「ベタすぎるでしょ...」
P「早く!次のバス停で降りろ。そんで持ってそこの待合所の裏に変な模様があるマンホールがあるから、それを探してくれ」
A「えーーー、ちょっといきなり!あっ、次おります!」
ピンポーン!慌てて降りますボタンを押す、A。
運転手はバスを止めると怪訝そうな顔でこちらをチラリと振り返った。
何か言いかけて押し黙り、そしてまた前を向いて、ドアを開けた。
A「す、すみません。。ありがとうございます。。」
P「早く早く!」
A「うるさいなーもーー。指示はもう少し早めにお願いしますよ?おばあちゃんとかも乗ってて急停車は危ないでしょ!」
P「お前、がさつそうに見えてそういうとこは気にするのな。」
A「天才プログラマーですよ?それくらい気づかなくてどうするんですか?」
P「それ関係ある??ってか、さっき自分でそれやめろって言ってた癖に何なんだ?」
A「自分でいう分には良いんですっ!あ、てかマンホールでしたっけ??ええどこ??」
P「よく探せよ〜〜。えーーと、ほらあのひまわりの下らへんだよ。」
A「あ、あった!!!...てか、薄々気づいてましたけど、秘密の抜け道ってまさかここ...」
P「そうだ。」
A「でたーーーーー。ミステリー小説じゃあるまいし!!こんなベタな展開あります??」
P「いいだろ?入念に身を隠しつつけているロスチャイルド家がこんなベタ抜け道を用意してるとは夢にも思わないだろ」
A「いやいやいや、そりゃそうですよ。。まー、そもそも日本に隠れてるなんて誰も思いませんし。。で、どうやって開けるんですか、これ?」
P「マンホールをよく見てみろ。お前の得意なやつだ」
A「え、まさかプログラミング言語??もーーこれを見るのがいやで仕事辞めてきたのに。。」
P「つべこべ言わず、さっさと解読する!100万ドルももらわずに死にたいのか??」
A「100万ドルはさておき(本当にもらえるか分からないし)、死にたくないので解きますよ!!!」
早速マンホールに書いてあるコードを読み解くA。持っていたノートにペンを走らせ、ブツブツ何かをつぶやいている
A「あ、わかった!!!こうだ!!!」
そういうと、マンホールの模様をある順番で触ってなぞっていく
P「おお」
ゴゴゴッ
鈍い音がして、マンホールが左右に開いた。
そしてそこには長く深そうな階段が続いていた。
A「ひえーーー、本当に開いた。こんなことってあるんですね。」
P「さすがだな。さ、そんなこと言ってないでさっさと降りろ。もうすぐ追いつかれるぞ。俺が念を飛ばして何とか巻いてきたがもう限界だ。」
A「え?念?何それ、いやもうとにかく行くっきゃない!!!うわーーーーーー!!!」
意を決してマンホールの階段を降りていった。
A「ところで、マンホールを閉じたくらいで相手を巻けるんですか?」
P「あぁ、大丈夫だ。あのマンホールには特殊な素材で出来ていて一切の気配を通さないんだ。」
A「へーーそんなものあるんだ。」
P「天才と言われたお前でも、まだまだ知らないものがあるもんだろ?もっと謙虚に世の中から学んだほうがいいぜ」
A「ムカつくーー!でもそれこそ機密情報なんでしょ?一般的には知るのも難しいそう。さっきから想像もつかないようなことばっかり」
そうこうしているうちに階段が終わり、目の前には少し薄暗い道が続いていた。
P「まあな。ま、とにかく後はしばらくこのみちを進んでくれ。俺の知り合いの家の近くにも繋がってるからな」
A「あら、そうなの。それは少し安心したわ。でも、、、どれくらいかかるの?なんかちょっとやそっとじゃつかなさそうな雰囲気だけど」
P「もちろん。真面目に歩いていったら1ヶ月はかかる」
A「へっ???え、無理なんですけど、、トイレは?ご飯はどうするの?」
P「安心しろ。途中にコンビニもあるし、宿もある。もちろんトイレは日本が誇る最新のウォシュレット機能がついたものだ」
A「え、なにロスチャイルド家って、日本の地下にいったい何を築いちゃってるわけ??」
P「金さえあればな、なんでも出来るってことよ。」
A「えーーーー、こわっ。ロスチャイルド家こわっ」
P「怖いってなんだよ。実はちょっとワクワクしてる癖に」
A「そ、そんな別に??」
P「お前の心拍数を聞いてると分かるぞ。なんでもお見通しだ」
A「はっ???ポスターの中にいるのに、何でそんなこと分かるの??」
P「ポスターの中にいる時点で変何だから心拍数くらい分かってもいいだろ」
A「なにそれ全然説明になってないんですけど」
コツコツコツコツ
A「・・・ん、あれ?なんかいる?光ってるような。。。」
(続く)
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