【WCS2024 1st Stage】ドラグマ墓守メタビート改【DLv.MAX到達】
はじめに
6月11日から始まった遊戯王ワールドチャンピオンシップ2024の1st Stageを走り抜いたので、備忘録として。
DLv.19まではずっと勝率70%以上のペースで進んでいたが、DLv.MAXaチャレンジを5回も跳ね返されて若干沼に入り、最終的には少し勝率を落としてしまった。とはいえ振り返ってみると全体勝率は67.4%と、なかなか悪くない結果だった。2nd Stageもこううまくいけばいいのだが。
構築は6月のランク戦で使っていたデッキほぼそのまま。「WCSは除外軸で行く」宣言は何だったのかという感じだが、ドラグマ軸は【メタビート】の中だと安定感が高く、勝てる状況と勝てない状況がはっきりしているので、あまりストレスを溜め込まずプレーできたのもよかったと思う。
デッキについては、あらためて書くこともあまりないのだが、新弾の追加に合わせて若干変えてはいるので、この記事ではそのあたりのこと(+環境の変化)について少し書いていく。
変更点について
新たに入れたカード
《閃光の結界像》を抜いたところにそのまま入れた、割といつもの結界像。現環境を見渡すと、地属性に依存しているトップティアのデッキはほぼなく、せいぜい《クシャトリラ・ティアラメンツ》が幅広く採用されているぐらいなので、裏目に出ることはあまりないと思われる。【超重武者】系統が大人しくなっているのも大きい。
その他に問題になるところだと【ナチュルホルス】が挙げられるが、もともと【ホルス】系のデッキはかなり得意なことから、そこは少し妥協してもいいかなと思った。
一方で、デッキとしてのシナジーはなく、完全に《フォッシル・ダイナ パキケファロ》の下位互換でしかないのがちょっと悲しい。
【炎王】が追加されたことで、「破壊」してくるカードが増加したため採用。目論見はあたり、「このカードがあったおかげで勝てた」という試合も結構あった。
着地の瞬間は分防備なので、そこを狙って破壊されると使えないが、少なくとも相手に1枚カードを切らせることはできるので、「まったく仕事しない」という場面は少ない。加えて、先手でも後手でも使いやすく、そのあたりが先手(or 後手)専用みたいなカードとは一線を画している。
ただ、環境には《S:Pリトルナイト》のような「除外」してくるカードも複数あり、「これ貼れば安心」とまでは言えないのは注意が必要。
もともとは《無限泡影》を採用していたので2枚採用だったが、《無限泡影》が抜けたことで3枚採用に戻った。
一般的に【メタビート】は後手まくりが苦手で、自分がメタを貼った相手以外を相手に後手で勝つには、《増殖するG》のような誘発を通すか、このカードを通すしかないという状況が多い。
相手の特殊召喚(SS)を封じている状態だと単なる紙切れと化すが、現環境ではSS封じモンスターの生存率が著しく低いため、突破されたときの次善の策としても機能してくれる。
《決戦の地ゴルゴンダ》を入れたため、枚数が3枚に増えたドラゴン。EXデッキの圧迫がきついので、最小2枚にしても回ると思うが、「3枚あったから勝てた」という試合もあったので3枚推奨。
これ以外のゴルゴンダ用カードは、追加効果を見込めるわけでもないので、EXデッキが余って余ってしょうがないということでもなければ不要だと思う。
【覇王魔術師】の登場により、なんらかのペンデュラムモンスター対策を入れたい……ということで、一番汎用性の高そうなこいつを入れた。①の効果はこのデッキだとマイナスにしか働かないが、②は発動機会がそこそこ狙えそう(相手をある程度牽制できそう)なのもよい。
いまのところ対【覇王魔術師】戦で《超融合》を引いていないため、実際の使い心地を検証するのはもう少しかかりそう。
抜いたカード
新弾発売前まではそこまで裏目に出ることがなかったのだが、新弾で追加された【ヴァルモニカ】とのDLv.MAXを賭けた試合でまったく蓋をできず、心が折れたためあえなく解雇。
【ヴァルモニカ】はレアケースとしても、たとえば【ティアラメンツ】の《妖精伝姫-シラユキ》のようなマストカウンターを通してしまったり、数は減ったとはいえ【烙印】や【エクソシスター】みたいなデッキには刺さらなったりすることを考えると、あえてこの色を選ぶ必要は薄いかもと思わされた。
とはいえ《教導の聖女エクレシア》とのシナジーが微妙にあるのはこのカード特有の良さなので、2nd Stageではしれっと使っているかもしれない。
シーズン20(2024年6月)から採用したばかりのカードだが、【炎王】の追加により逃げられるシーンがさらに増えたため、こちらもいったん見合わせ。自分のモンスターを破壊して逃げるのは非人道的だと思うのでやめてほしい。
