外国人になった時コミュニケーションボードに思うこと
先週3・11東日本大震災の周年日を迎え、そして、先日また東日本で大きな地震があり、今も大きな余震が続いているので、最近は自然災害時の啓発に関する記事をよく見かけます。
その中で、被災時に外国人とコミュニケーションがとれるための多言語の「コミュニケーションボード」の記事もいくつかあって。
コミュニケーションボードとは、外国人から状況や要望を聞きとったり伝達事項を知らせたりするための、指さしイラスト集みたいなものです。
もちろん、良いものです。しかし、ちょっとモヤモヤした気持ちにもなりました。
当然、無いよりはあったほうがいいです。
短期旅行者や来日すぐの方など、日本語が話せない外国人は皆無ではないので。
でも、多分このツールを目にした日本人の大半は、「外国人が来たらこれを使わないと!」とインプットされるはず。
長年日本で暮らしていたり、日常会話はたどたどしいけどできるという人にまで、「外国人」というだけでこのツールを取り出してきて使い、しゃべろうとしても指さし続けるんだろうなと。
こう思った理由の一つは、またこちらに書いていますので、お時間のあるときに。
緊急事態のときは短時間で数をこなさないといけないから、ある程度ツールに乗せていくのは仕方ないのでは?という考えもありますが、それは日本人に対しても同じ方法をとっているのならそうですが、「外国人」にだけならその理由は無いはず。
コミュニケーションを補助するためのツールが、逆に相手の属性へのレッテルにつながるかもしれない。
そうならないように、この補助ツールがあっても、コミュニケーションのメインである、相手をしっかりと見るということを忘れないようにしないと。
と、何年か後に日本に帰る自分への覚え書きです。