2021年ベストアルバム大賞 #aoty2021
あーーーーっという間に2021年も終わってしまったね。体感5秒くらいなんだけど。
さて、今年もこれを書かないと年を越せないのでやります。2021年アルバム大賞ぱちぱちぱち。
というかあれです。去年は四半期でそれぞれアルバムランキング作って総括でオブザイヤーやるのを今年もやるわ!って言ってたんだけど結局今年は最初の1~3月の1回しか書いてない。4~6月は書きかけの下書きが残ってた。
なので今回はまとめるのに結構時間がかかった。何聴いたっけーって遡りながら聴きなおしたりしてたらこれ良いじゃんみたいな発見もあり。
去年は20枚でしたが今年は30枚にしました。邦楽洋楽は問わずです。もちろんジャンルレス。すべて平等に。
30位から21位の10枚はざっと書きます。
30. Kings Of Leon - When You See Yourself
29. Clairo - Sling
28. Official髭男dism - Editorial
27. 長澤知之 - LIVING PRAISE
26. squid - Bright Green Field
25. 月ノ美兎 - 月の兎はヴァーチュアルの夢をみる
24.betcover!! - 時間
23. 踊ってばかりの国 - moana
22. shame - Drunk Tank Pink
21. 君島大空 - 袖の汀
ざっ。
触れておきたいのは30位のキングスオブレオン。これまで苦手な部類のバンドだったけど今作が刺さりまくって一時期エンドレスリピートするまでに。そんなに評価されてないけど小綺麗にまとまってる感じが肌なじみ良かったです。
25位の月ノ美兎はひたすらアバンギャルドでカオティックで面白かった。
24位betcover!!、すごいアルバムで各所で絶賛されてるけど僕の聴き込みが足りなかったのか、まだ掴みきれてないのでこの位置。
21位の君島大空はEPながら入れました。名前はちらほら聞いてたんだけど今作で初めまして。凄いしか言えない。フジロックオンライン観れば良かった。
この10枚からそれぞれ1曲だけ選んでプレイリスト作ったので是非。
それではここからは1枚ずつ。
20. Julien Baker - Little Oblivion
1曲目から掴まれたアルバム。今年は結構女性アーティストが多いんだけどパワーは彼女が一番。これを機に過去作も聴いたけど音楽的に今作で大きく飛躍してる。USエモみも個人的にダイレクトで好きなのでツボを抑えられた作品でした。
19. For Tracy Hyde - Ethernity
日本のシューゲイズエモバンドの会心作。出る音出る音が胸をえぐってくる感じがまさにそれで大好きです。アルバムの構成も良くて中だるみせずに1時間スカッと聴き通せる。何より"Sister Carrie"が後半に用意されてるのが凄い。大名曲だと思います。
18. DYGL - A Daze In A Haze
俺たちはブリティッシュなガレージロックしかやらねぇぜ!って感じかと思ってたらここに来て00年代のエモやポップパンクに舵を切った今作。最初はいやいや、、と思ってた部分もあったけど彼らとリンクする部分が多い同世代僕。まんまとハマり過去最高作と思ってる。次はどんな曲を作るんだろうと本当に期待してるバンドです。
17. Japanese Breakfast - Jubilee
まずジャケットが好き。韓国も柿干すのね。1曲目の"Paprica"から見て取れる祝祭感はこれまでにない今作の1つのテーマだと思うんだけど緊張感あるヒヤリとする曲も散りばめられている。多彩なドリームポップアルバムで強度もトップクラス。
16. w.o.d. - LIFE IS TOO LONG
和製ニルヴァーナなんて呼ばれてるスリーピースバンド。もちろん軸にはオルタナロックがあるんだけど古典的なサイケ感、ヒップホップからくるループ感なんかも過るよりどりみどりアルバム。全曲シングルカットのパワーがあるしギターロックの未来は明るい。
15. ミツメ - Ⅵ
去年から次々とシングルをリリースしてたミツメの6枚目のアルバム。実際に最初の"睡魔"がすごい好きで1曲ずつ追ってたので今作はアルバムというよりこれまで聴いてたのを集めた短編集みたいなイメージ。前作"Ghost"とはまた違ったミニマルでソリッドなバンドサウンドは妙に大物感ある。
14. Arlo Parks - Collapsed In Sunbeams
2021年、ベスト朝に合うアルバム大賞最優秀作品賞と最優秀新人賞も受賞してるアーロパークスのデビュー作。間口の広いポップサウンドと侮るなかれ、緻密な仕掛けが随所にあるサウンドメイクによってメインストリームなポップスに仕立て上げられている。そしてマジで朝に合う、特に土曜日。
13. カネコアヤノ - よすが
うん、ここで良い。自信を持て。我らがカネコアヤノの通算5枚目のアルバム。前作で獲得したカネコアヤノバンドサウンドがさらに練度を増した印象。そして詩は相変わらずの活きの良さなんだけどコロナ禍の影響を受けたであろうワードもちらほらあってより今の生活に寄り添ったものになっている。彼女の歌には毎度助けられてます。今後もきっと。
