SHADOWTIMES 2013/07/11 Vol.34
《shadowtimes》 Post.17
「文庫から森へ」港千尋
若狭湾に面して走る国道からの眺めは素晴らしい。海側も山側も起伏に富んでいて、文字通りの風光明媚である。内陸には美しい里山の風景が広がり、谷を渡る風が稲の緑へ吹いてくる。若州一滴文庫は、そんな里山のなかにある。
小説家水上勉が生まれた村に建てたもので、文庫とはいえ広い敷地のなかには立派な庭園や劇場があり、木造のギャラリーが併設されている。
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