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河合隼雄「新しい親子のあり方について」と、京都大学最終講義「コンステレーションについて」

こんばんは!本日もおつかれさまです。(写真はWikipediaより〜出典:NASA)

ベリーダンサーのShala(シャーラ)です。

今は、YouTubeがとても便利で、信じられないくらい多種多様の物事を、ランダムに学ぶことができます。河合隼雄先生の素晴らしい講義を聞いていると、本日7月19日は、先生のお亡くなりになった日であることに気づきました。

改めて素晴らしいと感じ入る、こちらの動画は、永遠の命題、親子関係について(1989年7月28日)。語り口のまろやかさと、ユーモアとで、長い講義をもあっという間の時間に変えてしまう、非常に魅力的な講演ですね。

子育てに簡単な方法などない、答えもない。そもそもが大事業であるとおっしゃりつつも、それはもう!そんな見方もあるのか、なるほどと膝を打つ知恵の宝庫。父性と母性について、欧米と比較した考察と、使い分けのヒントなどは、目から鱗でした。

わけても、子どもは、親が心を使ってくれているかどうかを瞬時に見分けるという、父が息子にバイクをねだられるときの話などは、深く納得してしまいます。

一筋縄ではいかない子育ての、親としてのあり方に一石を投じる内容となっていますが、さらに世の中が変貌した今では、皆がきっと、もし先生がご存命だったら、なんとおっしゃるのだろうかと思うことでしょうね。

また、京都大学での最終講義の動画も(1992年3月14日)。500人が詰めかけ、鈴なりの講堂での、こちらもユーモアに溢れるお話。心から、できることなら私もその場にいたかったです。でも、そんな思いも満たしてくれるような、動画の投稿に感謝します。

人生、死ぬまで勉強ですね。最後の、日本神話への話の流れと内容は、圧巻でした!

突き進んで行かれる先生、講義を終え、花束を両腕いっぱいに抱えて、講堂の外へ出、ニコニコと歩まれる笑顔はとても素敵で、お人柄を感じて涙が出ました。

会ったことのない多くの方々が、きっと、ご存命中に一度はお会いしたかったと思うに違いありません。

無意識の心の領域に光を当て、道なき道を進まれた先生の命日には、幼い頃からのエピソードが自伝的に込められいるという、こちらの遺作を読むことにしました。可愛らしい表紙ですね!

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Amazon 泣き虫ハァちゃん (新潮文庫)

ほんまに悲しいときは、男の子も、泣いてもええんよ──。城山家の、男ばかり六人兄弟の五番目のハァちゃん。感受性が豊かなあまり、幼稚園の先生が辞めると聞いては泣き、童謡に出てくるどんぐりの行方を案じては泣いてしまう。
家族に見守られ、友人たちと野山を駆け巡って、力強く成長してゆく過程を瑞々しく描く。心理学者・河合隼雄の遺作となった、せつなく温かな自伝的小説。

(サイトより)

これから幾冊もの本を読み、何度も講義を聞いて、故人を偲びたいです。動画にも、一度では理解できないような、深淵を感じます。

最後の講義のタイトルは、コンステレーション。星座のことですが、先生も、星になって夜空に輝いているような気がしました。

昨夜はまた、海沿いは風が出て、雲を吹き飛ばし、南天に一際輝く蠍座のアンタレスの他にも、星々が普段よりもたくさん見えて綺麗でした。

でもほんとうに、一度お会いしたかったな。

それではまた!みなさんも、元気でお過ごしくださいね!

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