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私の百寺巡礼

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五木寛之先生は70歳を過ぎてから百寺巡礼をされた。日本の寺院の多くは車が入れない険しい石段を登る事で辿り着く。横浜辺りの寺も、ちょっとした坂の上で、わざと車が入れないようにしてあ…
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2024年10月の記事一覧

奈良時代の人たちの想いがつまった寺 奈良市 法相宗総本山薬師寺 私の百寺巡礼291

奈良時代の人たちの想いがつまった寺 奈良市 法相宗総本山薬師寺 私の百寺巡礼291

奈良の旅の最後を締めくくるは薬師寺だ。

680年に天武天皇が藤原京で創建し、平城京遷都にともなって現在地に造営されました。
東塔は730年に建立されたものですが、7世紀末に藤原京で創建された時の建築様式を踏襲して建てられたと考えられています。各重に裳階(もこし)というひさしがつく独特の形式の三重塔で、日本でもっとも美しい塔として知られています。
また、寺の西方にある大池から望む、若草山や春日山を

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鑑真和上の想い深く 奈良市 律宗総本山唐招提寺 私の百寺巡礼290

鑑真和上の想い深く 奈良市 律宗総本山唐招提寺 私の百寺巡礼290

唐招提寺(とうしょうだいじ)は、奈良県奈良市五条町にある律宗の総本山の寺院。山号はなし。本尊は盧舎那仏。開基(創立者)は唐出身の僧鑑真[1]である。鑑真が晩年を過ごした寺であり、奈良時代建立の金堂、講堂を始め、多くの文化財を有する。1998年に古都奈良の文化財の一部として、ユネスコより世界遺産に登録されている。
『続日本紀』等によれば、唐招提寺は唐僧・鑑真が天平宝字3年(759年)、新田部親王(天

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山吹に囲まれた寺 奈良県斑鳩町 聖徳宗法興山中宮寺 私の百寺巡礼289

山吹に囲まれた寺 奈良県斑鳩町 聖徳宗法興山中宮寺 私の百寺巡礼289

中宮寺(ちゅうぐうじ)は、奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺北にある聖徳宗の寺院。山号は法興山。本尊は如意輪観音。法隆寺に隣接し、聖徳太子が母后のために創建した尼寺である。開基(創立者)は聖徳太子または間人皇后とされる。現存で日本最古の刺繍「天寿国繡帳」(天寿国曼荼羅、国宝)を所蔵する。

宇陀市にある室生寺は「女人高野」と呼ばれる寺であるが、こちらの中宮寺も女性の寺という印象を受けた。
多分、聖徳太子のお

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広すぎる聖域に迷い、泣く 奈良県斑鳩町 聖徳宗総本山法隆寺 私の百寺巡礼288

広すぎる聖域に迷い、泣く 奈良県斑鳩町 聖徳宗総本山法隆寺 私の百寺巡礼288

法隆寺と言えば聖徳太子。義務教育の年齢で教えられてきた。

法隆寺(ほうりゅうじ)は、奈良県生駒郡斑鳩町法隆寺山内にある聖徳宗の総本山の寺院。山号はなし。本尊は釈迦如来。創建当時は斑鳩寺(鵤寺 = いかるがでら)と称し、後に法隆寺となった。法隆学問寺としても知られる。法隆寺は7世紀に創建され、古代寺院の姿を現在に伝える仏教施設であり、聖徳太子ゆかりの寺院である。創建は金堂薬師如来像光背銘、『上宮聖

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絶対に来るべき寺院 奈良市 真言律宗総本山西大寺 私の百寺巡礼287

絶対に来るべき寺院 奈良市 真言律宗総本山西大寺 私の百寺巡礼287

奈良県 近鉄線大和西大寺駅。何をイメージするだろうか。
2023年7月に起きた痛ましい事件を多くの人は思い浮かべるのではないだろうか。

奈良県 近鉄線の大和西大寺駅前にあるのが西大寺だ。
安倍晋三元総理の事件は北口で、西大寺は南口となる。
寺の名前がそのまま駅名になる。これはもう行かねばと思ってしまう。

