【つれづれ日記】ファミレス常連の作法
ボクはファミレスによく行く。
率直に言ってドリンクバー中毒だと思う。
長居もよくする。
店員さんに顔も覚えられてしまった。
いつもドリンクバーに近いところの席を使っていたら、店員さんに「いつものとこ空いてますよ」的な案内をされるようにまでなってしまった。
そんな、言わばファミレスの「プロ」であるボクが、
というみなさんのために、今日はファミレスでの作法をレクチャーしようと思う。
◆腰は低く紳士たれ
これはファミレスに限らずよく使うお店では基本のマナーだ。
たまに店員さんに威圧的なクレームをつける客がいるという話を聞くが、とてもじゃないが考えられない。
まず大原則として意識してほしいのが、
客(ボク達)の生殺与奪は店員さんに握られている。
ということだ。
店員さんの機嫌を損ねるようなことがあれば、
注文をしたいのに来てくれなかったり
注文と違うものが出てきたり
出禁をくらったり
ということがあるかもしれないのだ。
そこでさらにクレームをつけようものなら、もはや関係の修復は絶望的になってしまう。
そこで紳士たるボクが考える正しい受け答えは、
これだ。
しっかりとした受け答えをしつつも、パーソナルなつながりを回避するスタンスを匂わせるのがコツだろうか。
もしくは、
これもありだ。
むしろ現代の感染症予防法としては一番正しいのではないだろうか。
初心者はこの2つさえ覚えておけば初めてのファミレスでも大きな失敗をすることはないだろう。
◆ドリンクバーは鷹のように
ドリンクバーでいちばん怖いのは「後ろで人が待っている状況」ではないだろうか。
「早くどいてくれ」という無言の圧力がプレッシャーとなり、逆に身動きが取れなくなった方もいることだろう。
そこでボクが意識しているのが「鷹の動き」だ。
鷹は高みから獲物を探し、見つけた瞬間一直線に急降下する。
そして獲物を捕らえると、また一気に高所まで上昇するのである。
なので、ドリンクバーでは少し離れた位置から全体のメニューを把握しつつ、獲物(飲みたいドリンク)をさがす。
そして狙いを定めたらグラス置き場、氷置き場から最短距離を通りつつ目的のドリンクを注いで速やかに離脱する。
このとき、途中で「あっちの方がいいかも」と思っても迷ってはいけない。
戦場での迷いは即刻死につながるのだ。
◆注意点
そして慣れてきたときに最も注意したいのが、見知った店員さんに
などと言った質問を不用心に投げてしまうことだ。
昨今の情勢として、この発言はセクハラと取られる可能性があるし、なまじ「そうなんですよー」と返されたり「お客さんもよく来ますよね」などと会話が続いてしまっても大変だ。
もしそうなってしまった場合、次回そのお店を利用するときにまた声をかけられてしまうというリスクが発生し、その時点でそこは「安息の地」から「知り合いに見られているパブリックスペース」へと堕ちてしまうのである。
「安息の地」を失ったボクたちにできることは、過去の行いを悔いながら新たな「安息の地」を求めて放浪の旅に出ることだけなのだ。
◆終わりに
いかがだっただろうか。
これはボクが長年の経験から導き出した回答なので、ファミレス初心者のみなさんからしたらハードルが高いと感じる面や、疑問に思う点もあるかもしれない。
しかし、恐れないでほしい。
ファミレスは誰にでも開かれた場であり、あなたが勇気を出して一歩を踏み出せば、きっとあなたを暖かく迎え入れてくれる。
そして、信じてほしい。
ボクはファミレスという「安息の地」を独占するつもりはないし、ファミレスを利用する人がみんな快適に過ごせることを望んでいる。
さぁ、ファミレスに行こう。
きっとファミレスはあなたをこう言って迎えてくれるはずだ。
「いらっしゃいませー」
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