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#10 やっぱり遠距離恋愛はツライよ|上海帯同

どうも、上海アラサー駐在妻です。
結婚2年目、子供はいません。

さて、前回からのつづきです。


久しぶりの実家暮らしも、意外とわるくなかった


約9年勤めた会社を退職し、一人暮らしの家を退去したあと、私は帯同までの約2か月間を久しぶりに実家で過ごしました。

両親はともにover60で、細々と仕事らしきものは続けているものの、週の半分程度を趣味に費やしたり、飼っている子犬と遊んで過ごしたりする、のんびりとした毎日。
おかげで私も、両親と一緒に買い物に行ったり、近場の旅行に行ったり、特に”仕事ロス”に陥ることなく、久々に家族水入らずの生活を送ることができました。


「あ~、このままこの生活も悪くないかもな~。」

なんて良からぬ考えも浮かんでいた一方、帯同のための準備はなかなか思うようにいかず、私は明らかに苛立っていました。


別居中は扶養認定されない!?


退職前、
「そういえば退職したら、私の健康保険はどうなるんだろう? 普通、専業主婦の場合は夫の会社から保険証を発行してもらうはずだけど、海外帯同の場合はどうなるんだ?」
と思った私は、これも夫に事前に確認しておいてもらうことに。

夫からはすぐに「わかった!」と返事がきましたが、ビザ申請、引越しの件と、思わぬ事態が続いたので、これ以上私を怒らせてはならないと若干ビビっている様子でした。

確認の結果、普通に離職証明の資料(離職票や健康保険資格喪失証明書)を送付すれば健康保険証を発行してもらえるとのことでしたので、私は退職後すぐに元の会社から送られてきた退職資料のコピーを夫の会社に送付しました。


しかし・・・


「ちょっとまた厄介なことになってしまって・・・。通常は離職証明書だけで扶養認定されるんだけど、『出向中=別居中』とみなされて、俺が扶養している証明がないと扶養認定されないらしい。証明が難しい場合は、中国で同居し始めてやっと扶養認定されるらしいんだけど、そっちにいるうちに病院とか行っておきたいよね?」
と、夫からLINEが。

(またかよ・・・。だから事前に確認してるのに、なんでいつも事後発覚なんじゃい。怒)

LINEの文面をみた瞬間、またもイライラスイッチがONになりかけましたが、この説明にはまだ続きが。

「幸い対応策はあって、①妻が国民健康保険・国民年金に一時的に加入 ②夫が妻に仕送りしている証明+今後1年間の仕送り計画書を提出 のいずれかをすれば認定してもらえるかもしれないらしい。たった2か月のために①はめんどくさいと思うから、②でやってみようか!」


ということで、夫婦としての初めての行いは【夫から妻への現金振込】となりました。笑
(振り込まれたお金は立て替えていたワクチン代にあて、夫は別に「毎月妻に10万円ずつ振り込むテイ」の資料を作らされていました)


二転三転する帯同スケジュール


私の帯同日程に関しては、夫との電話で「3月中旬ごろ」という話で進んでいました。
夫の会社では、年間2回・2週間ずつの帰国が認められていましたので、私の帯同に合わせて夫が一時帰国する予定でした。一時帰国中は、東京で結婚式の衣装合わせをしてから、彼だけ九州の実家に顔を出し、最後に私を迎えに名古屋へきて、そこから一緒に上海へ戻るというハードスケジュールでした。

日程が具体的になってくると、ようやく「いよいよだな~・・・」と不安や寂しさが押し寄せてきて、「それまでに、やりたいことは全部やって、会いたい人には会っておこう・・・泣」と心に決めました。


しかし・・・

次の週末、夫と電話で話していると突然、
「一時帰国の日程なんだけど、俺が2月21日に帰国して、3月5日に一緒に上海戻るでいい?」
と聞かれました。


(え????ちょっと待って、2週間も早まってるやん!!!汗)


事情をきくと、3月は日本の本社からの出張者が多く、中旬以降は上海に残って対応しなければならないとのこと。
1月26日から夫の居住許可証の更新が可能なので、初日に更新を済ませれば、私のビザ申請もおそらく2月中には完了できる、そう想定してギリギリねじ込めた帰国スケジュールがそこだったとのことでした。

事情は理解したものの、思っていたよりスケジュールが早まってしまったことに、私は気持ちがついていきませんでした。


(仕方ないけど・・・、3月中旬って言ってたのに。まぁでも、ビザ申請が順調に進むかわからないし、一旦(仮)スケジュールだよね?)

