【シーズン27】罪宝メタビート【マスター1到達】
はじめに
シーズン27も無事マスター1に到達したのでシコシコ記事を書いている。
今回のデッキは、タイトル通り【罪宝】ギミックを入れたメタビート。毎シーズン【メタビート】を使っているとどうしても飽きがくるもので(他のデッキ使えよ)、せっかくだからだと新ギミックを入れてみたところ、いい感じだったのでそのまま採用した。
【スネークアイ】が多くなることを想定し、そこにメタを貼った構築となる。案の定、対戦数の1/3は【スネークアイ】で、デッキ割合だけ見ればTier 1は間違いなく【スネークアイ】ということになる。今回は新パック発売前にマスター1へ到達したので、あくまで新パック発売前の環境ではあるが、今後もそこまで大きくは変わらないのではないか。
ただ、しっかりメタを貼ったつもりだったにもかかわらず、思ったより勝てなかったのが今回の反省点である。同時にそれは、【スネークアイ】の持つ強さともいえる。
デッキについて
デッキコンセプトは明快で、先攻ならばSS封じモンスターやネクロバレーを使って相手の行動を停止させつつ、豊富な罠でそれを守り切るプラン。
【メタビート】は《無限泡影》や《拮抗勝負》のようなカードを打たれると、《神の宣告》を持っていない限り簡単に打開されてしまうが、【罪宝】ギミックが入ったことで、そのあたりをケアできる確率が上がっている。これまでは《魔宮の賄賂》あたりを使うしかなかったことを考えると、これは大幅な強化だ。しかも《黒魔女ディアベルスター》は【メタビート】に欠けている突破力も補ってくれるので、そういう意味でも好相性といえる。
後攻のプランは一見すると薄いように思えるが、今の環境は「絶対この盤面返せない!」というところまで展開してくるデッキが少ないため、案外《月鏡の盾》や《昇霊術師 ジョウゲン》、あるいは《神の通告》でまくれる。実際、後攻勝率も5割ぐらいはあるので、「メタビートは先攻でしか勝てない」ということはない(というか先攻で思ったより勝てていない)。
以下、久しぶりの個別感想。
モンスター(14枚)
今回唯一の誘発枠。《時を裂く魔瞳》を採用したい人はここを入れ替えるとそのままモルガナイト型にスイッチできる。
あらゆる相手の妨害で邪魔されるカードだが、
通ったときはほぼターンスキップ or 大幅なアドバンテージ獲得
邪魔されても次のターンのドローカードが通りやすくなる
自ターンで使うことも結構ある
以上のような恩恵があり、相変わらず最強の誘発カードだと思っている。最悪《月鏡の盾》を装備させれば無敵のゴキブリにもなってくれる。嫌な絵面ではあるが。
【スネークアイ】環境にぶっ刺さりのシステムモンスター。攻撃力は貧弱そのものだが、《月鏡の盾》を採用することでごまかしている。キルスピードはないに等しく、試合が長引いて相手に回答札を引かれる可能性も高いので、現状そこまでは信用していない。それ故のピン採用。
炎属性が流行したことにより、ふたたび出番が回ってきた結界像。他に可能性があるとしたら地か光だが、自分のデッキに特殊召喚要素があまり入っていないのなら、実質これ一択な気もするがどうなんでしょう。
もともと《機械仕掛けの夜-クロック・ワーク・ナイト》を採用していた関係で、ジョウゲンよりも枚数が多くなっているが、途中から《月鏡の盾》採用型にしたので、枚数については一考の余地あり。でも攻撃力1000あるのは、【スネークアイ】環境であることを考えると地味に偉い。8回殴ればゲームが終わるのもジョウゲンとは大違い。
特に言うこともない【メタビート】の顔。こいつが場にいるだけで、バンバン特殊召喚しまくる現代遊戯王があら不思議、ひたすら下級モンスターで殴り合う古代遊戯王に早変わりする。見た目が化石なだけでは飽き足らず、ゲームそのものを化石化させる老害枠。まだまだ若い者に道は譲らない。
最初は除外軸でデッキを作っていたが、ドラグマギミックがあまりにも恋しくなってふたたび登板された。先手1ターン目にあると大して役に立たないが、2ターン目以降にはぜひ手札に来てほしい女神。《黒魔女ディアベルスター》のコストになってくれるのも偉い。
新加入。妨害性能が高い&場持ちがいいので、たとえシステムモンスターを引いていなくても、こいつだけで意外とそこそこ戦える。【メタビート】視点でいうと、システムモンスターを相手の除去から守れるのがでかい。反面、戦闘破壊からは守ってくれないので、そこは別の守り札でなんとかする必要がある。
