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今なら間に合う 脱・品困老後~読書記録203~
2016年 サンデー毎日取材班によるルポだ。
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元は、サンデー毎日での「貧困老後」の連載に多くの反響が寄せられ、高齢者やNPO法人などに取材をしたものだ。
老後の経済的困難は自己責任。資本主義であるなら確かにそうなのであろう。
だが、本当にそうなのか?
社会の変化、寿命が伸びることは良い事ばかりではない。
年金制度が出来た頃と現在では状況も変わっている。
いつ自分や家族が認知症になるかわからない。子供が引きこもりになって、家族で少ない年金で暮らさなければならないかもしれない。
明日は我が身。
横浜市中区の寿町の簡易宿泊所のルポもあった。
利用者の多くは高齢者となり、生活保護申請をし、介護保険も受けている。
それを利用するのが、近くに住む在日韓国人だというのだ。
生活保護受給者からは家賃を取りはぐれることはない。それをよくわかっている。
かなり前に大阪市の知り合いに聞いたのでも、医師、不動産屋は、生活保護受給者を寧ろ喜ぶらしいのだ。直接、役所に申請すれば取りっぱぐれがないから。
そこで思い出したのが、以前、訪問ヘルパーをしていた時に、その事業所では、寿町の訪問は時給が高かったのだ。それでも、行きたがる人は、使命感を持ったような人でないといなかったが。
孤立した老人について多くの問題がある。
今からでも準備しておくことが必要かもしれない。