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いのちを守る資源循環 -ごみゼロ社会への挑戦-

先日、大阪大学のイニシアティブ、「いのち会議」で講演させていただける機会に恵まれました。「いのち会議」は、地球環境や人間の生活に深く関わるテーマを基に、いのちを守り、未来に繋げるための対話と行動を促進する場として設立されました。一人ひとりが地球の上で生かされている「いのち」であるという意識に立ってつながり、声を上げ、聞きあい、考え、話し、ひとつの声にしてグローバルなムーブメントにつなげていく場です。

当たり前すぎて完全に忘れている「いのち」、それに向き合う貴重な機会となり、その大切さ、地球とのつながり、すべての「いのち」とのつながり、その先に立たされている自分のこの小さくはかない「いのち」があるからこそ、この瞬間ここに立たされている、という思いを感じることができました。今回はいのちを守る資源循環 ごみゼロ社会への挑戦という講演タイトルでお話しさせていただきました。以下概要です。

講演概要:いのちを守る資源循環 ごみゼロ社会への挑戦

私の講演は、地球規模で迫り来る三大危機—気候変動、生物多様性の損失、そして汚染—に焦点を当て、私たちが直面しているこれらの課題に対していかにして行動を起こし、未来を守ることができるかというテーマに基づいています。持続可能な社会の実現は、私たち一人ひとりの小さなアクションから始まることを強調し、そのための具体的な手段として「資源循環」と「ごみゼロ社会」の重要性を述べました。

1. 地球三大危機への認識

講演の冒頭では、地球三大危機—気候変動、生物多様性の喪失、そして汚染—が、地球環境に与える影響の大きさと、それが人類の未来に及ぼす脅威について言及しました。特に、これらの危機が相互に関連し合い、社会全体に連鎖的な悪影響を引き起こしている現状を説明しました。例えば、気候変動は異常気象を引き起こし、農業生産や生態系に深刻な打撃を与えます。また、プラスチック汚染などの環境汚染は、海洋生物の生息環境を破壊し、食物連鎖全体に悪影響を及ぼしています。これらの問題は、単に環境だけではなく、私たちの生活や健康にも重大な影響を及ぼすことを強調しました。

2. 資源循環と統合型廃棄物管理の重要性

次に、廃棄物管理の課題とその解決策としての「資源循環」の重要性について話しました。ごみはただ捨てられるものではなく、再利用可能な資源として考えるべきであり、リサイクルを通じて、資源を有効に活用する社会システムの構築が必要であると述べました。この資源循環型社会を実現するためには、政府や企業のみならず、個々の市民の役割が非常に重要です。

また、私は「統合型廃棄物管理(ISWM)」のコンセプトに触れ、これが持続可能な廃棄物管理の基盤であり、リサイクル、再利用、そして最終的な廃棄物処理を一貫して行うための効果的な手段であることを説明しました。このアプローチにより、廃棄物の削減と資源循環が推進され、環境負荷が軽減されるという具体的な成果を示しました。

3. UNEPの役割と実践例

UNEPの取組みとして、気候変動の緩和、生物多様性の保全、そして汚染の抑制に向けたグローバルな活動を紹介しました。特に、廃棄物管理におけるUNEPのリーダーシップと、各国のパートナーシップの重要性について述べ、世界中の成功事例をいくつか紹介しました。たとえば、プラスチック廃棄物の削減に向けたパキスタンやカンボジアでの中小企業との連携プロジェクトを挙げ、資源循環型ビジネスモデルの導入が地域経済に及ぼすポジティブな影響についても説明しました。

4. 個人の行動が未来を変える

最後に、私たち一人ひとりが日常生活で小さな行動を積み重ねることの重要性に焦点を当てました。法律や規制だけでは限界があり、真の変革は私たちの心から始まることを強調しました。ごみを減らし、リサイクルを推進し、持続可能な社会を実現するために、80億人が手を取り合い、日々の生活の中で意識を持って行動することが、最終的に地球規模の問題解決に繋がるのです。

5. 未来へのビジョン

講演の結びとして、私たちが今ここで行動を起こすことで、未来の世代に健全で持続可能な地球を引き継ぐことができるというメッセージを伝えました。そして、次の世代に希望を繋ぐための行動が、すべての人に求められていることを強調しました。未来は私たちの手の中にあり、そのための具体的なアクションは、個々の努力から始まるのです。

いのち守る その道は
一歩踏み出せ さあ進め
未来が待ってる 光の先
風が優しく 命揺らす

ごみを減らし 資源もリサイクル
巡る地球に 夢を乗せて
みんなで手を つなぎ合わせ
新しい息吹 地球に込める

気候の波が 迫るけど
生き物消える 森の中
空と海が 汚染に揺れる
今こそ立とう いのちを守ろう

法だけじゃ 変わらない
でもみんなの 心をひとつに
80億の 手が重なり
地球の未来 照らして行こう

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