ユーモアのある会話にチャレンジ!〜「気品あふれる上流ことばのルール」小山泰生
こんばんは!本日もおつかれさまです。
ベリーダンサーのShala(シャーラ)です。
5/22(土)神楽坂セッションハウスでの公演「ENTER HEAVEN」に向けて稽古とリハーサルを重ねています。
日曜日のワークショップは、「ドラマティックに踊る」というテーマに沿って、身体をどのように使うとドラマティックな動きが生まれるかなどをシェアしましたが、お話をする時間の中ではこちらの本を紹介しました。
それはもう、笑いながら!
声は一生かけて作り上げる価値のある、その人のすべてが現れるものだと思います。私もこれまで度々声を使う仕事をしてきて実感しています。今は、仕事の中で言葉遣いを教えることもあります。
元々は小さな声で話す方でしたが、10年間の体育会系部活動、さらには音楽を大音量でかけながらダンスを教える仕事を20年続けるうち、すっかり声が大きくなってしまいました。こういった経験の総和も、声には情報として含まれ自然と表されているのだと思います。
それでは、どのようにその声を使うか、話し方についてはどうでしょう?それこそ、楽しく学べるものなんですよね。同じ日本人でも、生まれた地域や環境によって言葉は本当にバラエティ豊かですし、YouTubeで見る津軽のおばあちゃん同士の会話などはもう、単語一つわかるかわからないかというくらい。土地に根差して生きてこられた逞しさが感じられ感動してしまいます。
外国語や方言も含めて、私は言葉というものが大好きです。(これはもう、MC双子座をフル活用!地で行っていますね。)
上記の本の著者は、代々続く上流階級に属する方です。標準語そのものが、それまで藩ごとにかなり異なる言葉を話していた江戸時代から、明治時代になって必要に迫られ急ごしらえで作られたものなんですよね。そういった歴史を分かりやすく紹介しながら、相手に不快感を与えないけれども決してへり下りもしない、堂々とした話し方というものを多くの例を出して伝えています。
それが、笑ってしまうんです!誰のことも傷付けない配慮の凄さといいますか。。。
以下は、湾曲なけなしことばというチャプターより抜粋(p.145)
なにごとにおいてもあからさまな対立を避けるセレブリティ的社交術では、けなし方にもまた、ひと工夫あります。もちろん、本当に気品のある人というのは、人の悪口や物事の悪い面は取り立てて言わないものでございます。しかし、そういう話題を好む人が、ことのほか多いのは事実であり、ときには意見を求められることもあることでしょう。そのようなときに役立つ、湾曲なけなし方や短所を長所に見立てる言い方を、いくつか披露いたします。
せっかち → たいへん頭の回転がお速くていらっしゃる
怒りっぽい → 熱意にあふれていらっしゃる
自己中心的 → 人に流されないお方、ご自分の意見を持っていらっしゃる
頑固 → 人にけっして左右されないお方、たいへん意志がお強くていらっしゃる
気分屋 → いつもご自分に正直でいらっしゃる
以上、まだまだ続きます。他にもシチュエーションごとのユーモアあふれる会話の例などを紹介しながら、日曜日は皆で大いに笑ってしまいました。
ご自分をしっかり持っていらっしゃるなどと言われて喜んでいたら、別の意味だったりするのかもしれませんね!
周囲の愛情を一身に受け、人を疑うことを知らずに育つ上流階級の方々のおおらかさ、明るさが随所に感じられます。日本語の美しさも堪能できます。
「ドラマティックに」というテーマで言うと、考えたら俳優さんなどは、あらゆる方言や、ないようでいて実はれっきとして存在するこういった階級の言葉をも演じ分けるのですから、本当にすごい表現力だと思います。背景に固有の文化と歴史の含まれるセリフを、リアリティをもって違和感なく言うだけでなく、さらに役を演じられるというのは。。
読み返す度、上流階級のように話したいというよりは、庶民で良かったなと思ってしまいますけれど(自分の方言もやっぱり好きと思えます!)、美しい言葉は勉強になりますし、様々な例の紹介の仕方も品よくユーモラスでステキです。
言葉もまた一生使うものですから、積極的に学んで自分らしい話し方を築きあげていきたいと思いつつ、そのための参考に大いになるのでした。ドラマティックに踊る、ということに付け加えて言葉のお話でした。
それではまた、善き日々をお過ごしくださいますよう!!