魔法(14枚)
「ドラグマギミックを入れているのに?」と言われそうなカード。実際《強欲で謙虚な壺》とどちらを入れるか迷うところだが、今回は《黒魔女ディアベルスター》のことを考えてこっちを採用した。気分次第で入れ替えるかもしれない。
《旧神ヌトス》がどれぐらいの確率で落ちるかという話だが、経験上1枚は生き残ってくれる。相手に《クシャトリラ・ユニコーン》がいると致命傷になりうるが、逆に言えばそれ以外はなんとかなるケースが多い。
最強ドローにして除去もできてしまう万能カードであり、ドラグマギミックを採用している大きな理由。ターン1制限がついているのだけが残念。いまだに何が「使徒」なのかよくわからない。
特殊召喚ができる&落とせるEXカードを選べるという理由から、一番採用しやすい壺。同一ターンに《天底の使徒》を打つ場合は、《共命の翼ガルーラ》を落とさないように注意したい。
最近は《機械仕掛けの夜-クロック・ワーク・ナイト》を優先することが増えていたが、今回のデッキでは誘発枠をあまり入れておらず、後手まくりが厳しいことからこちらを採用した。ジョウゲンとの相性もよい。
流行中の【スネークアイ】についても、SS封じモンスターを出してこいつを出すだけで、盤面をまくることができてしまう。実際は《エフェクト・ヴェーラー》打たれたりで、そこまでうまくいかないが。
【スネークアイ】が墓地利用を前提にしているのでぶっ刺さっている。その他のデッキにもついでに刺さる。
場に出すとこちらも【罪宝】ギミックが使えなくなるが、ネクロバレーを貼れているだけで大幅に有利なのであまり気にしていない。実質的に「モンスター除去を喰らわないシステムモンスター(?)」みたいな感じで、SS封じモンスターよりも信頼感がある。
《黒魔女ディアベルスター》をサーチするカードで、デッキの安定性を高めてくれる。条件さえ整えば1ドローまでついてくるが、このデッキではあまり期待しないほうがよい。
罠(12枚)
このデッキの最強除去カード。場面に応じてバウンスだったりドローだったりもできるというのが好き。《マクロコスモス》や《次元の裂け目》を置かれた瞬間に粗大ごみになるところは嫌い。
【罪宝】ギミックを入れている最大の理由。戦闘破壊以外のほぼあらゆる妨害を防いでくれる。ネクロバレーがなければ回収してまた使える可能性もある。
先攻で引くと最強のカード。後攻だとパッとしないので《黒魔女ディアベルスター》のコストにすることもある。
《神の警告》ではなくこちらを採用しているのは、後手を引いたときに少しでも強く出たいため。実際、このカードでまくれた試合が何回もあったので、このデッキなら警告よりもあっていると思う。いつ引いても強いので、正直3枚入れたかった。
フリーチェーンで相手のモンスターを1体かっぱらえるすごいやつ。かっぱらったモンスターは《黒魔女ディアベルスター》のコストになるので、これまでよりシナジーめいたものも生まれている。SSが封じられていても、もう1体いればそのままディアベルスターの通常召喚にも使える。
EX(15枚)
《ドラグマ・パニッシュメント》で射出できるモンスターはかなり増えたが、依然として最も使い勝手がよい。相手に使われてもきつい。
ドローしたいときはこちら。相手ターンだと《三戦の才》を打たれるのが怖くて、チキって使わないことがよくある。
墓地に捨てると《教導の聖女エクレシア》を引っ張ってきて、継戦能力を高めてくれる。発動がターン終了時なので、三戦シリーズに引っかからず、使っていて安心。
バウンス枠。思ったより使う機会はないが、《氷剣竜ミラジェイド》のように墓地に送りたくないカードを処理したり、破壊耐性を持っているカードをなんとかするために使われる。攻撃力がもっと高ければ完璧だった。
SS封じをしていない状況下で、相手のパクったモンスターを攻撃力に変換する。採用してから一度も出していないので別のカードでも良さそうだが、入れていないときに一度だけ「こいつがあれば勝てた!」ということがあり、なかなか外せない。
《豪雨の結界像》が場にある状態で、残り2体の使えないモンスターを攻撃力に転換するという限定的なシチュエーションを想定して採用。相手に破壊されても、次の《豪雨の結界像》を引いてこれるおまけ付き。これも「エリアあれば勝ったのに!」という試合があったから入れたが、それ以降は1回ぐらいしか出していない。
