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SDG14 海の豊かさを守ろう
普段僕はUNEPの廃棄物担当官として陸の上のごみ問題の仕事をしていますが、いつも「SDG12 つくる責任つかう責任」に関する仕事をしています。でも、今回は視点を変えて「SDG14 海の豊かさを守ろう」を考えてみたいと思います。視点を変えてみるきっかけとなったのが、外務省から声をかけてっもらったオンライン会議、国際ウェビナー「持続可能な海洋経済の構築に向けたハイレベル・パネル政策提言:持続可能な海洋経済と国際連携推進に向けて」に参加することになったからです。
持続可能な海洋経済の構築に向けたハイレベル・パネルとは、もちろんSDGsが採択された2015年国連サミットが発端。2017年に国連が特定のSDGsの下に開催された初の国際会議として、SDG14実施支援国連会議(国連海洋会議)を開催し、2018年のホスト国であるノルウェーが中心となり立ち上げたのが、持続可能な海洋経済の構築に向けたハイレベル・パネル(首脳級)。参加国は14か国:ノルウェー、パラオ、日本、インドネシア、ポルトガル、メキシコ、ジャマイカ、ガーナ、ナミビア、フィジー、チリ、豪州。
2年前に開催された第1回会合において安倍首相は本パネルが取り扱うべき課題として、①海洋プラスチックごみ問題、②気候変動が海洋へもたらす影響、③持続可能な漁業が挙げられています。
昨年開催された第2回会合においては、2019年に大阪で開催されたG20大阪サミットで採択された「大阪ブルー・オーシャン・ビジョン」に基づき、海洋プラスチックごみ問題や3R(リデュース,リユース,リサイクル)の重要性を確認し、「海洋における気候アクションの呼びかけ」を発出しました。
そして今年のハイレベル・パネルでは首脳級のあいさつに続いて開催されるパネルディスカッションに僕が参加することになりました。どんな議論になるのか楽しみです。このパネルディスカッションでは、5分程度のプレゼンの依頼がありました。
当日の様子は、こちらから視聴できます。
菅総理大臣からの基調講演において、僕が働いているUNEP-IETCと日本政府との関係について言及がありました(0:16:00~)。喜ばしい限りです。僕の出番は1:09:00ごろです。以下の記事は、このパネルディスカッションに向けた準備用のnoteです。
壊れている地球を治す
「地球は壊れている」、昨夜、グテーレス国連事務総長が世界に向けて発した言葉です。事務総長はさらに言葉をつづけました:プラスチックごみで海は窒息している、循環経済は廃棄物を減らすことができる、と。
私たちは全力で臨まなければなりません、それは廃棄物を資源として使っていくこと。この300年間で作り上げてきたこの人間の社会は、少なくともここ日本では豊な暮らしとなっています。でもそれは、1.7個分の地球資源を必要とする消費社会。その消費社会の負の影響による地球の声が聞こえていますか?気候変動問題、海洋プラスチックごみ問題、そして新型コロナウイルスもそうかもしれません。
ごみ問題、私たちの一番身近な環境問題です。地球上全ての76億人が毎日ごみを出します。その一般ごみの量は年間約20億トン、その半分は不法投棄されています。その環境汚染コストは年間2兆円。私たちのごみが、この地球の声をますます大きくしているのです。皆さんのそのごみ、廃棄物ではありません、資源として使いましょう。持続可能な地球のために。
大阪にあります国連環境計画(UNEP)の一部署、国際環境技術センター(IETC)は、UNEP廃棄物担当部署として地球を持続可能に戻すために、世界の廃棄物問題に取組んでいます。年間2兆円もの環境汚染を起こしている廃棄物を資源に変えなければなりません。そう、全ての廃棄物は循環資源である、その循環型社会を目指して、私たちUNEP IETCは各国で廃棄物管理支援を実施しています。循環型社会にシフトしていかなければ、2030年の持続可能な開発目標(SDGs)にも到達できませんし、2050年の脱炭素化社会ももちろん達成できないでしょう。
UNEP IETCではこの大きな目標を達成するために、サステナブルな廃棄物管理、プラスチック廃棄物管理、廃棄物と気候変動、コロナ禍における廃棄物管理などの各種プロジェクトを実施しています。気候変動や海洋プラスチックごみ問題、コロナ禍における廃棄物管理はすべてつながっています。海洋汚染の削減、陸と海のつながりを再認識し、廃棄物管理をしっかりしていくことが結果として海洋汚染削減につながってきます。普段の暮らしにおけるごみ問題をすべての環境問題の一部として考え、ごみ問題の対策・解決から得られる結果をコベネフィットとして、持続可能な地球のための循環型社会を作り上げなければなりません。
UNEP IETC はこの社会を変えていくための新たな取組みとして、今年6月にUNEPサステナビリティアクションを立ち上げました。これは、世界の地球規模環境問題解決に向けて最前線に立っている私たちUNEPと、誰もが知っている様々な企業さん、ファーストリテイリング、セブンアンドアイホールディングス、EARTH MALL with Rakutenと一緒になって、私たちの暮らしを変えてサステナブルを目指そう、という活動を開始したところです。つながるから始まる未来を変えるアクションです。
地球環境を持続可能にすること、そして地球の生命の源である私たちの海を守る事、これを忘れてはいけません。そのためには何ができるでしょうか?身の回りにたくさんヒントがあります。自然の素晴らしさ、自分は自然の一部であると認識すれば、私たちはその自然を守るために必要なアクションを自発的に取ることができます。自ら問いを立ててその答えを自ら見つけていく、国際連携においては一番重要なことではないでしょうか?多くの人の心を磨いていくこと、それも私たちUNEP IETCの使命です。
UNEP IETC はこの社会を変えていくための新たな取組みとして、今年6月にUNEPサステナビリティアクションを立ち上げました。これは、世界の地球規模環境問題解決に向けて最前線に立っている私たちUNEPと、誰もが知っている様々な企業さん、ファーストリテイリング、セブンアンドアイホールディングス、EARTH MALL with Rakutenと一緒になって、私たちの暮らしを変えてサステナブルを目指そう、という活動を開始したところです。つながるから始まる未来を変えるアクションです。
地球環境を持続可能にすること、そして地球の生命の源である私たちの海を守る事、これを忘れてはいけません。そのためには何ができるでしょうか?身の回りにたくさんヒントがあります。自然の素晴らしさ、自分は自然の一部であると認識すれば、私たちはそれに対して必要なアクションを取ることになります。自ら問いを立ててその答えを自ら見つけていく、国際連携においては一番重要なことではないでしょうか?多くの人の心を磨いていくこと、それも私たちUNEP IETCの使命です。