オールタイムベストトラック50/私の勝負曲
定期的にタイムラインが賑わうオールタイムベストトラックの選出ブームと「私の勝負曲」のお題が出たタイミングが被ったので、今しかない!と思い書き上げた。今回人生における重要な50曲を、そのアーティスト/バンドに出会った順で記したもの。壁が立ちふさがった時、不安に苛まれた時、自分がこれまで心震え、胸を熱くさせられた曲たちが背中を押し、平穏をくれる。好きな音楽とは時を超える救いなのだ。
1.トンガリキッズ「B-DASH(Ver.HANAGOE)」
任天堂大好き小学生だった僕と音楽シーンを繋いだ最重要曲。これがMステで披露されたのを観た事が、僕の現在を形作っていると思うと感慨深いぞ。
2.ORANGE RANGE「ビバ★ロック」
小学校高学年の頃に全員聴いてた記憶。多彩な楽曲を持つバンドが好きという根っこの部分は彼らが作ってくれたと思っている。褪せぬ抜群の大衆性。
3.BUMP OF CHICKEN「メロディーフラッグ」
おもしろフラッシュが出会わせてくれた邦楽ロック。BUMPで1曲選ぶのはとても悩むが、あらゆる面でツボをついてくるこれを。コーラスワーク秀逸。
4.ASIAN KUNG-FU GENERATION「今を生きて」
浮足立ったビートに乗せ、出会いと別れを重ねる人生を何気ない場面を活写して舞い踊る祝祭の歌。聴き終わると心がぽかぽかしてたまらなくなる。
5.ポルノグラフィティ「幸せについて本気出して考えてみた」
ベストアルバムを聴き狂ってた記憶。この感覚、大人になってようやく分かったみたいなところある。いい曲と言うのは後々で気づきをくれるのだ。
6.Mr.Children「and I love you」
泣きのメロディという概念を知った1曲だと思う。桜井さんの絶唱は遺伝子レベルで感性を刺激してきた。そういう意味でもNO BORDERな曲だった。
7.ストレイテナー「Melodic Storm」
テナーも色々好きな曲あるけど色々考えた挙句行き着くのはやはりこれ。音楽の気高さそのものを歌に変換する、この純粋さはいつまでも眩しいまま。
8.GOING UNDER GROUND「ランブル」
好きな曲がころころ入れ替わるバンド、なので2020年9月現時点での1位。<今日が世界だった>っていう心持ちにあとどれくらいなれるんだろうか。
9.フジファブリック「バウムクーヘン」
志村正彦の年齢に近づくにつれ理解できるようになってきた1曲。音楽というのは意識せずとも自分に向き、その刺さり方は年齢によって深さが変わる。
10.Base Ball Bear「レモンスカッシュ感覚」
忘れがたい一瞬とか、消せない痛みや優しさに対してこの題を名付けて小出祐介は青春を切り離し始める。刹那を永久凍結したような鮮烈な決別。
11.RADWIMPS「グランドエスケープ feat.三浦透子」
あのミニマルな金属音から、最後にこんな光景に辿り着くとは、、という。聴いてると無敵な気分になれるんだよな、どこまでも行けるはずだ、って。
12.チャットモンチー「コンビニエンスハネムーン」
<日本生まれ日本育ち>っていう飛び道具なワードをサビ頭に持ってきて、こんな"かけがえなさ"に昇華しちゃう橋本絵莉子に拍手を。ありがとうだよ。
13.くるり「奇跡」
日常を全て塗り替えてしまえるような仕草や言葉、その1コマがただ愛おしい。感傷のすべてを込めたような最後のギターソロにどうしても泣く。
14.電気グルーヴ「虹」
その実態の無さ、幻のような不可思議さ、緻密に組み上げられた電子音が生み出すスピリチュアルで高尚な音像。ワンメロディだけでこんなに震える。
15.ねごと「ふわりのこと」
蒼山幸子という毎日を丁寧に生きすぎなソングライターのキャラクターが存分に味わえる曲。ピアノの1音1音に愛しさが行き届いている。恋しちゃうな
