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源氏物語の世界に 滋賀県大津市 東寺真言宗石光山石山寺 私の百寺巡礼98
滋賀県大津市は県庁所在地でもあるから、実に沢山の見所があるのだが、ここ石山寺もそうだ。
私が訪れた時は、来年の大河ドラマが源氏物語の作者である紫式部を主人公とした作品という事で盛り上がっていた。
ここ石山寺で紫式部は源氏物語絵巻を描いたのだ。
私は、彼女は日本人初の漫画家と思っている。ストーリーにしろ、画にしろ、日本人の漫画文化の先駆けではないだろうか。
特に、華麗なる恋愛。カッコイイ主人公。
イヤイヤ、漫画の話ではない。
真言宗の寺院として、弘法大師空海との同行二人に浸る為に来たのだ。
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京阪線石山寺駅から石山寺までの参道には、来年の大河ドラマに向けての旗がたくさんあった。(写真を撮影したが、どれも人や車が映り込み却下)
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自分の想像を超えた自然の美しさを感じた。これだけの植物を手入れするには相当なエネルギーがいるだろう。それを思うと、深い感慨と手入れをするスタッフに感謝を覚えた。
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私が訪れた時は、「梅つくし 桜まいり」が行われていた。
紫式部の像の周りも賑やかであった。
ああ、日本は素晴らしいな。こうやって四季を味わえる。
そして、この自然の中で紫式部は筆を執ったのだろう。と、遥か昔に想いを馳せるのであった。
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梅の香や 源氏の世界に いざないし
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石にあるしめ縄。古代の日本人は、鉱物、石にも命があると信じ、祀っていたのだろう。それをどう思うかは個人の自由だ。私は大切にしたい。
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ここからは、五木寛之先生の著書を抜粋したい。
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石山寺は、三井寺のように広大な寺域を持つ寺ではない。
しかし、本当に、ほどよい大きさというか。大きすぎず、といって小ぢんまりしすぎるわけでもなく、伽藍配置がとてもいい感じである。
本堂の東面に立つと、右側に巨石があり、そこからさらに石段を登った上にあるのが多宝塔。後ろには御影堂。そして左には蓮如堂がある。ここが石山寺の中心というか、へそに当たる場所だといえるだろう。女性的な柔らかい雰囲気と、岩の力強さとがうまくミックスされていて絶妙である。
物語の寺、石山寺。
王朝時代からずっと、人々がなぜこの寺に魅せられてきたのか。なぜ根強い人気を保ってきたのか。その理由が少しずつ見えてきた。
一つは、石山寺が非常に美しい寺であるということ。私が訪れたのは、晩秋の紅葉のピークだった。その陶然とうするような美しさは、今もなお脳裏に焼き付いている。また、石山寺は「花の寺」としても知られている。梅、桜、牡丹。ツツジと、花の季節ごとに訪れる人びとの目を楽しませてくれる。
もう一つの理由としては、この寺が観音霊場で、本尊が如意輪観音だということ。
観音菩薩は、古来最も広く人々に信仰された菩薩らしい。
現在、石山寺を訪れる人びとがまず興味を持つのは、「源氏の間」だろう。そこには、紫式部をかたどった等身大の人形まで置かれている。この部屋で紫式部は「源氏物語」の構想を得て、あの不朽の名作を書き始めたというのである。
もちろん、これもあくまでも伝説で、史実ではないようだ。だが、ここが「源氏の間」と呼ばれるようになったのは、ずいぶん前かららしい。
平安時代から現在に至るまで、文学者や作家や歌人など沢山の物書きが石山寺を訪れている。うがちすぎかもしれないが、その背景には、物を書く人間が抱えている罪の意識があるような気がする。
小説、フィクションを書くということは、ある意味で非常に豪の深い、罪深いことである。そうした畏れ(おそれ)のようなものが、物を書く人間の心の奥底には潜んでいる。私自身にも、やはりそれはある。
自分のようにフィクションを書いて人を惑わす者でも、石山寺の観音はきっと救済してくれる。そんな思いが、かつてここを訪れた文人たちの胸にはあったのではあるまいか。
美しい風景、すべてを暖かく包んでくれる観音への信仰、蓮如の生母への思い、紫式部にまつわる伝説。
こうしたものがすべて重なり合って、石山寺の魅力になっているのだろう。
これまでに石山寺を訪ねた多くの人々の思いが、私の心に重なってくる。
この寺の物語を信じ、物語に救われ、再び新たな物語を紡ぎだす。石山寺はそんな寺だ。(石山寺の紹介より)
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こちらは、石山寺の参道にあった叶 匠寿庵さん石山寺店限定の石餅。
端的に言って、幸せ過ぎる。(誰かのパクリ)
京都で購入した宇治茶と食べると又最高。
幸せな時間であった。
東寺真言宗石光山石山寺
滋賀県大津市石山寺1丁目1−1
京阪線石山寺駅より徒歩10分
JR石山駅より京阪バスにて10分。バス停は寺の前になる。