性差による言葉の変化
はい。お久しぶりです。久々にリクエストが来たので書きにきました。
元のリクエストは、『歌うのが男性のときと女性のときで変えている部分があるのか』でしたが、まぁ言葉の変化があるか。ということで書いて行きます。
どの段階で歌い手さんが判るか
いつも曲先(曲が先に出来て、これに歌詞を乗っけて。というオーダー。歌詞を先に作ってという場合は詞先とかって言います)なものですので、曲渡される時にテーマとしめきりを一緒に渡せるのですが、あまり同時に「誰が歌う」というのは聞かないかな。キャラソンの場合はある程度決まってるから、そのキャラの性別はこう、というのが見えるので楽ですね。
ですが、現場で「ああ、この曲だと彼女じゃなくて彼に歌って貰おう」とか「仮歌聞いて彼じゃなくて彼女の方が良いと思って」とか言われると調整しないといけなくなります。
現場対応。ってやつですね。
語尾と単語の対応
例えば「未来を創るよ、君と一緒に」というフレーズの場合、性差があまり無いように思うかも知れません。ですがこれは「男性」詩になります。
この場合の「女性」詩だと、
「未来を創ろう、君と一緒に」と、なります。
同じ前向きなのですが、誰から誰に。というので語尾が変わっていく例ですね。
そして、語尾が「お」から「う」に変わるので力強さも変化します。より「女性」詩の方が力が抜ける感じにした方が良くて、「男性」詩の方が力を貯める感じの方が受け手は受け取りやすい。というのがあります。
単語が変化する場合、というのもあります。
「僕より君たちの為だって」という「男性」詩があるとします。これが全体的に歌い手さんが変わるとします。男性から女性の様に。
その場合、「僕」を「私」に変えればいいのでしょうか?その場合だと2文字から3文字になるからちょっと辛いですよね。音の関係で。この場合は単語そのものを変えていきます。
「こっちより君らの為だって」という感じで自分を指ししめす言葉を「こっち」に変化させて、「君たち」を「君ら」に変えていきます。こうするとより近めの形、友人達の中に居る子。という風にもなりますし、ぐっと近づいて行く女性の姿になっていくからの変化です。
とはいえ
基本は、「女性」詩がメインですので、途中から男性が歌うことになるってことは多くないんですけどね。
そういう場合は、録音設備の整ったスタジオに呼ばれて謝られつつ、その場でなんとか仮歌からの合わせとかして……。ってかなり大変です。
めったに無いので、少し例があやふやになりましたが、こんなところでした。
短いですが、今回はこの辺で。