龍太郎と高橋製菓♯5
新設された合弁会社"高中堂"。
社長職は「小学生社長」という肩書きを生かすべく龍太郎がすることになった。
そのままいけば、副社長は将司の親父である誠が着任する予定であったが、誠の方から副社長職就任の願い下げがあった。
誠のプライドがこのような決断をさせたのだろう。
紡いできた田中屋の歴史を途絶えさせるわけにはいかないから仕方なく、高橋製菓と組むことに。断腸の思いだったはずだ。
そして副社長の座には息子の将司がつくことになる。
こうして合弁会社高中堂は会社のトップ2人が小学生という異例の編成で経営をしていくことになった。
破竹の勢いだった揚げまんじゅうアイスと運動会での出店も徐々に落ち着きを見せた。
運動会シーズンも終わり新たな作戦を画策中だった。
和菓子業界ではトップクラスのシェアを誇るようになった高中堂は大きな一歩を踏み出すことに。
ここからさらにシェア拡大を図るために、洋菓子業界に殴り込みにかかる。
ここから龍太郎と高橋製菓は第二章を迎える。
※この話はフィクションです。