歯列矯正
私と妹は全く似ていない。
性格も容姿も。
ただ、一箇所だけそっくりな部分がある。
それは出っ歯。
ツーショット写真を見ると、笑えてしまうほどに同じ形、同じ出っ張り具合。
昔はそれほど気にしていなかった。
ただ、海外留学や職場で歯並びの綺麗な外国人の同僚といると、自分の歯並びに嫌でも目がいく。
2年前、歯医者での定期検診の際に勇気を出して「矯正をしたい」と申し出た。
しかし、その時期歯軋りがひどく、「歯軋り防止のマウスピースを続ける方が優先」と言われてしまい、それ以来諦めていた。
それが1年後の定期検診の際にやっと許しが出た。
写真を撮り、シュミレーションを行い、型をとった。
代金の確認があり、実際にマウスピース矯正スタート。
「やりたかった」にも関わらず、よく仕組みを知らずに始めてしまった。
「1日22時間は装着しておいてください」と言われた時には耳を疑った。
最初のシミュレーションでは、当初の予定の7ヶ月より早い6ヶ月で終わると言われ、半年なら頑張ろうと思った。
1週目はマウスピースの外し方にも慣れず、かなり苦戦した。
レタス1枚を食べるのでさえ、歯が痛かった。
上顎が小さいから歯が並びきらず、出っ歯になっているとのことだった。
歯を抜く必要はなかったが、何箇所か削ることになった。
(親知らずで抜歯3本を経験しているので、抜かなくていいと聞きほっとする)
3ヶ月を過ぎると、目に見えて歯が並んできた。
うれしい。
6ヶ月が経った頃、「どうしますか?」と言われた。
1回なら無料でマウスピースを追加できるとのこと。
まだ、少し前歯が出ている気がしたし、高額払っているし、無料なら・・・と思い、写真撮影や型取りをもう一度し、マウスピースの到着を待った。
1日も早く終わらせたい身としてはこの2週間が長かった。
終わると思っていたものが終わらなかった気持ちの負担もあるし、ただ単にマウスピースの装着がめんどくさい。
当たり前のことだが、食事前には必ず外しに行かないし、食べ終わったら歯を磨いて装着しないといけない。
待望の新しいマウスピース到着。
歯科医:「12個届きました。」
私「え?」
(1個じゃないの?12個ということは、1週間に一個で単純計算で3ヶ月追加!?)
こうして計9ヶ月の歯列矯正となった。
マスク生活のうちに、終わってよかったとでも言っておこう。
妹との唯一の共通点もこうしてなくなった。
整形した人が次々と違う箇所を整形したくなるとはよく聞く話だが、
その気持ちが分かった。
歯並びが良くなったら、今度は歯を白くしたいという意欲にかられた。
しばらく、日中のマウスピース生活は懲り懲りなので、歯医者でお高めのホワイトニングの歯磨き粉で我慢することにする。
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