と、自分を納得させ、その日は電話を切りました。


翌日、自分の両親にも「出発は3月中旬ごろ」と伝えてしまっていたため、「もしかしたらちょっと早まるかも・・・」と昨日彼から聞いたスケジュールを伝えました。
すると、出発日の3月5日は両親ともに仕事のため、見送りができないとのこと。私もせっかくなら最後はちゃんと見届けてほしいと思い、すぐに夫に連絡して、「出発日を3月6日に変更できないか?」確認を取りました。

(昨日の今日だし、まだ(仮)スケジュールだから大丈夫でしょ)

と軽く考えていた私でしたが、なんだか夫の様子がおかしい。
「OK!じゃあ日本に帰る日を1日遅くして、そのまま東京で衣装合わせ行くわ!」というので、
「帰国した日に衣装合わせって体力的にしんどいし、滞在中の予定も1日ずつずらせばよくない?」とたずねると、
「もう、東京→熊本の飛行機予約しちゃったんだよね~・・・」とのこと。


(え!? スケジュールって(仮)じゃないの?? もう国内線の飛行機押さえるほど【ほぼ確】だったの!!!??)


私の気持ちとは裏腹に、グイグイ予定を固めていく夫に温度差を感じながらも、私は「ちょっと待って!!」と叫びたい気持ちをぐっとこらえるしかありませんでした。


中国あるある「不行。」


結局、夫の国内線のチケットは一旦キャンセルし、改めて一時帰国中のスケジュールが固まりかけたころ、またしても想定外の出来事が。

もともと1月26日から夫の居住許可証が更新可能だったため、夫はその初日に更新に行くつもりで、現地の総務担当者にもそう伝えていたようなのですが・・・

前日になって、現地の総務から
「不行(ダメです)。」
と言われたとのこと。


「え!!?? 意味わかんないんだけど。なんで???」
夫にそう問い詰めると、

「俺も中国語よくわかんなくて定かじゃないんだけど、なんかまだ申請のための資料が揃ってない?とかで、明日は行けないらしい・・・。最短2月1日に行けるらしいんだけど、春節も挟むからこのままだと帯同ビザの受け取りが3月5日頃の予定で、今のスケジュールだとかなり危険らしい。これはかなり面倒なことになったな・・・」


結局、ビザの代行をしている旅行会社からは「出発を2週間ほど遅らせた方が良い」とのことで、夫は2週間の休暇をフルに使うことは諦めて、帰国スケジュールを6日間に短縮。国内線の飛行機も再度キャンセルすることに。(キャンセル費2回かかってます。もったいな。)
帯同後に住む家を一緒に内見して決める予定でしたが、それには私が間に合わないので、夫ひとりで内見してもらうことにしました。

図らずも当初予定していたあたりの日程にはなりそうでしたが・・・

私は、
スケジュールが二転三転して気持ちが振り回されたこと、
なぜか予定していた日に合わせられない現地スタッフ、
中国語がよくわからずに原因解明ができない(&先走って飛行機を予約する)夫、

すべてに腹が立っていました。



やっぱり遠距離恋愛はツライよ


今思えば、そもそもこのあたりが、私たちの遠距離恋愛の限界だったようにも感じます。

夫が先に上海に行ってから、私たちは毎週土日のどちらかでテレビ電話を繋いで話そうと決めていました。
最初の頃は、夫も現地の様子が新鮮で、いろいろと話が弾んでいましたが、電話を続けているうちにだんだん話題もなくなってきます。
また、VPNを繋いでいるとネットワークの調子が悪く、少しでも改善させるためにカメラをOFFにして話すこともしばしば。そうなると私は途端に電話への集中力が続かなくなり、スマホでネットサーフィンをしたり、音声をミュートにしてテレビを見ながら話したりと、今考えても非常に態度が悪かった・・・(ごめんよ、夫)

そんな中、こちらはぬるま湯のような居心地の良い実家生活で、あちらの様子も良く見えず、日本では考えられない事態が起きることに対し、「すべて夫が悪いんじゃないか」と考えてしまう・・・

夫が耐え切れずに逆ギレしてこなかったことがありがたいですが、つねに私の顔色を窺っていることは確かでしたし、あのまま遠距離が続いたら、いつ関係性が悪化していてもおかしくありませんでした。

「こうやって遠距離恋愛は簡単に終わっていくのかもしれない」

上海帯同を決めた時から、遠距離恋愛を続けるのは難しいと思っていましたが、やっぱりその道を選ばなくてよかったと思いました。


長くなってしまったので、今回はこのあたりで。


つづく。


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