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マスク~読書記録445~
マスク スペイン風邪をめぐる小説集 菊池寛
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100年前の日本人は、疫病とどう戦ったのか? 文庫オリジナル!
スペイン風邪が猛威をふるった100年前。作家の菊池寛は恰幅が良くて丈夫に見えるが、実は人一倍体が弱かった。そこでうがいやマスクで感染予防を徹底。その様子はコロナ禍の現在となんら変わらない。スペイン風邪流行下の実体験をもとに描かれた短編「マスク」ほか8篇、心のひだを丹念に描き出す傑作小説集。解説・辻仁成
【収録作品「マスク」】
見かけは頑健に思われているが、実は心臓も肺も、胃腸も弱い。そんな自分に医者は「流行性感冒にかかったら、助かりっこありません」と言う。だから、徹底的に感染予防に努めた。でも暖かくなったある晴れた日に、黒いマスクの男を見かけて――。
解説で辻仁成氏が言われている事が全てだと思う。
こちらに、その解説は書かれている。
先日、読んだ佐藤優先生の著書にあったが、スペイン風邪の時は、第一次世界大戦中でもあった為、各国、感染状況を報道することが出来なかったのだ。だから、そんな意味でも、スペイン風邪の時の一般人の様子は菊池寛の「マスク」を読むとかなり迫ってくる。
ちょっと怖いくらいでもある。
最後に、「やはり、神経性のものなのかな」とも思えてしまうのである。