ゲームでティール等の進化型組織の全体像を体験する...というゲームを作成することは現時点では構造上不可能である、と判断しました
概要
①ゲームの構造、得意な領域
②進化型組織を体験するための主要素
の両方を実現させようとすると、「ゲーム」という方法は効率が悪いという判断をしました。
ゲームって何?
僕のことについてご存知の方がどれほどいらっしゃるかはよくわからないのですが、元ボードゲームの日本代表(カタンというゲームです)をさせていただいたり、某TCGのテストプレイヤーとしてデータ調整、場合によってシステム調整の提案をするような仕事をしたことがあるものです。
その経験からの内容になります。
ゲームはそれぞれのゲームにて構築した世界観の元に特定の状態になることやそれに近づくことを「勝利条件」とするというグランドルール、および、それを実現するに際しての「制約条件」を「ルール」という形に落としたものと言えます。(※ただし、アブストラクトゲームは世界観が欠落している・接続を失っている物も多いです。)
なので肝となる考え方は
①この世界観は何であるか
②この世界観における勝利とはどのように表現されるべきか
③この世界観における制約条件はなんであるか
④これらを機能するように設計できるか(例:ルール化する、コンポーネントとして制約を実現する、等)
⑤それらを実現するに際して、「楽しい」ものである為に必要な要素があるか
⑥(以上をもとに設計・構築・検証を繰り返す)
というものと言えます。
ティール等の進化型組織って何?
この辺やこの辺、この辺の記事にある通りの物になります(長いので説明は割愛)
自分の解釈では進化型組織はティール組織と最終的に大事な物(生命体的な組織)はほぼ同じものを目指しているが、見る角度や大事にする方法論、優先順位等により別の定義を行っている認識です。
ここではティール組織を元に議論すると以下の3つが重要と言えます。
Evolutionary Purpose(存在目的)
Wholeness(全体性)
SelfManagement(自律経営)
なので、②はこの3つは表現・体験できないといけない、が今回のミッションになるという認識です。
どうして構造上不可能だと判断したの?
まずSelfManagementですが、これはSelfとManagementと難易度が異なりますが、できなくはないです。ただし、Managementを実装するだけで相当のボリュームになります。
続いてWholenessですが、これがだいぶ不可能です。が情報の制御を行うことでWholeだと優位になるように設計することは可能です。
問題はEvolutionary Purposeです。先日こちらの解像度を一段上げて理解したのですが、その結果「構造上不可能」という確信に至りました。
「Purpose」と比較して、大きくは2つのことが異なると思っています。
一つは「変化する目的」という観点です。これはよく考えれば当たり前のことなのですが、現在と翌日では1日分の変化が発生している(情報が増えている、環境が変化している。。。等)ためそれに伴い「目的」も変化するのが当然というものです。
目的というものは時間変化に耐えやすい内容にすることが多いと思いますが、その内容も解像度高く可視化すると、どこかのタイミングで時間変化に耐えられない内容になります。目的を「可視化」することが重要なのではなく、その時に「正しい」目的であり続けるのが重要と言えるので、時間変化に耐えやすい目的にならない点が発生することになります。
これだけなら、「みんなで決めたこと」「FLUXX」「ハグル」などで、限定的ですが実現可能と言えます。(実際のゲームは局面ごとにこの変化は発生していると言えるので、容易とも言えます。それを腹落ちさせることは難しいだけで)
もう一つはその目的にどうたどり着くか、みたいな話です。ソースの話ですね。多分日本語だと「天命」が一番近いと思うのですが、現在の目的が何であるかを「気づける」ということになります。
これが表現が大変難しいのです。
そして、そこを深く検討する前に、もっと大きな問題が来ます。つまり3要素を全部実現する設計にしないといけないということです。
これが「ゲーム」という手段では事実上不可能という判断になりました。
正確に言うと、「ゲーム」という手段で模索するより、「現実」を「小さく」行うなどで体感する、という「ゲーム」という解決方法以外の方法の方が実現容易性が高いということです。
ということで、表題の結論になりました。
じゃぁどうするの?
「全部を」というのを諦める、になります。
言い換えると、要素、または複数の要素(を分解した一部)をゲーム化する
ということになります。
推測では3つの要素「変化する目的」(天命的な要素はさすがに難しい)「自律性」(経営は必須じゃない)「全体性」をそれぞれ最適に伝えつつ、全体的な方向性が損なわない世界観、というゲームをそれぞれ作る(3つ作る)というのがベターだと思われます
おまけ(推測)
(内容はあまりありません。購入の際はギフトと思って投資ください)
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