードが出せる時点で相当不利な盤面なので、まくれるところまで行けるかは怪しいところだが、可能性を与えてくれるという点で採用価値はある。

《カオス・アンヘルー混沌の双翼ー / Chaos Angel》×1

《ディメンション・アトラクター》や《共命の翼ガルーラ》との相性がよく、光属性モンスターも複数採用している関係で、完全体として場に出しやすい。除外効果はもちろん、高い攻撃力と耐性を持っているので、モンスターでなんとかするタイプのデッキならこれ1枚で完封できることも。

とはいえこのデッキの場合、《妖精伝姫-カグヤ》を採用しておらず、《ライオウ》や《インスペクト・ボーダー》はなるべく盤面に残しておきたいことから、いつもより登場回数は控えめ。

《厄災の星ティ・フォン / Super Starsplayer TY-PHON - Sky Crisis》×1

著名まくりカード。とはいっても、このカードだけでまくれることはぶっちゃけほとんどないのだが、《王家の眠る谷ーネクロバレー》と一緒に出せればそれなりにまくれる(こともある)。

バウンス効果は対象を取らないため、対象耐性を持っているカードも処理できるのは評価点。現象としてはどう考えても「対象」にしていると思うが、KONAMI語の奥深さが感じられる。

《機械仕掛けの夜ークロック・ワーク・ナイトー》を貼っていると、効果発動を防げる範囲が広がるが、自分の起動効果も使えなくなるので注意。

《S:P リトルナイト / S:P Little Knight》×1

どのEXデッキにも大体入っているビッチ⋯⋯あらため最強汎用カード。こちらが使っても相手に使われても「強い」の一言である。汎用性が問題視されがちなマスターデュエルにおいて、準制限にすらかかっていないのは制作と寝ているとしか思えない。

このデッキは採用しているモンスター自体が少ないうえ、そのうちの半分は特殊召喚を封じるカードのため、思ったよりも活躍できる場面は少ない。それでも《大捕り物》で奪ったモンスター+1で除去と防御の両方を担えるため、1枚は入れておきたい。

《セベクの魔導士 / Sorcerer of Sebek》×1

期待の新人。《豪雨の結界像》がいても出せるリンクモンスターであり、効果は地味ながらLPを回復させつつ相手のライフカットを早めてくれる。LPを失いやすく、攻撃力は貧弱極まりない【メタビート】としては貴重な存在である。

同じ水属性の汎用リンク2モンスターとしては《盛悴のリザルドーズ》がおり、こちらもおもしろい動きができるので、EXデッキに余裕があれば採用してもいいかもしれない。とはいえ、どちらかを選ぶとしたら《セベクの魔導士》のほうが欲しい場面は多そう。

主なデッキとの相性

評価については以下の通り。最終盤でよく当たったデッキを対象にしているので、漏れているデッキタイプがかなり多いと思うがお許しいただきたい。
◎:かなり得意
○:ちょっと得意
―:互角 or わからない
△:ちょっと苦手
▲:かなり苦手

【天盃龍】

先手:◎ 後手:存在しない
現環境におけるTier1デッキであり、当然ながらこのデッキの主なメタ先となる。ほぼ絶対に後攻を取ってくれるので(1回だけ先攻を取ってきた相手がいて憤死した)、大体勝てる。こちらの引きが弱かったり、相手がまくり札をモリモリ引いていたりすると負けるが、それはどのデッキも同じ。勝率は75%前後。

【霊獣】

先手:◎ 後手:▲
コイントスに負けてもなんとかしてくれる《ディメンション・アトラクター》がまったく刺さらないため、後手を取るとかなり厳しい。《超融合》や《王家の眠る谷ーネクロバレー》は刺さるので、そのあたりのカードが引けていれば後手でもワンチャンあるかも⋯⋯ぐらい。

【スネークアイ】

先手:◎ 後手:◯
このデッキとしては珍しく、後手を踏んでも勝てる可能性が高い相手。前回の規制により、全盛期ほどの安定感に欠けているのも追い風となっている。とはいえ、デッキパワーは依然として高く、1つの判断の誤りがそのまま敗北につながる。双方のプレースキルが如実に出るので、戦っていて楽しい(こちらだけかも)。

【粛声】

先手:◎ 後手:▲
一時期数を減らしたと思ったが、レート上位帯にはうようよいた。最後の10戦の半分ぐらい【粛声】だったので、泡を吹きながらデュエルをしていた記憶がある。

【霊獣】と同じく除外があまり意味をなさないうえ、《豪雨の結界像》か《王家の眠る谷ーネクロバレー》が通らないと《超融合》すら有効札にならないので、基本的にコイントス勝負になりやすい。ローにも負けない勢いで祈りを捧げるしかない。

【烙印】

先手:◯ 後手:▲
一見すると【メタビート】のほうが有利に見えるが、特殊召喚か墓地を封じないと話にならないうえ、《王家の眠る谷ーネクロバレー》を破壊or無効化する手段もテーマ内にあるので、基本的には不利対面だと思われる。下級モンスターの攻撃力が軒並み高いのもきつい。

もう少し数が増えてきたら《墓守の司令官》を入れるなりして対策する必要がありそう。それにしてもいつまで環境にいるのか?

【超重幻奏ヴァリアンツ】

先手:◎ 後手:▲
これもレート後半でちょくちょく当たった。実態は【ペンデュラムGS】であり、どこまで【幻奏】【ヴァリアンツ】が入っているかはよくわかっていないが、まあ多分このへんの要素が入ったデッキなんでしょう(適当)。

先攻制圧の典型例であり、後手になったら《ディメンション・アトラクター》が通らない限りほぼ確実に負ける。逆に言うと、コイントスに勝てれば大体勝てる。

【キマイラ】

先手:◯ 後手:△
最近数を増やしているデッキタイプ。印象的には【烙印】を相手にしているときの感覚に近い。

《ディメンション・アトラクター》や《超融合》が刺さるので現環境のデッキの中では比較的マシな部類だが、特殊召喚か墓地を塞がないかぎり勝ちの目が薄く、先攻でも思ったより安定しない。ちょっとでも判断を間違えると死に直結するので神経を使う。

おわりに

レート中ところどころ構成を変えているので、総合的な勝率はなんとも言えないのだが、現構築での勝率は以下の通り。

全体勝率 64.6% (42/65)
先手 77.2% (34/44)
後手 38.0% (8/21)

見ての通り、後手勝率はこれまで使ってきた【メタビート】と比べてもかなり低い(《王家の眠る谷ーネクロバレー》採用前はこれより低かった)。これはある程度想定していたもので、現環境は(【天盃龍】の存在により)先攻を取る確率が50%よりも有意に高く、先攻をなるべく落とさない構成にしたほうがレートを安定して上げられると考えた。

そのぶん後手が犠牲になっており、まくれる相手が限られてしまったが、ある意味割り切ってプレーできるので良しとした。

来シーズンは《ディメンション・アトラクター》が制限、《金満で謙虚な壷》が禁止になるため、ある程度の調整を余儀なくされそう。いまのところふたたびドラグマギミックを組み込もうかと考えているが、どこまで現環境でやっていけるかは不透明である。毎シーズン「メタビを規制しろ」とお叱りの声を聞くが、なんだかんだ毎回規制を受けているので、そろそろこのへんで勘弁してもらいたい。どうか。


https://note.com/shapeshift/m/m985feacd6420

このマガジンには、毎シーズンごとの【メタビート】構築が載っているので、よろしければ参考に。全部無料です。

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