ガルーラの射程を3500まで上げてくれるすごいやつ。ついでに《金雲獣-馬龍》も対象にしてくれたらもっとすごかった。獣っぽい見た目なのにあいつドラゴンなんだよな……
戦績について
細部はちょこちょこ調整しているが、ダイヤモンド2からマスター1まで基本的にはこのデッキだけで戦った。総数128戦で勝率57.8%といまいちパッとしなかったが、後攻勝率がほぼ50%あったのは評価できる。逆に言うと、思ったより先攻で勝てていない(64%)。本当は先攻70%後攻50%ぐらいほしいところ。
敗因の多くはSS封じモンスターorネクロバレーを引けていないか、《無限泡影》や《拮抗勝負》などのカードを防げなかったことにあるので、デッキの安定性を高めるため、もう少しドローソースを増やしてもいいのかもしれない。
以下、デッキ別の勝率を並べる。対戦数が3戦未満のデッキは省略。
対【スネークアイ】 24勝17敗 (58.5%)
40回以上対戦しているので、 じつに3回に1回は【スネークアイ】ということになる。今回、ここで7割取れなかったのが最大の課題。
先手は圧倒的にこちら有利、後手も比較的まくりやすい相手のはずだが、とにかく《無限泡影》と《エフェクト・ヴェーラー》がきつい。特にヴェーラーは後手の場合ほぼ止められない。他の人のデッキで、「カグヤやクシャトリラで泡影を釣って虚無魔人を出す、ヴェーラーは除外ギミックで対処する」というコンセプトを見たが、あれはめちゃくちゃ頭いいと思った。
対【クシャトリラ】 10勝4敗 (71.4%)
【スネークアイ】意識なのか、除外カードを自然に積めるデッキとして【クシャトリラ】ともよくあたった。
自分のデッキも除外がよく効くので一見厳しそうだが、意外と普通に勝ち越せている。負けたのは《拮抗勝負》を2連続で打たれた試合、《無限泡影》《拮抗勝負》を続けて打たれた試合、あとはくだらない判断ミスおよびプレミをした2試合のみ。
対【烙印】 6勝2敗 (75%)
これまでずっとトップメタを貼っていた【烙印】も、さすがに数を減らしてきたかもという印象。このデッキはかなり【烙印】に有利なので、もう少し増えてくれると嬉しい。負けたのは《灰流うらら》を2ターン連続で打たれて息切れした1回と、単純なプレミ1回。
対【ラビュリンス】 5勝3敗 (62.5%)
大体互角。先攻を取れるかどうか、後攻になったときにハンデス×2を食らうかどうか、相手に《魔砲戦機ダルマ・カルマ》《無限泡影》のような対策カードがあるかどうかで勝敗が決まる。
対【超重武者】 4勝3敗 (57.1%)
ほぼ先攻を取らないと負ける。後攻のときは《増殖するG》が通ることを祈るしかない。先攻を取ってもSSを封じるか墓地を封じれないとやはり負ける。基本的にはじゃんけん。
対【斬機】 3勝4敗 (42.8%)
こちらも先手を取れないとかなり厳しい。後手の場合は、《増殖するG》が通るか、相手の回り方が弱くてこちらの引きがよければワンチャンあるかも……ぐらい。逆に先手を取るとこちらがかなり有利。これもほぼじゃんけん。
対【メタビート】 2勝4敗 (33.3%)
じつはめちゃくちゃきつい。除外型は言うに及ばず、《時を裂く魔瞳》も通してしまうとアドバンテージ差をつけられるためマストカウンターが多い。もはや勢いで勝つしかない。
対【ティアラメンツ】 3勝1敗 (75.5%)
こちらが墓地メタとSSメタを貼っている関係上、基本的には後攻でもなんとかなりやすい。とはいえ腐っても元一強デッキなので、油断しているといつの間にかまくられている。怖い。
対【スプライト】 3勝0敗 (100%)
《スプライト・エルフ》が動き出す前にSSを封じればなんとかなるパターンが多い。とはいえ《天霆號アーゼウス》を出しやすいデッキタイプということもあり、油断禁物。
対【VS】 0勝3敗 (0%)
絶対に無理というわけではないが、戦っていてつらい相手。先手をとっても厳しいのは、よく当たるデッキだとこれと【メタビート】ぐらい。じつは《VS ラゼン》よりも《VS Dr.マッドラヴ》のほうが苦手。
おわりに
今月はDCということで、もう少し【スネークアイ】に厚くした構成にしたい。新パックの内容はまだ見ていないので、もう少し様子を見てからまた考える。
このマガジンには、毎シーズンごとの【メタビート】構築が載っているので、よろしければ参考に。全部無料です。