#122 化学工業って何?

日本・世界の工業や輸出入の品目を見る際に必ず登場する「化学」「化学工業」「化学製品」。項目の上位に入ることも多いのだが、具体的に想像しにくい。「化学」は「化学反応」の略で、化学工業とは、化学反応を利用して行う製造業である。

分かりやすいのが石油化学工業である。石油は精製の過程で温度ごとに重油、ガソリン、ナフサなどに分離される。ナフサは合成繊維やプラスチック、塗料、ゴム、肥料など多岐にわたって利用されている。

また、塩化ナトリウム(塩)の電気分解によって得られる苛性(カセイ)ソーダ(水酸化ナトリウム)も化学製品の代表例である。苛性ソーダは、化学繊維、紙、パルプ、化学薬品、食品工業、石鹸などの生産において大量に消費される。私たちの暮らしと直接は関わりが少ないが、工業製品の生産には欠かせないものとなっている。
他には、化学肥料、農薬、化粧品、火薬、香料、医薬品などが化学工業による製品として扱われている。

「重化学工業」は、重工業(自動車工業、鉄鋼業、機械工業など)と化学工業を合わせた呼称であり、日本の工業全体における重化学工業の割合は3分の2にのぼる。

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【参考】


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