ジェネギャの逆襲 〜鈴木雅之もTRFも伝わらなくて〜
私は1995.2.4に生まれました。
今年で24歳です。
好きな歌手はB’zです。
最近はTRFやとんねるずにハマっています。
中学校まではブルーハーツが好きで、特に「少年の詩」や「シャララ」という曲は受験の際に延々とリピートしていた記憶があります。もちろん、既にブルーハーツは解散し、その時からクロマニヨンズでした。
ドラマで一番好きだったのは「101回目のプロポーズ」で、江口洋介と武田鉄矢の軽快な掛け合いで何度も笑い、トラックのシーンが6話だったことには衝撃を受けました。最後海に指輪を投げ入れるシーンでは男として共感できる部分が多く、思春期ながら涙しました。もちろん再放送です。
俳優はもっぱら香川照之さんが好きです。LINEのアイコンも「ゆれる」の香川さんを使っており、友人からは何度も「やめてほしい」と往なされましたが断固拒否してきました。
女優は竹内結子さん、石田ゆり子さんが大好き。
シンプルに顔と声が大好きです。
そうです。
私は年不相応な趣味趣向をしているんです。
「generation gap(ジェネレーションギャップ)」
通称「ジェネギャ」と呼ぶそうです。
昔からなので全然気にしておらず、何ならアイデンティティとして上手く活用していました。カラオケでBUMPやRADが続いていても平気で吉川晃司を入れますし、伝わらない前提で山口百恵や中森明菜の素晴らしさを教室で熱弁したりしていました。
しかし、最近になってそんな「ジェネギャ」が深刻な問題になりつつあります。実害が出てきているのです。
私はレストランのホールでバイトしているのですが、そこには私より3つも4つも下の人たちがいます。彼らと何気ない会話をすることもあるのですが、どうも盛り上がらないのです。
「さっき鈴木雅之みたいに歩いてたな」
「え、誰ですか?」
「あのTRFの曲何やったっけ…一番有名なやつ…」
「TRFとか、古いッスね」
そこで会話が終わってしまう。
私が灯した火種は湿った薪に引火することなくしゅうと音を立てて消えるのみ。
なぜだ。
ジェネギャがあるのは前から同じなのに。
そこで気がつきました。
「学校」という存在の偉大さに。
学校は半強制的に1年間同じ無機質な部屋で過ごさなければならない強制収容所みたいなものです。そりゃ多少合わなくとも周りの連中と会話するぐらいしか暇つぶしが娯楽がありません。
するとジェネギャが激しいやつでも発言権が与えられ、一定時間のスピーチタイムが設けられます。暇ですからね。
だから中森明菜のダンスをやってみせたり、軽モノマネを披露するスキがありました。そこから盛り上がる共通の話題につなげたり、相手の興味を換気することだって出来たんです。実際に「DESIRE」の『ダンスダンスダンス…』の所の振り付けは少し仲間内で流行りました。
しかし、今のバイト先にスピーチタイムはありません。
1ラリーずつが真剣勝負であり、1発言で勝負が決まってしまいます。
みうらじゅんの話なんてしようものなら
「誰ですか?」
「ゆるキャラとか、マイブームとか」
「へえ」
『ピンポーン(オーダー)』
「はーい」
で終わってしまいます。
今頃になってジェネギャに苦しむとは思いませんでした。
今時の曲も聴くべきなのかもしれません。
とりあえずタピオカ飲むところから始めます。
サポートされたお金は恵まれない無職の肥やしとなり、胃に吸収され、腸に吸収され、贅肉となり、いつか天命を受けたかのようにダイエットされて無くなります。