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愛情の量のバランス

自分自身も子育てをして、今また他人様の子どもたちを養育する仕事をしていて感じていることがある。
それぞれが必要としている愛情の量のバランスが崩れると、不具合が出やすいということだ。

仮に親もしくは養育者は子どもに対して愛情を注ぐ側とする。子どもは愛情を受け取る側とする。
受け取る側は心の中に容器を持っていて、愛情が注がれるとその容器がだんだんと満たされていく。

容器に水を貯めることを想像してほしい。
水で容器が一杯になると水があふれだす。あふれだすと周りが水で濡れてしまう。周辺を拭かないと具合が悪い。
逆になかなか水が注がれない場合。容器はいつもカラカラで、水が必要になったときに使えないとそれはそれで具合が悪い。

容器の大きさも人それぞれ。小さい容器しか持っていない場合もあれば大きい容器を持っている場合もある。
小さい容器の場合はせっせと注がないとすぐに枯れてしまう。大きい場合はいくら注いでの一杯にならない。
水が足りなくて不満を感じる。注ぐ側はいくら頑張っても「足りない」ので疲れてしまう。

逆に容器の大きさよりも注ぐ側が頑張れた場合は、「もういいよ」と訴えても「もっと、もっと」と注いでしまうので受け取る側が疲れてしまう。

容器の大きさも時々で変わる。今は小さい容器だけど、大きい容器にに変えてしまったり、大きいものから小さいものに変えてしまったり。
注ぐ側も水汲みを頑張れるときと頑張れない時がある。

もうやめよう。とにかく愛情は受け取る側と注ぐ側のバランスが大事なのだ。
でも、忘れてはいけないけれど、親はなにも1人で頑張る必要はないということ。水は親以外の人もその子に注いでくれる。
思春期になれば自然と親以外の人からの愛情を欲するようになる。それ以前でも親以外の誰か。例えば祖父母・先生・友達など色々な人からの愛情を得ることが出来ればだれか一人が頑張らなくてはいけないことも無くなる。

それでも疲れてしまったときは「レスパイトケア」という言葉があることを知ってほしい。それを知っていれば、防げた事例はあったと思うから。