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秋の空には601
秋から冬にかけてがいちばん好きな季節です。
体にまとわりつくように存在していた空気がサッと軽くなり、空が高くなり、広々と自由な気分になります。
木々の葉も、充実した赤や黄色に染まったかと思えばあっという間に地面に落ち、森の中には枝の隙間から光が差し込みます。
(夏の森は草も葉も生い茂っていて、やっぱりどこか密なんです)
そんな具合に、世界との「距離感」がちょうどよくなるのがこの時期だと思います。
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最近、広角レンズは広い範囲を写すのではなく、目の前(近いところ)を撮っているんだと思うようにしています。
対象との距離を考えながら写真を撮るのは、また違った撮影体験です。
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タイトルの601は初代Leica SLのタイプナンバーです。
Qは116、M10-Pは3656のように設定されています。
(なんの数字か、どんな規則があるのかはいまだによくわかりません)
ライカのカメラはレンジファインダーが有名ですが、一眼レフにR型というものもありました。
R型は現在SLシリーズにその系譜が引き継がれ、初代が2020年に発売されたのち、高画素化したSL2や映像特化のSL2-S、6000万画素を超え位相差AF、チルト液晶も搭載したSL-3が現行機種です。
ですが未だに初代SLの持つ魅力は、方々で評価を得ている通り、唯一無二のものだと思います。
ソリッドなアルミ削り出しのボディ、ミニマルさを追求したボタン類、美しいフェードのかかった映画のようなEyeResファインダー、淡くも奥行きをもった絵作り…ユーザーの希望がまだ未到達の、Leicaの思想が純粋に詰まった名機だと思います。
(ここまで書いておいてなんですが、今は手元にありません…レンズと共にハッセルと入れ替えてしまったので…でもまたほしい…)
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劣化が気になるようになっちゃいました
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ストンと落ちているのも好き
Typ601とはコロナ真っただ中に、車に乗って人の少ない場所に出かけ、風景や木や草花を愛でに行きました。
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思ったより大きく変化しない
コンパクトなM型は街中が、強固な防塵防滴が施されたSLは豊かな自然の中で活躍するようなイメージです。(SL24-90と組み合わせたらべらぼうに大きくて重いですが、車があればまあ)
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Typ601は草花の緑を瑞々しく、水や雪を冷たく爽やかに、青空はどこかなつかしさを覚える印象的な青色を表現してくれました。
またライカレンズは現行のMレンズもSLレンズも、緻密でありながら決してチリチリギラギラせず、落ち着いたやわらかさを残してくれます。
人によってはインパクトに欠ける描写かもしれませんが、この落ち着きがあるからこそ、写真を見た時も被写体を見つめるときも、適度な「距離」を保ちながら臨めるような気がしています。