16.Galileo Galilei「青い栞」
春と夏の間くらいの気候の中で、ジュブナイルの欠片が切なく光っている。今となってはこのバンドの在りし日と重なって聴こえてしまうなぁ。
17.the pillows「白い夏と緑の自転車 赤い髪と黒いギター」
アルバムバージョンのほう。1分以上に及ぶイントロで、途端に夏の平原へと吹き飛ばされる。起伏の少ないフレーズで示される圧倒的な"独り"。
18.サカナクション「セントレイ」
夜を突き破るハイファイなシンセフレーズと大きく開きっぱなしなメロディに興奮する。ライブでサビをメンバー全員で歌うとこで胸がギュッとなる。
19.The SALOVERS「サリンジャー」
戻れぬ日々をずっと歌い続けている。見知らぬ青春をも眼前に蘇らせ、儚げなあの娘を見つめ続けている。このバンドは永遠と一瞬を共に叫んでいる。
20.メレンゲ「バスを待っている僕ら」
ふわふわと不安定なまま、少し狂ってるくらいに募る君への思慕が、ソフトでポップに綴られている。届かない思いが流れつく場所はいつも寂しい。
21.銀杏BOYZ「銀河鉄道の夜」
こんなにたっぷりした曲なのに、狂ったように駆け出したくなる不思議さよ。バッハの原曲より聴いたバッハの旋律のギターソロで天に召されたい
22.ももいろクローバー「走れ!」
誰かのための何かでありたい青さを笑い飛ばしてしまう前に動き出せたらどんなに素晴らしいことだろうか。いつだってそんな晴れた気持ちをくれる。
23.岡村靖幸「あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう」
イントロだけで天まで昇ってしまうだろ。<青春って1,2,3ジャンプ>って意味分かんなくても飛び跳ねちゃうよなぁ、後引きずる感じの幕引きも良い
24.東京事変「透明人間」
J-POPのど真ん中をゆくメロディにして常識的でないアンサンブル。愛する人に捧げる歌という純真さ、このバンドのピュアネスも滲み出している
25.スーパーカー「Lucky」
オルタナ界を代表するデュエットソング。すれ違い続ける「私らしさ」と「男らしさ」、その2つがラッキーというワードに帰結する見事な会話劇。
26.小沢健二「ぼくらが旅に出る理由」
オザケンに出会ったのは高2の夏、ドラマ「モテキ」。この頃聴いた90年代の音楽はだいたいモテキ由来。手を振って別れる世界なんて知らずにいた。
27.YUKI「ランデヴー」
ジェットコースターのような歌だな、と思う。どこまでも終わることのない、無我夢中な恋の唄。それにしても、僕は夜と恋の歌が好きすぎるな
28.N’夙川BOYS「プラネットマジック」
星がポコポコと降り注いでくるようなキラキラなロックンロール。へろへろな演奏でもピンとこない歌詞でも、無関係に心揺さぶってくるのが音楽だ
29.アーバンギャルド「さよならサブカルチャー」
アイデンティティ形成に基づく趣味への依存、その断罪を歌っているはずなのになぜだかむしろその深淵へと近づいてしまっている。しょうがない。
30.星野源「くだらないの中に」
2011年3月の記憶と密接に繋がる歌。どうなってゆくか分からない混沌の中、笑うように生きることの偉大さを教えてくれた1曲。御守りみたいな。
31.cero「Orphans」
世界がいかんともしがたい方向へと突入しているその頃、パラレルワールドへの扉は僕らへと微笑みかけている。と思うことで楽になる心もあるはず。
32.クラムボン「バイタルサイン」
ピアノ、ベース、ドラム、声、すべてが音楽として心を殴ってきて凄まじい。ライブ音源があまりにも怖い。美しすぎて、迸り過ぎて、恐ろしい。
33.さよならポニーテール「新世界交響楽」