「《無限泡影》を打てば止まる」と言える相手が環境に多くなく、もともと【メタビート】における《無限泡影》はそこまで優先度が自分のなかで高くないのも相まって、2nd Stageで採用するかはかなり疑わしい。が、このカードぐらい先手でも後手でも使える有用な誘発がないのも事実。ほぼ後手専門になるが、《拮抗勝負》の採用をそろそろ真面目に検討しなければならなそう。
【スネークアイ】意識で入れていたが、現環境は【炎王】要素を入れたものばかりで、最終着地をこのカードで刈り取れることはほとんどない。このカード単体もそこまで強くないので、あえて今採用する意味はないように思える。
主に【ティアラメンツ】を意識して入れていたカードだが、相対的に場に出す機会が少ないため今回は外した。【ティアラメンツ】以外にも使わないこともないので、状況次第では再登板も考えられる。
手札・場にある《教導の聖女エクレシア》を変換して《天底の使徒》を打てるようにしたり、《S:P リトルナイト》の①の効果を使えるようにしたりと、なんだかんだ欲しい場面は少なくない。
とはいえこのデッキだと、《ドラグマ・パニッシュメント》の制約で出せないことも多く、枠の都合で削ってしまった。除外型の【メタビート】だともっと出せる場面は多いのだが。
戦績について
最初から最後までこのデッキで戦い、43戦でDLv.20まで到達した。内訳は以下のとおり。
5回もDLv.MAXチャレンジを失敗していなかったら、30戦程度で到達できていた……と思わないでもないが、そもそも今回は多めに先行を引いているので、むしろ運はかなり良いほうだった。強いて言えば、後手でもう少し勝ちたい(毎回言ってる)が、あと1回勝てば勝率5割に載せられたのは悪くない。
デッキタイプ別に見るとこんな感じ(3戦未満のデッキタイプは省略)。
狙い通り、環境に多い【(炎王)スネークアイ】【ティアラメンツ】には有利に立ち回れた。また、そこまで数は多くないものの【スプライト】に強く、すべて後手を引いたうえで勝っている。
また、苦手意識のある【クシャトリラ】【ラビュリンス】にも勝てたことで、【ラビュリンス】戦の敗戦もプレミだったことから、先手を取れれば(思ったよりは)勝てることがわかったのもよかった。
【斬機】相手はいつもコイントス勝負になりがちで、今回もほぼその通りの結果になった。実際、先手を取った試合で負けたのは《灰流うらら》《ハーピィの羽根帚》《無限泡影》を全部食らったときのみ。後手は《増殖するG》が通るか、(相手の展開が弱ければ)《超融合》&SS封じモンスターでまくれることもあるが、今回はそういう展開にはならず。ここまで【斬機】に当たったのはたまたまだとは思うが、2nd Stageでも多く見かけるのなら、もう少し対策を厚くしないとまずそう。
【(覇王)魔術師】は苦手意識が強く、そもそもペンデュラム自体あまり勝てる気がしていないのだが、今後数が増えると思われるので、もう少しまともに対戦できるようにならないと厳しそう。そもそも何をやってくるかわかっていないまま負けているのに問題がある。
意外だったのが【ホルス】系統と全然当たらなかったことで、【ホルス】の処理が得意中の得意なこのデッキにおいては、もう少しあたっていれば勝率を伸ばせたかもしれない(《王家の眠る谷-ネクロバレー》を貼っただけで降参されたことも結構あったので、それが【ホルス】だった可能性はある)。ただ、最近は墓地を封じただけでは勝てないタイプの【ホルス】も開発されているという噂を聞いているので、 そのあたりの動向もチェックしておきたいところ。
おわりに
やはりドラグマ型は安定感があってよいというのが、WCS 1st Stageを走ってみての感想だった。
先手の安定感は言うまでもなく、後手でもメタの対象が相手であれば、それなりの確率でまくることが可能で、使っていて楽しかった。
当然、《次元の裂け目》や《マクロコスモス》を貼られると厳しく、メタ以外の相手だと後手を取った瞬間にほぼ負けが決定するぐらいの危うさもあるが、逆に言うと諦めがつくので、使っていてあまりストレスにならないのがとてもよい。
WCS 2nd Stageも、よほど環境が除外型に傾かないかぎりは同じようなデッキを使うことになりそう。でも上位に行けば行くほど除外型が増えていきそう……。
https://note.com/shapeshift/m/m985feacd6420
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