個と殻

個を持つということは、殻を持つということ。

この殻だけれども、鶏の卵を想像するといい。卵の殻には無数の穴が開いていて、雛が孵るまでの間、卵の中の炭酸ガスを外に排出し、外の空気を卵の中に取り入れている。

人の殻も同じように、外界と遮断するように感じる個の殻にもいくつもの小さな穴が開いていて、宇宙との交信ができるようになっている。だからインスピーレーションなんかがやってくるんだ。

でも、自分が、自分が、というように個が強くなっていったらどうなるか?

強い個は、分厚い殻に囲まれるので、殻に開いていた穴も少なくなったり、閉ざされてしまったりする。そして、宇宙から隔絶された存在となる。

こうなると、インスピレーションなども受け取りにくくなる。そして孤立感や疎外感が大きくなる。

では、どうするか? 執着心を捨て、身軽になること。自分にとって本当に大切なものだけに心を向けること。

そうすれば、また宇宙と交信ができるようになり、自分が進むべき道が見えてくる。時には方向転換感も必要になるが、正しい道が見えてくる。

個の殻がなくなると、宇宙と一体になれるのだろうけど、肉体のある身ではほぼ不可能。できるだけ殻を薄くして行くのが最善の方法。


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