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#383 日本が再び黄金の国に?日本で金を採る方法3選

かつて世界から「黄金の国ジパング」と言われた日本。
世界でも有数の金の産出国だった日本だが、多くの金鉱山は採掘が終了してしまい、現在では日本に「黄金の国」というイメージはないだろう。

しかし、現代の日本にも金を採掘するポテンシャルが秘められている。
日本が再び「黄金の国」と呼ばれる日は来るのだろうか。


1.日本にもある世界有数の金鉱山

日本の金山と言えば、歴史の教科書にも出てくる佐渡金山が有名だ。
1600年代から金を採掘し続けた佐渡金山は、平成元年に資源枯渇のため操業を停止してしまった。

しかし、現代の日本にも世界有数の金鉱山があるのをご存じだろうか。
鹿児島県伊佐市にある菱刈鉱山である。

菱刈鉱山は昭和60年に操業を開始。
その後およそ40年の間に260トンもの金を生産している。
この量は、佐渡金山で400年かけて生産した78トンの3倍以上にも及ぶ。

菱刈鉱山の特徴は、金鉱石に含まれる金の含有量が多いことだ。
世界的に、鉱石1トンに含まれる金が3グラムもあれば十分に採算が取れると言われているが、菱刈鉱山の金含有量は20グラムにも及ぶ。
世界でもトップクラスの金の含有量なのだ。

そのため、菱刈鉱山では世界トップレベルの効率で金を生産することができるのである。

2.都市鉱山を活用せよ!

日本で金やレアメタルの入手先として注目されているのが「都市鉱山」だ。
都市鉱山とは、廃棄する携帯電話やPCなど、金属を使った製品のことを指す。

近年では、廃棄製品から貴重な金属を取り出す技術が年々進歩しており、AIによる部品の分別なども行われている。

現在の日本の都市鉱山に存在する金の総量は約6800トンと言われている。
これは、世界の金の埋蔵量と言われている5万トンのおよそ15%に匹敵する。

多くの資源を輸入に頼る日本にとって、都市鉱山は重要な資源の供給源となっているのである。

3.温泉から金が採れる?

最後に紹介するのは、温泉水から金が採取できるという技術だ。

そもそも金はマグマに含まれており、そのマグマが冷やされることで金の鉱脈になると言われている。
つまり、火山があるところには金がある可能性がある。

マグマによって温められて噴出する温泉水の中にも、微量ではあるが金が含まれている場合がある。
日本では、その温泉水に含まれる金を採りだす技術が確立しつつあるのだ。

2022年、海洋研究開発機構が「藻」を利用した特殊なシートを使って、温泉水から金を採取することに初めて成功した。

この技術を用いることで、温泉水はもちろん、鉱山や貴金属を扱う工場の排水からも金を採取できるようになることが期待されている。


技術の進歩によって、日本が再び「黄金の国」と呼ばれる日がくるのかもしれない。

【目次】

【参考】


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