あの人、なんかカンにさわる
だれそれにムカついただとか
こんな制度はけしからんみたいに
常に何か外のことに怒り狂っている人は
自分のすべき事に専念していない可能性が高い
遠い親戚の叔母さんと叔父さん
2人は別々に熱心なボランティアをしている
とにかく熱く語る
この2人が他にも熱く語ることがある
お互いが、どれだけ相性が良くないか
どれだけ嫌味な奴かを
私の母に交互に話す
母は相槌をうつのが上手く
右から左に聞き流す天才なので
叔父さんと叔母さんの餌食になっていた
私は2人の話しを聞くのすら嫌で
どんなに美味しい土産を持って来ても
大好きなコーヒーの香りがしても
居間には絶対に行かず自分の部屋にこもっていた
中学生だった私
あの人達の話しを聞いていると
身体が痛くなって、口の中が苦くザラついた
この違和感はなんだろうと
何十年も考えていたけど、わからなかった
50を目の前にして
その違和感の正体が、なんとなくわかった
この2人はボランティアに逃げているだけで
すべきことをしていない
母に愚痴を長時間聞かせることではなく
お互いに、もっと向き合って話す時間を取る
自分がどうしたいのか考えることが先決
外のことばかり気になる
実害はないのに、あの人、何かカンに触ると
感じる時は、きっとすべきことに
専念していないからだと
自分を戒めるためにも書き残す
でもさ、でもさ
そういうこともあるよねと
今なら、叔父さんと叔母さんの気持ちも
わからんでもない