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ファンタジーランドな毎日

娘、3歳。
私たちの会話は大抵空想・夢物語で成り立っている。
具体的には、ディズニープリンセスがトイストーリーのバズ・ライトイヤーと結婚する話(娘の中で、バズは固定ヒーローらしい)が多い。

結婚式前夜、情報を掴んだ悪魔や鬼たちが、二人の仲を引き裂こうと画策する。

ある者はプリンセスの姿に変身し、バズを騙そうとする。
そこに本物のプリンセスが鉢合わせ、どちらが本物のプリンセスかを証明するために戦い、本物が勝利し、結婚式が無事開かれる、というストーリー。

またある者はバズ・ライトイヤーを捕らえるか、他の善良なキャラクターを捕らえ、洞穴に閉じ込める。それをプリンセスの魔法の力でやっつけ、無事結婚式が開かれるというストーリー。

またある者は結婚の知らせを聞いて嫉妬し、直接当人たちに自分の思いを告白するが、結局運命の相手は決まっているので、玉砕。
泣きくずれる中、他のキャラクターが励ましてくれて、新たなパートナーを見つける、などなど。

前は、登場人物を指定されるだけだったのが、いつしかストーリーのあらすじまで想像力が働くようになった。

娘の中で、最初からやりたいイメージがあるようで、「〇〇した後、〇〇って言って!そしたら、〇〇に来て、〇〇で戦って、最後結婚式になるの」と、早口であらすじを説明してくれる。

あらすじを聞いたら、あとはキャラクターになりきって演じるだけ。(大抵私はバズと悪者役どちらも担当)。

公園に行っても、タクシーの中でも、電車の中でも、大抵この空想遊び。

身体が動かせる場所だったら、そこは舞台になる。

身体が動かせない場所であれば、二人で会話をして物語を紡ぐ。

大抵その遊びを一日に色々なバージョンすることで時間が過ぎていく。

そのおかげなのか分からないが、娘は結構ストーリーが複雑な内容の絵本でもすっと理解できるようだ。

先日、日本の古事記を絵本化した、赤羽末吉が挿絵を担当している『日本の神話』を読んだのだが、彼女の中で面白い部分、プリンセスと共通している部分などを見つけ、1回で内容を理解していた。

次の日、「布を王子様に渡すプリンセスが出てくるバージョン読んで」とか、「海の中のプリンセスが出てくる話がいい」とか、とにかく1度で挿絵と話を覚えていたのでとても驚いた。

ディズニープリンセスが、他の国の神話や昔話を理解するのにも役立っているのが興味深い。

今の彼女の夢はプリンセスになること。

どうか、夢をみること、自分の想像の世界をどこまでもどこまでも広げていくことを忘れずに、大人になってほしいと思う。
                           枕野歌奈

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