12. Pale Waves - Who Am I?
80'sシンセポップからまさかの00'sポップロックやそれこそUSエモみたいなところにぶっ飛んだペールウェーブの2nd。ジャケからアブリルリスペクトのそれ。ここまで振り切られて普通に曲が良いと気持ち良い。ベタベタな展開もこれはこれでありでしょ。
11. YOASOBI - THE BOOK
もう見て見ぬふりできない、外せないくらい存在感が強かったアルバム。13位ミツメと同じくほとんどの曲が既発でそれまでのまとめのような作品なので曲間の繋がりは弱い。ただそんなのどうでも良くなる1曲ごとのパワーが強い。全部グーパンで顔面殴られてる気になる。これ以降も同じクオリティの曲を出し続けてるけどアルバムに本腰入れるとどんなのが出来るんだろうという興味がすごいある。
10. 大和那南 - 夜明け前
第一四半期トップだった謎の新人、大和那南のデビューアルバムがこの位置です。ベッドルームドリームポップといった感じで音数少なく全編明るくも暗くもない奇妙な雰囲気な作品。それがとても面白くてツボでした。
9. NOT WONK - dimen
「実験成功ですね」といった傑作アルバム。展開力はそのままに時代も国境も超えたジャンルレスな曲達が並ぶ。音響感もより、というよりかなり深くなってここまでレベルが上がると拍子抜ける。そんでゴチャ混ぜなのにアルバムとしてのまとまりがあるのはそれはもう実力とセンスと曲の圧倒的なクオリティですよね。これが日本から出た作品だなんてちょっと信じ難いです。
8. Wolf Alice - Blue Weekend
憂鬱な週末と訳せばいいんでしょうか。ジャケットも不穏な雰囲気を漂わせてるけど結構夏を感じる。爽やか?ではない。そうじゃないんだけどシューゲイズの音像の洪水に溺れこむのがとても気持ち良いです。まるで海に浮かんでる感じ。ただ浮いているだけで良いんだ。
7. ずっと真夜中でいいのに - ぐされ
J-POPで今一番好きなずとまよの今作がほんとに良かった。11位のYOASOBIと同列に並べられることが多い"ずっと真夜中でいいのに"。確かにボーカロイド出身のクリエイターが関わってたりMVはアニメで作られたり、歌唱力が優れている点など共通点はあれど前者はJ-POPの文脈を辿った正統派であるのに対して後者の音楽性はやや異質さを感じる。うるさいくらい主張が強いベースラインから見て取れるファンクの要素を全面に出したり、ストリングスを積極的に取り入れたり、三味線やよく分からない音色が入る曲もあり実験性に富んでいる。そして時折ヒヤリとするパーソナルな歌詞も見られる。それがこんなにポピュラリティあるものになっているのは圧倒的にキャッチーなメロディなんだと思う。技巧派かと思えば一発のパンチが重い、そんなアーティストです。
6. The Weather Station - Ignorance
聴き込めばもっと上にくるポテンシャルあるアルバムですねと第一四半期に言ってたのが本当にそうなったスルメ作。僕は一年通してこのムードだったんだと思う。ストリングスやピアノ、管楽器の計算されたアレジメントに優しいボーカルのメロディライン。全体的には平和な雰囲気なんだけど一瞬でひっくり返るんじゃないかと思う危うさと表裏一体な感じから耳を離せられない。
5. Porter Robinson - Nature
"早くこれになりたい"なジャケットのポタロビの久しぶりのアルバム。春はまだか。聴いたときはこれは年間ベスト来ましたという高揚感があった。どこまでもマイルドでキャッチーなEDMが基調なのでひたすらみんなも自分の部屋で踊ったことでしょう。危うさや繊細さも同時に感じる内省的な歌詞はこの疲れ切った世界を、僕を優しく肯定してくれる。アルバムとしての一体感もあってとても良い作品だと思います。
4. 折坂悠太 - 心理
前作以降、バンド"重奏"としての活動が多く見られた折坂悠太の最新作はその集大成であり到達点となる意欲的なアルバムとなった。去年のYoutube無観客ライブでやっていた曲がどれも凄くて次はとんでもないアルバムになるとそれなりに構えてはいたんだけど、そのままパッケージされていてそれはもうとんでもなかった() なにより個人的に2020年ベストソングアンセムの"トーチ"がやっぱ強い。彼の歌う詩は取っ付きにくさがあるけどこの空気感が合えば心をガンガンに震わしてくる。
3. Parannoul - To See the Next Part of the Dream
今年イチのサプライズアルバムで深く心をエグった凶器です。シューゲイズでハードコアなバンドかと思ってたんだけどなんとソロアーティストのようですべてDAW上で完結しているそう。こんな気持ちになるのは純粋なギターロックだけだと思っていたけど聞き手の心に鬱屈したあのもどかしさと甘酸っぱくない青春時代を感じさせるのは怨念が籠もっているとしか思えない。僕らはいつまでもあのクソみたいな夏とリリィシュシュの蒼井優を何度も意味もなくリピートする。
2. Cassandra Jenkins - An Overview on Phenomenal Nature
2021年、多分これを待っていたんだろうっていうアルバム。緻密に構築されたサウドメイキングによる空間的でほのかにサイケなアンビエントフォークが基調となっていて耳元で囁くような歌の存在感も大きい。目を閉じればそれは雄大な海やどこかの森の中にいる感覚になる神秘的な何かで包んでくれる。とても上質な音楽です。
1. Homecomings - MOVING DAYS
映えある2021年ベストアルバム大賞はホームカミングスのムービングデイズとなりました!!
上位5枚は書いてる途中でも順位決まってなかったんだけど最後はどれたけ今年寄り添ってくれたという観点で選びました。一番傍にいてくれたのがこのアルバムだった。アルバムについては前に書いてるのであんまり書かないけど、アンビエントや打ち込みだったりソウルとかアメフトのエモみも感じる音楽的に意欲的な作品になっている。そして福富くんの歌詞には毎度助けられてます。
今年も色んな素晴らしい音楽に触れられて幸せでした!同じ時代に生まれてくれてありがとう!!
良いお年を🍊