漲るポップネス、飛翔してゆくメロディ、きみとぼくが突き抜ける新世界の扉。アレンジ含め、どこまでもワクワクさせてくれる状況設定に満ちてる。
34.赤い公園「夜の公園」
2012年のメジャーデビューからどんな方向にもしなやかに動いてきた彼女たち、その中でも屈指の瑞々しさが2020年に析出。作り手と歌い手の蜜月。
35.パスピエ「最終電車」
この曲全体を包み込むムードが、未来都市のガールミーツボーイって感じですごく好き。人の心は何世紀経っても変わらない、夜の境界を彩る歌。
36.きのこ帝国「スクールフィクション」
別につまんないことはなかったし、不満がめちゃくちゃあったわけじゃない、けど大学1年の時に聴いたこの曲が蘇らせた"あの頃"の景色ってある。
37.クリープハイプ「手と手」
2012年、クリープハイプとの出会いが僕をギターロックに呼び戻す。うるさい演奏にその人しかない声で叫ぶ張り裂けそうな歌に強く惹かれてしまう。
38.東京カランコロン「リトルミスサンシャイン」
黄色いバンで思わず走り出したくなるような、軽やかさに満ちた1曲。空は晴れてるけど何だか切ない。ハッピーサッドこそが最も身近な気分なのだ。
39.大森靖子「愛してる.com」
「推す」というフィーリングを知らない人に聴かせたい。<君の落書きに面白いものなんて一つも>なくても<ついていきたい>と思う感情のことだよ!
40.BiSH「オーケストラ」
去りゆくメンバーへと向けた別れの歌が、彼女たちをどんどん次のステージへと連れていった。"君を想うと胸が苦しい"と、こんなにも力強く歌える。
41.Negicco「ねぇバーディア」
池田貴史(レキシ)のペンによる朗らかなポップチューン。胸高鳴るホーン、《あなたに恋したんです》が導く笑顔まみれの絶景。華々しさとはコレぞ。
42.私立恵比寿中学「誘惑したいや」
日本を代表するポップミュージックグループ、初期のピュアネスの結晶のような。刹那を生きる少女たちの息遣い、その尊さにどうしても抗えない。
43.UNISON SQUARE GARDEN「流星のスコール」
ややこしい曲が多いイメージだったけどその印象をがらりと変え、かけがえないバンドと思わせてくれた1曲。こんなにも真っ直ぐ届く輝きがあるかい
44.アカシック「アルカイックセントメント」
共感を飛び越えてなぜだか琴線に触れるものというのがあって。淡泊だけど悲しい別れの唄、そこに入り込む男コーラスの能天気さも妙に沁みる。
45.スカート「静かな夜がいい」
瞼の裏に浮かび続けるあの娘の顔でどうしようもなく眠れなくなる夜のねじきれそうな気持ち。サビでの絞り上げる歌声が胸を締め付けて仕方ない。
46.Enjoy Music Club「Taylor Swift」
テイラーのことなんて全然知らないし興味もなかったけれどどういうわけだか大切な1曲に、、みたいな偶発性。あんまり起こらないけど程よい奇跡。
47.フレンズ「夜明けのメモリー」
ついつい話し込んで空が白んでいく、妙に心地よいけだるさとか。シティポップにはノリきれなかった僕もフレンズのタウンサイズな感傷には惚れた。
48.Homecomings「HURTS」
このラインナップ唯一の全編英語詞。意味など分からずとも零れ落ちてくる強烈なセンチメンタル、意味を知ればさらに引き立つ、ある嵐の日の感傷。
49.カネコアヤノ 「恋しい日々」
音楽にはあっと驚かせ続けて欲しい。この曲をライブで初めて聴いた時、その絶叫にビビりつつ、これでなきゃダメだという覚悟が滲んでて超泣けた。
50.For Tracy Hyde「繋ぐ日の青」
イントロで息を飲み、歌い出しで膝から崩れ落ちてしまった。狂おしさを浴びせてくるような音像。2番サビ前の変形Bメロ、途方に暮れるくらい好き。
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