西大寺(さいだいじ)は、奈良県奈良市西大寺芝町にある真言律宗の総本山の寺院。山号は勝宝山。

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深い味わいの古刹 奈良市 秋篠寺 私の百寺巡礼286

深い味わいの古刹 奈良市 秋篠寺 私の百寺巡礼286

秋篠寺(あきしのでら)は、奈良県奈良市秋篠町にある単立の寺院。山号はなし。本尊は薬師如来。伎芸天像と国宝の本堂で知られる。
宝亀7年(776年)、皇后の井上内親王と、その子で皇太子の他戸親王を廃して死に至らしめた光仁天皇の勅願により善珠が創建したともいうが、これは鎌倉時代の文書に見えるものである。文献上の初見は『続日本紀』に宝亀11年(780年)、光仁天皇が秋篠寺に食封(じきふ)一百戸を施入したと

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招き猫に厄除けのお寺 奈良県高市郡明日香村 真言宗豊山派岡寺 私の百寺巡礼285

招き猫に厄除けのお寺 奈良県高市郡明日香村 真言宗豊山派岡寺 私の百寺巡礼285

岡寺(おかでら)は、奈良県高市郡明日香村岡にある真言宗豊山派の寺院。山号は東光山。院号は真珠院。本尊は日本最大の塑像である如意輪観世音菩薩(如意輪観音)。龍蓋寺(りゅうがいじ)とも称し(後述)、詳しくは東光山真珠院龍蓋寺という。
『東大寺要録』「義淵伝」、『扶桑略記』等によれば、天武天皇の皇子で27歳で早世した草壁皇子の住んだ岡宮の跡に義淵僧正が創建したとされる。この時、同時に龍門寺なども建立され

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日本最古の本格的仏教寺院 奈良県高市郡明日香村 真言宗豊山派飛鳥寺 私の百寺巡礼284

日本最古の本格的仏教寺院 奈良県高市郡明日香村 真言宗豊山派飛鳥寺 私の百寺巡礼284

飛鳥寺(あすかでら)は、奈良県高市郡明日香村飛鳥にある真言宗豊山派の寺院。山号は鳥形山(とりがたやま)。本尊は「飛鳥大仏」と通称される釈迦如来。現在は正式には安居院という。開基(創立者)は蘇我馬子で、蘇我氏の氏寺である法興寺(仏法が興隆する寺の意)の後身である。思惟殿は新西国三十三箇所第9番札所で本尊は聖観音である。
飛鳥寺(法興寺)は蘇我氏の氏寺として6世紀末から7世紀初頭にかけて造営されたもの

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とうとう来たね・・・ 奈良県桜井市 真言宗豊山派総本山長谷寺 私の百寺巡礼283

とうとう来たね・・・ 奈良県桜井市 真言宗豊山派総本山長谷寺 私の百寺巡礼283

真言宗豊山派総本山は奈良県の桜井市にある長谷寺だ。

自分の育った集落は選択の余地なく真言宗豊山派であった。村の中にいくつもの無人寺があり、1人の住職が10近くも兼務していたのだ。
そんな環境であったためか、真言宗豊山派の広報誌がよく届く。

その他、都内でも豊山派寺院には親しく話し込んでしまう。

その時に言われることとと言ったら、もう!
「奈良県の長谷寺に行ったらいいよ」である。

よし!行く

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女人高野の面影残り 奈良県宇陀市 真言宗室生寺派大本山室生寺 私の百寺巡礼282

女人高野の面影残り 奈良県宇陀市 真言宗室生寺派大本山室生寺 私の百寺巡礼282

真言宗室生寺派大本山室生寺は、女人高野と如に呼ばれている。
かつては、お寺は女人禁制であり参詣も出来ないものであったが、その中でも女性が参詣出来る寺としての立ち位置があった。

平安時代を通じて興福寺別院としての性格が強く、俗世を離れた山林修行の場、また、諸宗の学問道場としての性格も持っていた。中世以降の室生寺は密教色を強めるものの、なお興福寺の末寺であった。興福寺の傘下を離れ、真言宗寺院となるの

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