ツーブロックの長所と短所を考えてみた
ツーブロックを愛してやまない者としてツーブロックの長所と短所を個人的に考えてみました。まず長所に関しては、精神面、体力面、仕事面の3つの観点から挙げます。短所は自部署内での弊害と他部署が受ける弊害という観点から挙げました。
ではまず長所から
精神面
・ストレス耐性が高く、理不尽に耐えることができる
・高いストレス耐性があるので、メンタルの不調による休職や退職が起こりにくい
・愛社精神が強い場合が多く、離職率が低い
体力面
・体力があるので、長時間労働と休日出勤が可能。また長時間労働によるパフォーマンスの低下が少ない
・深夜までの飲み会に耐えることができる
仕事面
・社会人としての基本的なマナーやあいさつ、飲み会での立ち回りが一通りできる
・上司や先輩に対して従順でよく世話をしてくれる
・ある程度地頭がよく要領が良い
・ある程度の営業成績が担保される
・業務遂行能力がある
こうして見ると、改めてツーブロックは個人としてはかなり優秀でこういう「殴っても辞めない」人材というのは上司や経営陣からみたら是非とも取りたい人材なのだろうと感じた。
また、最近はこういうタイプの人材はどんどん減っているので、より貴重だと思った。
次にツーブロックの短所について書いていきたい
自部署内での弊害
・部下に対して長時間労働をさせる。目的の達成のためには、残業や休日出勤をすることが当然であると考えている。
・自分の仕事のやり方や考え方を押し付けてくる。他者への寛容性が低く、部下への指導や教育が苦手。
・酒癖が悪いことが多く、飲み会で説教をする。また、自分は体力があるので、部下や後輩を遅い時間まで飲みに連れ回す。
・会社内で長時間にわたる詰めを行う
・人前で罵倒する
・周囲が委縮してしまい、職場のパフォーマンスが低下する
・職場の風通しが悪くなり、ミスの隠蔽などが起こる
・パワハラが起こる
・結果として、職場の環境が悪化して、休職者や退職者が出る
他部署への弊害
・自分の売上や自部署の売上目標達成のために、他部署に無理を強いたり場合によっては他部署の売上を横取りする。
・取引先へ実現不可能な納期や仕様を約束して、開発部門やエンジニアとトラブルになる。また、その納期や仕様を押し通した場合はエンジニアや開発部門に長時間労働が発生して、休職者や退職者が出る場合がある。
ツーブロックは営業力や業務遂行能力が高いが、それは自分の売上や自分の所属する部署に限った場合が多い。会社全体で見た場合に、他部署を犠牲にすることがあり、休職者や退職者が出ると結果的に利益よりも損失が上回ることがある。
本来は長所である高い業務遂行能力が逆に仇となって、長時間労働や休日出勤、他部署の利益を冒してでも目的を達成するという思考に陥ってしまうのだと思う。また、目先の売上のために実現不可能もしくは無理をすれば実現可能な約束をして周囲に迷惑をかけることがある。
実際ツイッターのスペースで「実現不可能な納期を説明するツーブロ」や「取引先から訴訟になりかけているツーブロ」の話も聞いている。
私の会社では、ツーブロックがメーカーに無理を言って自社のグッズを発注から納品まで10日間で行おうとしたことがあった。(さすがに物理的に不可能なので実現はしなかった)
また、ツーブロックのパワハラに関しても、業務遂行能力が高い事が、目標に向かって進む→自分の考えを曲げない→自分の考えを押し付ける=他者への寛容性が低い→他者を自分の思い通りにしたい→飲み会での説教や激しい詰めと関連しているのではないかと考えている。
ツーブロックに必要なのは、自己の売上目標と自部署の売上目標に限定された業務遂行能力ではなく、会社全体の利益を考慮した業務遂行能力だと思う。そのために全社を見据えた視座の高さが必要であると考えている。その視座の高さを得た上で「ハラスメントで休職者や退職者が出るのは会社にとって損失なんだよ」という研修が初めて活きてくるのではないかと思った。